移住コラム

【三重県】「美(うま)し国」・三重は移住が楽しみな県!仕事情報や転職のメリット・デメリットを解説

三重県は、エリアごとに特色の異なる文化・歴史・産業を持つ県です。特筆すべきは、「伊勢神宮」、「熊野古道」、「松坂牛」、「伊勢海老」、「鈴鹿サーキット」、「長島スパーランド」、「液晶パネル」、「自動車産業」のように、そのどれもが知名度・需要度ともに非常に高いことでしょう。

今回は、そんな潜在力を秘めた三重県の就職・転職事情を取り上げました。メリット・デメリットをはじめ、三重県で求人の多い企業、受けられる移住支援なども細かく解説しているので、三重県への移住を考えている方はぜひ参考にしてみてください!

三重県の企業に転職するメリット

糸島の夫婦岩の様子

三重県にはどのような魅力があるのでしょうか?三重県に移住すると得られるメリットを3点解説します。

住居にかかるコストを抑えることが可能

三重県に移住する最大のメリットは、都心と比較すると住居費を抑えられることです。表を見ると、同じ間取りで比較した場合、三重県の家賃は東京の約30%~50%、名古屋市の約60%~70%と安いことがわかります。

例えば、現在東京で1k8万円の部屋に住んでいる場合、三重県では同額で3LDK以上の広さの部屋が手に入るということです。

3大都市と三重県の家賃相場比較表

都道府県 市区町村 1LDKの家賃相場
東京 新宿区 18.11万円
足立区 10.86万円
世田谷区 15.00万円
大阪 大阪市都島区 9.80万円
大阪市大正区 8.02万円
大阪市中央区 12.30万円
名古屋市中区/td>

9.90万円
都道府県 市区町村 1LDKの家賃相場
愛知 名古屋市中村区 7.84万円
名古屋市千種区 9.00万円
三重 四日市市 5.93万円
津市 5.83万円
桑名市 6.56万円

食べ物がおいしい「美(うま)し国」

海、山の自然に恵まれ、おいしい食べ物が豊富な三重県には、「美(うま)し国」というキャッチコピーがつけられています。

「松坂牛」「伊勢海老」といった有名どころの他、アワビや牡蠣などの海の幸、めはり寿司、伊勢うどん、津餃子、とんてき、銘菓・「赤福」など、三重県はまさに食の宝庫です。

三重県に移住すれば、食を楽しむ機会が増えるので、食べることが好きな方にはたまらないでしょう。小旅行がてら、エリアごとのご当地グルメを試してみてはいかがでしょうか?

観光地の宿泊業や飲食業で働ける

南北に長い地形のため、三重県には歴史・レジャー・自然など、バリエーション豊富な観光スポットが点在しているのが特徴です。

「伊勢神宮」「熊野古道」はもちろんのこと、伊賀の忍者、「夫婦岩」で知られるリアス式海岸、日本の棚田100選の「丸山千枚田」、「ナガシマスパーランド」や「志摩スペイン村」といったレジャー施設…など、三重県には全国的に有名な観光名所が集まっているのがわかります。

旅行や観光が好きな人は、これらの観光地で働いてみてはいかがでしょうか?観光地の宿泊施設や飲食店で働けば、終業後や休日に手軽に観光が楽しめます。

また、これら観光地のサービス業は人手不足であることが多いため、比較的簡単に求人にありつけるのも大きな魅力です。

三重県の企業に就職するデメリット

ローカル線の様子

見どころの多い三重県ですが、就職するうえでデメリットはないのでしょうか?ここでは、三重県に移住するデメリットを見てみましょう。

募集職種に偏りがある

三重県では、都市部と比較して募集職種の種類が少ないのが現状です。首都圏と比較して特に少ないのがIT企業や広告代理店で、三重県に限らず、地方都市ではこれらの職種を見つけるのが難しくなっています。

そのため、現在都心で専門職に就いていたとしても、三重県では思うようにキャリアが活かせないかもしれません。
フリーランスやフルリモートの場合は問題ありませんが、それ以外の方は希望の仕事が見つけられない可能性があることを理解したうえで、三重県への移住を検討するようにしましょう。

求人数が少ない

地方では都会と比較すると求人数が少なくなるのが一般的で、三重県も例外ではありません。

「求人ボックス」を参照すると、2023年3月12日時点での三重県の求人数は160,132件で、東京都の2,117,511件と比較すると13分の1以下になることがわかります。

参照:求人ボックス 三重県の求人数求人ボックス 東京都の求人

ただし、製造業や宿泊業・飲食サービス業、運輸業・郵便業などは人出不足の状況にあるため、三重県で転職活動をする際はこれらの業種に絞って検索してみるのもおすすめです。

都市部と比較すると給与水準が低い

三重県では、残念ながら都市部よりも給与水準が低くなっています。特に、宿泊業・飲食サービス業の収入は低いので、移住を考える際にはじっくりと検討しましょう。

 

岐阜県と東京都の業種別平均年収

現金給与額(a) 年間賞与その他特別給与額(b) 想定年収額
(a×12カ月+bで計算)
三重県 全体 33万3,700円 80万8,500円 481万2,900円
宿泊業・飲食
サービス業
25万8,300円 28万5,800円 338万5,400円
東京都 全体 39万1,800円 114万7,700円 584万9,300円
宿泊業・飲食
サービス業
31万4,400円 43万2,800円 420万5,600円

参照:e-stat 政府統計

ただし、製造業の盛んな三重県では、大手製造業の技術職の収入が比較的高めとなっているため、現在製造業に携わっている方にとっては魅力的といえます(「三重県の転職事情ー高収入職種ー」で解説)。

参照:平均年収.jp 三重県の平均年収・年収中央値

三重県で求人の多い業種

四日市の工業地帯の様子

三重県では、都心と比べると求人数や職種が少なくなることがわかりました。今度は、逆に求人の多い業種についても調べてみましょう。

自動車関連や電気機器関連などの製造業

中京工業地帯に属する三重県では、製造業が盛んです。下の円グラフを見ると、三重県の全産業のうち製造業が占める割合は約3割0.7%と、もっとも高くなっていますいるのがわかります。

円グラフの様子

参照:ミエタイム 三重県ってどんな業種が多い?

製造業の中でも特に多いのが、輸送用機械器具や電子部品・デバイス・電子回路の分野です。
円グラフの様子

参照:ミエタイム 三重県ってどんな業種が多い?

隣の愛知県のトヨタ自動車や本田技研(鈴鹿市)の下請けメーカーが多いこと、また、液晶パネルや集積回路などの技術が世界的トップクラスであることからも納得できるでしょう。

観光・サービス業

「伊勢神宮」や「熊野古道」をはじめ、数多くの観光スポットを有する三重県では、観光業やそれに関連したサービス業が多いのも特徴です。そのため、観光地の宿泊業や飲食業などの求人も多く見られます。

直近では「全国旅行支援」の影響もあり、観光地の宿泊施設や飲食店での人手不足のニュースを耳にした人も多いでしょう。

コロナ渦により一時は下火になってしまった観光業ですが、今後はインバウンドが再開されることも手伝って、ますます観光関連の宿泊業や飲食業の求人が増えることが予想されます。

果樹栽培などの農業

自然豊かな三重県では、農業が盛んなことも忘れてはいけません。生産量が全国第3位の緑茶(伊勢茶)、温暖な東紀州地域のミカン、豊富な水田で栽培される米・麦・大豆などの穀物など、三重県は特産品が多いことでも有名です。

また、県の伝統野菜・果物である「三重なばな」、「伊勢いも」、「松阪赤菜」、「市木オレンジ」、「五ヶ所小梅」などの栽培にも力を入れており、後継者の育成など農業発展に向けたさまざまな政策が取られています。

農業の求人も増えているので、三重県で農業を初めてみるのもおもしろいですね。

三重県の転職事情

スマホで買取査定できるところ探すの様子

三重県で就職するとなった場合、気になるのが年収や職種、有効求人倍率です。移住前に詳しくチェックしておきましょう。

平均年収

2021年公表の政府の統計によれば、三重県の平均年収は481万2,900円です。全国平均の433万円(2020年国税庁調べ)と比較すると、高めであると言えるでしょう。

三重県の年齢別の平均年収

現金給与額(a) 年間賞与その他特別給与額(b) 想定年収額
(a×12カ月+bで計算)
全体 33万3,700円 80万8,500円 481万2,900円
20~24歳 20万2,600円 20万2,300円 263万3,500円
30~34歳 25万1,800円 38万2,000円 340万3,600円
40~44歳 29万6,300円 47万1,100円 402万6,700円
50~54歳 27万7,300円 30万9,600円 363万7,200円

「三重県の企業に就職するデメリットー都市部と比較すると給与水準が低いー」の項で解説した通り、東京などの都心と比較すると低くはなりますが、家賃や物価が安い分生活コストを抑えられるため、十分に生計が立てられる年収です。

有効求人倍率

有効求人倍率は、1.0を上回れば求職者よりも求人数のほうが多く、反対に下回れば求職者の方が多いことを示します。例えば、有効求人倍率が1.25倍なら、求職者1人に対して1.25県の求人があるということです。

2022年12月時点での三重県の有効求人倍率は、1.40倍となっています。これは、全国23位の高さで、全国平均は1.35倍です。三重県の有効求人倍率は比較的安定して高い水準を保っていると言えるでしょう。

参照:独立行政法人労働政策研究・研修機構 職業紹介-都道府県別有効求人倍率

高収入職種

三重県で高収入の職種といえば、やはり製造業です。中でも、世界的にも有名な「電子部品・デバイス・電子回路」、「化学工業」の分野の待遇はとりわけ優れています。

三重県の業種別平均年収

現金給与額(a) 年間賞与その他特別給与額(b) 想定年収額
(a×12カ月+bで計算)
産業全体 33万3,700円 80万8,500円 481万2,900円
製造業 35万4,700円 95万7,200円 521万3,600円
電子部品・デバイス・電子回路 46万6,800円 119万1,800円 679万3,400円
化学工業 39万9,700円 155万3,400円 634万9,800円

三重県で高収入の業種を狙うなら、製造業に絞ってみてもいいでしょう。

三重県の転職に使える移住支援

両手で囲むハートイラストピンクボカシ背景の様子

三重県の企業に転職すると、さまざまな支援が受けられます。移住前に活用できるものもあるので、チェックしておいて損はありませんよ!

東京有楽町の「ええとこやんか三重 移住相談センター」

「ええとこやんか三重」は、三重県地域連携部移住促進課が運営する、三重県移住のためのポータルサイトです。オンラインでの移住・就職相談の他、三重での暮らし・住まい・子育てについての情報収集もできます。

また、東京有楽町に設置された移住センターでは、対面での移住相談や移住セミナーも開催されているので、どんどん活用してみましょう。

参照:ええとこやんか三重

最大100万円!移住支援金

三重県には、東京圏から移住した場合の移住支援金制度があります。支給金額は、単身では60万円、2人以上の世帯では100万円(18歳未満の子ども1人につき30万円が加算)となっており、移住を始めるにあたって非常に有益な制度です。

支援を受けるには、住民票を移す直前の10年間のうち通算して5年以上東京23区に在住していた、などのさまざまな条件があるので、下記のサイトで確認してみてください。

参照:ええとこやんか三重 移住支援金制度

東京、大阪、名古屋で開催!移住相談会

三重県は、東京、大阪、名古屋で移住相談会を定期的に開催しています。三重県で暮らすうえで知っておくと良いポイント、仕事や子育て情報など、担当者にじっくりと相談が可能です。また、先輩移住者からの生の声が聞けることもあり、好評を得ています。

参照:ええとこやんか三重 移住相談会

三重県の仕事を知って移住を検討しよう

熊野古道の様子

三重県は、仕事面が比較的安定していて県全体に活気があるのが特徴です。風光明媚な観光スポットやおいしい食べ物も満載なので、移住初心者でも楽しみながら生活に馴染んでいけるでしょう。

自然、食、歴史など、…魅力の詰まった三重県に移住を検討してみてはいかがでしょうか、ぜひ一度足を運んでみてください!

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