茨城県は、東京へのアクセスが良好であるにも関わらず、田畑が広がり家賃も安いので、近年移住人気が高まっています。その中でも筑西市は、茨城県西地域北部に位置し東京からも電車で気軽にアクセスできることから人気ですアクセスできるベッドタウンです。
住宅地を抜けると広範囲に田畑が広がる筑西市は、農業や畜産業がさかんです。米や小玉スイカなどの農産物や、キングポークや紫峰牛などの畜産物が特産品です。また、首都圏からのアクセスとロケーションの良さから、映画のロケ地として利用されています。最近では、映画「月の満ち欠け」の撮影地として利用されました。
他にも下館駅から延びる真岡鉄道には、SLもおかが走っており多くの観光客が訪れ、近年注目を集めています。
そこで今回は、筑西市への移住を考える人向けに、筑西市の魅力や移住する時の注意点、移住する時に使える制度や情報源を紹介します。
筑西市が移住先として人気の理由3選
ここからは筑西市が移住先として人気の理由を3点紹介します。
東北新幹線の利用で東京駅まで約70分でアクセス可能
東北新幹線の小山駅でJR水戸線に乗り換えれば、東京駅まで約70分で行くことが可能です。普段はリモートワークですが、定期的に都内に通勤が必要な方に特にお勧めです。また、水戸駅まで約1時間、宇都宮駅まで約50分で行くことが可能です。隣県の県庁所在地も気軽に行けるエリアなので、仕事で行き来する方や、週末に周辺都市へ遊びに行きたい方にもお勧めです。
蒸気機関車(SL)が現役で走っている
筑西市に通っている真岡鉄道は、関東近郊で蒸気機関車が走っている数少ない路線の一つです。蒸気機関車のSLもおかは、主に土日祝日に運行しています。下館駅はSLもおかの始発駅になっており、休日になると乗車する観光客で賑わいます。乗車すれば、気軽に観光気分が味わえるでしょう。
参考:真岡鉄道
新鮮な農産物や特産品を購入できる直売所がある
市内に田畑が多く広がる筑西市は、米や小玉スイカ、トマト、きゅうりなどの産地です。市内には、新鮮な農産物や、畜産物が購入可能な直売所がいくつかあります。レストランや子供の遊び場、ドッグランが併設されていて人気の道の駅グランテラス筑西内の直売所では、地元産採れたての新鮮野菜が購入できます。バーベキュー場もあるので、購入後の野菜を早速食べることも可能です。JA北つくばファーマーズマーケットきらいち筑西店には、人気の米の量り売り場があります。他にも、季節ごとに特売イベントや体験農園などが行われています。
筑西市移住のデメリット3選
都会から筑西市に移住するにはデメリットも抑えておくと良いでしょう。暮らしてからイメージと違うということがないようにすることで快適な移住ライフを送ることができます。
東京駅発の終電が早い
都内までは約70分と近いものの、終電が早いので注意が必要です。東京駅からの終電時刻は、上野東京ラインと水戸線を乗り継ぐ場合は、21時45分発とかなり早いです。東北新幹線を利用した場合でも22時16分発と、上野東京ラインを利用した場合より30分出発時間が遅くなりますが、それでもかなり早く都内を出発する必要があります。都内で夜用事がある場合は、帰りの時間に気をつけなければなりません。
※上記の終電発車時刻は、2023年1月上旬時点の平日ダイヤの場合です。
街灯が少なく夜は治安の悪化が懸念される
広範囲に田畑が広がり街灯が無い道も多いため、夜は特に気をつけなければなりません。暗い道では、ひったくりや不審者などに遭遇し、犯罪に巻き込まれる可能性があります。夜遅い時間に帰宅する場合は、なるべく街灯のある道を通るなどし、気をつけた方が良いでしょう。また、街灯の無い道を走る車からは、黒っぽい服を着た歩行者はたいへん見えづらいです。ライトを持ち歩くなどし、車に存在を知らせることも必要でしょう。
コンビニが少ない
下館駅周辺にはコンビニが数軒ありますが、コンビニが無いエリアもあります。特に、真岡鉄道や関東鉄道常総線の駅前にはコンビニが無いので、住む場合は注意が必要です。コンビニを多く利用する方は、事前にコンビニの場所を調べて物件を決めた方が良いでしょう。
筑西市移住の際に利用できる補助金・支援金、サービス
筑西市に移住する際、どのような補助金・支援金やサービスを受けられるのでしょうか。代表的なものを3点紹介します。
若者・子育て世代住宅取得奨励金
筑西市内に住宅(新築または中古)を取得し定住した40歳以下の若者・子育て世代に対し、定住の奨励金として、1世帯あたり40万円が交付されます。市内への転入を伴う場合は、1世帯あたり50万円が交付されます。
申請の期限
所有権保存の登記受付年月日から6か月以内の申請であること
申請の方法
交付申請書と必要な書類を添えて地方創生課(本庁舎4階10番窓口)へ提出
制度の対象となる住宅
令和4年4月1日からは令和5年3月31日までに所有権保存(移転)登記受付をした住宅
※2023年1月時点
交付と対象者の要件
- 対象の新築住宅又は中古住宅の登記事項証明書において、申請者が2分の1以上の所有権を有すること。
- 申請者が、申請日時点で次のいずれかに該当すること。
1. 申請者が40歳以下である。
2. 18歳以下(令和5年3月31日基準)の同居の子がいる。※申請者の年齢制限なし - 所有権保存の登記受付年月日から6か月以内の申請であること。
- 奨励金の交付を受けた日から5年以上定住する意思があること。
- 対象住宅に居住する世帯員全員に市税等の滞納がないこと。
加算の対象者の要件
- 申請日時点で、申請者(配偶者がいる場合は配偶者も含む)が、本市への転入の日の翌日から起算して1年以内であること。
- 申請日時点で、申請者(配偶者がいる場合は配偶者も含む)が、次のいずれかに該当すること。
1. 市民でなくなった日から1年以上経過した後に再び本市に転入している。
2. 市民であったことがなく、本市に転入している。
詳しい要件は、下記ホームページをご確認ください。
若者・子育て世代住宅取得奨励金
移住希望者滞在費補助制度
筑西市への移住を目的として、住居や仕事探し、または暮らしを体験する等の活動を行うために市内に滞在する方へ、補助金が交付されます。また滞在中は、筑西市職員などから移住情報が提供されるので、移住に関して不安があれば相談してみると良いでしょう。
補助金の額
(1)1人当たり1回3,000円
※宿泊に係る経費が6,000円に満たない場合は、宿泊に係る経費に1/2を乗じた額を補助する。
※下記補助対象活動に伴い発生する宿泊に係る経費を対象とし、飲食代等は対象としない。
(2)申請は、1世帯につき4人まで
(3)申請は、1世帯当たり同一年度内につき2回以内とする。
※2回目の申請が認められるのは、初回の申請の日から起算して2年以内とする。
補助対象者
以下のいずれにも該当すること
(1)住所が茨城県外であり、かつ筑西市に隣接する市町村ではないこと。
(2)筑西市への移住を目的とする活動(補助対象活動)のために、市内の宿泊施設または民泊施設に宿泊すること。
(3)2親等以内の親族が筑西市内に住所がないこと。
(4)暴力団員または暴力団員等でないこと。
申請者
※本制度を利用するための申請者(代表者)は以下のいずれにも該当することが条件となります。
(1)満18歳以上満65歳未満であること。
(2)筑西市(地方創生課)の窓口で移住希望の相談を行っていること。
(3)筑西市の「移住サポート」メニューを受けていること。
詳しい要件は、下記ホームページをご確認ください。
移住希望者滞在費補助制度
空き家バンク事業
筑西市では空き家バンク事業が行われています。空き家バンクに登録された空き家の利用を希望する場合は、空き家等利用登録申込書に必要な書類を添えて市に提出が必要です。希望する物件が見つかった時は、交渉申込書を市に提出し、売買・賃貸借の交渉や契約に進みます。
詳しい要件は、下記ホームページをご確認ください。
筑西市空き家バンク
筑西市移住でおすすめのエリア3選
筑西市に住むならどのエリアが良いのでしょうか。ここからは人気のエリアを3ヶ所ピックアップして紹介します。
近所で便利に暮らしたいなら「下館駅周辺エリア」
下館駅周辺は、スーパーやドラッグストア、コンビニなど、生活に便利な店が揃っています。北口には、かましん下館店やFOOD OFF ストッカー下館店、更に、アジア食料品店のchợ việt ibarakiがあるので、アジア料理や料理が趣味の方は行ってみると良いでしょう。他にも筑西市役所があるので、補助金などの申請をしたい方は便利です。
南口には、カスミフードスクエア下館南店やウエルシア下館南店があるので、生活には困りません。DIYを楽しみたい方は、ホームセンター山新下館店も近くにあるので便利でしょう。
休日はスポーツを楽しみたいなら「鬼怒川緑地周辺エリア」
身体を動かすのが好きな方は、緑豊かな鬼怒川沿いのエリアがお勧めです。河川敷には、広大な鬼怒川緑地公園があります。また、河川敷近くにある筑西遊湯館は、温水プール・トレーニングルーム・天然鉱石による人工温泉などを備えた健康増進施設です。河川敷でジョギングした後は、温泉で汗を流してリフレッシュするのがお勧めです。
SLを楽しみたいなら「真岡鉄道沿線エリア」
下館駅より北に延びる真岡鉄道には、前述の通りSLが走っているので、鉄道の撮影が好きな方にお勧めのエリアです。特に下館二高前駅からひぐち駅間は、常総バイパスに沿って鉄道が延びているので、周辺に建物が少なくSLの撮影がし易いです。沿線に住めば、毎週末沢山撮影を楽しめるでしょう。
筑西市の情報を収集する際に便利なサイト3選
筑西市の情報はどこから収集したら良いのでしょうか。ここからは移住に役立つ情報サイトを3つ紹介します。
ちくせいかつ
筑西市の就職先や就農などの仕事情報や、空き家バンクや住宅に関する住宅制度など移住に役立つ情報が多く掲載されています。先輩移住者のインタビューを読めば、移住後の生活が具体的にイメージ出来るかもしれません。
筑西市観光協会
筑西市の観光情報を中心に掲載されています。お祭りやイベント情報は、筑西市の文化を知るのに役に立つでしょう。また、土産品や銘菓などの特産品や販売店も多く掲載されています。移住前に訪れた際は、事前にこちらのサイトを参考に購入してみてはいかがでしょうか。宿泊もしたい場合は、市内の宿泊先の情報もあるので便利です。
ちくナビ
飲食店や交通、求人、学校や保育園など、筑西市に関する情報が網羅されているサイトです。特に公共交通を利用する方は、鉄道やバスの時刻表が掲載されているので、移住後にブックマークしておくと良いでしょう。他にもスーパーやコンビニ、クリーニングなど、移住後の生活において役立つ店舗情報も沢山掲載されています。
筑西市の魅力を知って移住を検討しよう
筑西市は、東京駅まで約70分以内で行けるアクセスの良さがありながら自然豊かな農業地域であることから、近年移住先として注目を集めるようになりました。
一方、都内と比べて終電が早かったり、コンビニや街灯が少なく夜道が怖かったりするなどのデメリットもあります。また、買い物やお出かけには自家用車があった方が便利など、首都圏の生活と比較すると不便に感じることも多いでしょう。
ですが週末は、下館駅周辺を散策したり、SLもおかに乗車して栃木県へ出かけたり、充実して過ごせるでしょう。また、鬼怒川沿いをウォーキングやジョギングすれば、首都圏で生活するより健康的な生活が送れます。料理好きな方は、直売所で新鮮野菜を購入して、料理レパートリーを増やすことも可能です。
メリット、デメリットはありますが、移住先として検討したい方は、まずは筑西市を訪れてみることをお勧めします。自分に合うかどうか確認したうえで、ぴったりの物件を探してみてはいかがでしょうか。