愛媛県今治市は、四国・瀬戸内海西側に位置し「今治タオル」と「造船」の街として有名です。今治市と広島県の間のおだやかな瀬戸内海には大小さまざまな島があり、それらを結んで広島県までつながる全長約60kmの「しまなみ海道」は、海峡を横断する日本でも有数の絶景スポットといえるでしょう。戦国武将「藤堂高虎」によって築城された今治城も有名です。
その今治市が、現在移住先として全国から注目を浴びています。宝島社の月刊誌「田舎暮らしの本」で「2023年度版 住みたい田舎ベストランキング」全部門・全国1位を獲得したのです！温暖な気候、美しい島の風景、造船・タオル産業をはじめとした雇用の充実など多角的に評価された結果といわれています。
今回は、大注目の移住先「今治市」の魅力や移住支援、情報収集に便利なサイト、移住のデメリットを紹介します！ぜひ今治市の魅力を知って、あなたも移住を検討しましょう！
今治市は2023年版「住みたい田舎」全部門で1位を獲得
今治市は全国的に有名な今治タオルや造船業、風光明媚な「しまなみ海道」などによって比較的知名度のある街でした。そこへ「移住先」としてのあらたな知名度が加わったのです。宝島社の月刊誌「田舎暮らしの本」の『住みたい田舎ベストランキング「人口10万人以上20万人未満のまち」』において、「総合部門」「若者世代・単身者部門」「子育て世代部門」「シニア世代部門」の全部門で全国1位を獲得しました！これは、今治市でも大きなニュースとなり大々的に報じられています。
なぜ、今治市は全部門で全国1位を獲得できたのでしょうか？理由はさまざまですが、温暖な気候に美しい自然とコンパクトな都市機能、雇用の充実、さらには移住者受入れのサポート強化などが、全部門・全国1位の獲得を後押ししたようです。
「住みたい田舎」全部門・全国1位獲得により、移住者がもっとも暮らしやすいという評価を受けた今治市は、移住ブームの昨今、必ず一度は検討すべき移住先の1つといえるかもしれません。
今治市の魅力5選
それでは、「住みたい田舎」全国1位に輝いた今治市の魅力を5つ紹介します！「住みたい田舎」全部門1位の理由ともいえる凝縮した内容です。ぜひご覧ください！
しまなみ海道は絶景を堪能できる
今治市はおだやかな瀬戸内海に面し、大小さまざまな島が向かいの広島県まで続いています。それらの島々を結びながら、広島県尾道市までつづく全長約60kmの自動車専用道路が、有名な「しまなみ海道」です。
しまなみ海道から見下ろす瀬戸内海と島々のコントラストはまさに絶景の連続で、多くの観光客が訪れます。「大島」「大三島」「伯方島」などは、それぞれ個性あふれる観光スポットでもあり、それぞれに見どころがいっぱいです。瀬戸内海を一望できる「道の駅・多々羅しまなみ公園」やイルカと一緒に海を泳げる「ドルフィンファームしまなみ」、国の重要文化財や国宝に指定された武具の8割が集まる「大山祇神社」などは、ぜひ訪れていただきたいスポットといえるでしょう。
また、自転車が安全に走れる側道が整備されていることから、日本のナショナルサイクルルート、さらには世界7大サイクリングルートに選定されました。この、「しまなみ海道サイクリングロード」はサイクリングの聖地となり、瀬戸内海の島々を眼下に収めながらサイクリングを楽しめる唯一無二の場所として、世界中からサイクリストが集まることでも有名です。
今治市を語るうえで絶対に外せない「しまなみ海道」は、その絶景により多くの人を魅了しつづけています。もちろん、それぞれの島は移住先としても人気が高く、移住者が経営するカフェや雑貨店なども見どころの1つといえるでしょう。
温暖な気候で降水量が少なく過ごしやすい
今治市は温暖な気候で降水量も少なく過ごしやすいことも魅力です。年間平均気温は約16℃、年間平均降水量は約1,300mm、年日照時間は約2,000時間と、瀬戸内海独特の温暖で晴天に恵まれた地域といえます。一年を通して晴れの日が多く、毎日を気持ちよく過ごせるでしょう。快晴のしまなみ海道をはじめとする海辺の景色は息をのむほど美しく、まさに「晴れやかな気持ち」にさせてくれます。
温暖な気候で雨も少ないことが、移住先としての魅力といえそうですね。
タオルや造船業が盛んで多くの求人がある
今治市は全国的に有名な「今治タオル」や造船業・海運業が盛んであることから、多くの求人があることも魅力です。移住先選びで雇用の充実はとても重要で、産業が盛んなことは移住を後押ししてくれます。また、今治市は観光資源も豊富なためサービス業の求人も多く、タオルや造船などの製造業を主軸としながら、多様な業種の求人があることも強みといえるでしょう。
手厚い子育て支援がある
今治市は子育て支援が手厚く、数多くの支援がおこなわれていることも魅力といえるでしょう。かなり多くの支援があり、ここではその一部を紹介します。妊娠から出産・子育てまで幅広く対応した子育て支援は、子育て世帯の移住希望者にとって安心できる環境といえ、「住みたい田舎ランキング・子育て世代部門」全国1位も納得です。その他の子育て支援が気になる方は、ぜひリンク先を参照してみてください。
- 子育てファミリー応援ショップ
妊婦さんや小学校就学前の子どもがいる世帯を対象に、登録ショップで割引や特典が受けられます。 - 子育て応援ヘルパー派遣
家事や育児の支援が必要な家庭にヘルパーを派遣して、援助や相談をおこないます。 - 未熟児の医療費助成
医療を必要とする未熟児に対し、医療費自己負担額の全部または一部を助成します。 - おむつ券
第2子以降（1歳未満）の子どもを養育している保護者に、5万円の紙おむつ購入券を交付します。 - 小中学生の医療費助成
通常診療時間内にて「受給者証」と「保険証」を提示すると、保険診療を窓口負担なしで受けられます。
瀬戸内海の海の幸やご当地グルメが豊富
今治市は瀬戸内海の新鮮な海の幸も魅力で、さらには「ご当地グルメ」の街としても有名です。しまなみ海道の島々には漁港があり、毎日新鮮な魚介類が水揚げされています。なかでも、大島にある「みちの駅 よしうみいきいき館」で食べられる海鮮BBQは、魚介類の鮮度やロケーションも最高です。もちろん、今治市街にも数多くの海鮮料理店があり、瀬戸内海で獲れた新鮮な魚介類を楽しめます。
今治市は数多くのご当地グルメがあることも見逃せません。今治市民のソウルフード「焼豚玉子飯」や、串に刺さず鉄板で豪快に焼く「今治焼き鳥」、ご当地唐揚げ「せんざんき」、伯方島でぜひ食べていただきたい「伯方の塩ソフトクリーム」など、とても充実しています。今治市でしか食べられない絶品ご当地グルメの数々です。ぜひお試しください！
のんびりとした日常を送りながら、休日は海を眺めて海鮮BBQやご当地グルメを楽しむ。瀬戸内海の温暖な気候と開放感ある海の絶景にマッチした、最高の移住生活が送れるのではないでしょうか？
今治市移住のデメリット3選
ここまで、今治市の魅力を存分にお伝えしてきましたが、移住へのデメリットも少なからず存在します。メリット・デメリットの両方をしっかりと把握したうえで、まちがいのない移住を叶えましょう。
車がないと移動が困難
今治市を走る電車はJR予讃線のみであり、市内に路線バスはあるものの、車がなければ移動は困難であることがデメリットといえるでしょう。特にしまなみ海道にある島々に移住する場合、車は必須です。また、今治の市街地であっても、自由に移動するためには車がなければ不便さを感じる可能性は高くなります。
車の所有には維持費が気になりますが、今治市内の駐車場代は平均で6,000円程度と安く、商業施設などの駐車場代もほぼ無料であるため、維持費自体は都会と比較して大きな負担にはならなさそうです。可能であれば、移住生活を思いっきり楽しむためにも車を所有した方がよいといえるでしょう。
大型ショッピングセンターやエンタメ施設が少ない
今治市には大型ショッピングセンターやエンタメ施設が少ないこともデメリットといえそうです。しまなみ海道をはじめとした絶景スポットや観光スポットは充実しているのですが、都会にあるような繁華街はなく、刺激を求める方には物足りないかもしれません。
市内には、「イオンモール今治新都市」や「フジグラン今治」といった2つの大型商業施設があり、買い物にとても便利です。ただ、都会と比べて大型ショッピングセンターや、エンタメ施設の数が少ないことは事前に理解しておいた方がよいでしょう。
大地震が発生した際は津波被害のリスクがある
瀬戸内海に面する今治市は、大地震が発生した際に津波被害のリスクが少なからずあることもデメリットといえます。沿岸部分を中心に、被害の発生が想定される場所は複数か所あり注意が必要です。
移住の際はハザードマップを確認し、津波被害のリスクを最小限にとどめられる場所を事前に調べておきましょう。
今治市移住の際に利用できる補助金・支援金、サービス
ここからは、今治市移住の際に利用できる補助金や支援金、サービスを紹介します！今治市では、手厚い支援のもと移住者を積極的に誘致しているので、これらを活用しながらお得な移住をかなえましょう！気になる方はリンク先から詳細をぜひご覧ください。
住もういまばり！移住者住宅取得事業費補助金
今治市へ移住する方を対象に、住宅の新築・購入費の補助をおこなう支援制度です。移住を機に住宅を新築・購入される方にとてもお得な制度といえるため、必ず申請しましょう。
【補助対象者】
以下の条件をすべて満たす方が対象です。
1. 市外から転入予定の方、または認定申請をおこなう前5年の間に転入した方
2. 同居する世帯員の少なくとも1人以上が満50歳未満である方
3. 新たに住宅を新築または購入し、5年以上定住する方
4. 転入日前の5年間に本市に住民登録のない方
【補助対象住宅】
一戸建て住宅・マンション（建物部分のみ・中古可）
【補助金額】
上限50万円（ただし、住宅取得費を超えない範囲）
- 基礎額：住宅取得費の10％（上限30万円）
- 加算額：同居する中学生以下の子ども1人につき10万円
参考：住もういまばり！移住者住宅取得事業費補助金
問い合わせ先：今治市役所地域振興部
住もういまばり！空き家リフォーム補助金（移住者住宅改修支援
事業費補助金）
愛媛県外から今治市へ移住した方が、居住を目的として購入・賃借した空き家の住宅改修、家財道具搬出等にかかった費用の一部を補助してくれる支援策です。空き家バンクを通じて契約した物件が対象となるため、該当する方はぜひ活用しましょう。
【補助対象者】
以下の条件をすべて満たす方が対象です。
1. 県外から平成28年4月1日以降に移住した方、または移住予定の方
2. 働き手世帯（補助金の交付申請日に60歳未満が1人以上いること）の方、または子育て世帯（18歳未満の子どもがいる世帯）の方
3. 空き家バンクを通じて購入、または賃借した空き家に5年以上定住する方
参考：いまばり空き家バンク
【補助住宅】
愛媛県・今治市の空き家バンク等を通じて購入・賃借した一戸建て住宅
【対象工事】
- 屋根工事や外構工事、省エネ設備工事などの住宅の改修
- 入居または住宅改修のために不要な家財道具の搬出入、処分または清掃
【補助金額】
住宅改修・家財道具搬出費用の3分の2
- 上限額
住宅改修 200万円（子育て世帯400万円）
家財道具搬出 20万円
参考：住もういまばり！空き家リフォーム補助金（移住者住宅改修支援事業費補助金）
問い合わせ先：今治市役所地域振興部
おいで今治！お試し移住滞在事業費補助金
愛媛県外に居住し、今治市に移住相談された方を対象に、本人と同行者1名分のお試し滞在費（宿泊費）を補助します。補助を受けるためには、リンク先から相談窓口への事前相談が必要です。実際に今治市を訪れることで移住へのイメージがふくらむため、積極的に活用しましょう。
【補助対象経費】
本人と同行者1名分の標準的な1泊2食付きの宿泊料
【補助金額】
1人につき1泊最大5,000円（同一年度中につき6泊分上限）
※1泊5,000円未満の場合はその対象経費を補助金の額とし、100円未満の端数が生じたときは切り捨てる
参考：おいで今治！お試し移住滞在事業費補助金
問い合わせ先：今治市役所しまなみ振興課
今治市移住支援事業費補助金（移住支援金）
東京23区内に在住、または通勤している方が今治市内へ移住し就業・起業することによって、最大で100万円を支給してくれる移住支援事業です。かなりお得な支援策であるものの要件等がやや複雑なため、詳細はリンク先を参照してください。
【移住元の要件】
転入する直前の10年間のうち、通算5年以上かつ直前に連続して1年以上、東京23区内に在住もしくは東京圏のうち条件不利地域以外の地域に在住し、東京23区内に通勤していた方。
【就業・起業に関する要件】
- 求人マッチングサイト「あのこの愛媛」を通じて、移住支援金の対象となる企業等へ就業した方。
- 「プロフェッショナル人材事業」または「先導的人材マッチング事業」を利用して就業した方。
- 移住先を生活の本拠とし、移住元での業務を引き続きおこなうテレワーク移住者の方。
- 「愛媛グローカルビジネス創出支援事業費補助金」の交付決定を受けた方。
【補助金額】
- 単身世帯 60万円
- 2人以上の世帯 100万円
※18歳未満の世帯員を帯同して移住する場合、1人につき100万円を加算
参考：今治市移住支援事業費補助金（移住支援金）
問い合わせ先：今治市地域振興課 移住定住政策係
今治市の情報を収集する際に便利なサイト3選
最後に、今治市の情報を収集する際に便利なサイトを3つ紹介します！今治市移住に少しでも興味をもたれた方は、ぜひこちらのサイトも参考にしてください。
いまばり暮らし
「いまばり暮らし」は、今治市の移住・定住・交流ポータルサイトとして、移住実現に向けたさまざまな情報を網羅しています。今治市の魅力や文化・自然環境の豊かさなどたくさん紹介しており、移住希望者が知りたい情報はほとんど入手できそうです。
また、移住者インタビューも充実しているので、どのような暮らしが送れるかなどおおいに参考になるのではないでしょうか？今治市移住を検討の際は、まずこちらのサイトをチェックしましょう。
参考：いまばり暮らし
えひめ移住ネット
「えひめ移住ネット」は、愛媛県全域を対象とした愛媛県公式の移住ポータルサイトです。温暖な気候に海や山のレジャーが充実している、愛媛県の魅力をあますことなく紹介しています。
愛媛県全域の魅力や特徴を知ることにより、今治市への移住もイメージしやすくなるでしょう。こちらのサイトもあわせてチェックすることがおすすめです。
参考：えひめ移住ネット
瀬戸内しまなみ海道 おいでや！いまばり
「瀬戸内しまなみ海道 おいでや！いまばり」は、今治市の公式観光サイトとして、しまなみ海道をはじめとする自慢の観光地を数多く紹介しています。温泉・グルメ・歴史スポットなど、数多くの見どころがある今治市は観光地としても人気です。
移住の際、休日のおでかけスポットの参考にするためにも、ぜひこちらのサイトも事前に訪れておきましょう。
今治市の魅力を知って移住を検討しよう
「住みたい田舎ランキング」全部門1位という快挙を成し遂げた今治市は、現在、全国から大きな注目を浴びている移住先です。しまなみ海道をはじめとする絶景や、温暖な気候、安定した雇用に手厚い支援など、納得の結果といえるでしょう。多くの移住希望者が、その住みやすさに魅了されているのです。
今治市の魅力を知って、ぜひ前向きに移住を検討しましょう！
※内容は2023年5月執筆時のものです。
