前回、大阪から愛媛県に移住した私が、なぜ移住の検討にいたった経緯についてお話しした、【移住体験談】大阪から愛媛県に移住した岡さんが移住を検討した理由とは?きっかけや方法を解説しますに引きつづき、今回は実際におこなった移住の準備や移住までの期間
についてお話しさせていただきます!
移住の準備として私が実際におこなったことを共有させていただき、現在、移住に向けて何をすればいいのかわからない方の参考になれば幸いです。今だからこそいえる「あのときああすればよかった」という失敗談もあわせてご紹介いたします。
実際に移住を実現させた私の体験をすべて盛り込みました。ぜひご覧ください!
実際におこなった準備と移住までの期間
まずは、実際におこなった準備と移住までの期間をお話しいたします!わかりやすいように時系列とともに紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
移住の決断から実行までの期間は3か月
私が移住を決断したのは2014年4月です。実際に移住したのが7月なので、決断から移住までの期間はわずか3か月ということになります。準備期間3か月というのは、地方移住としては非常に短い期間といえるでしょう。
一般的には早くて半年、多くの方は1年くらい準備にあてる印象です。移住先の選定に費やす時間は準備期間とは別に考えましょう。私の場合は、妻の実家がある愛媛県が移住先として決定していたのと、妻にとっては地元であるため詳しいこともあり3か月というスピード移住が可能でした。
会社に退職を告げる
地方移住するわけですから、リモートワークや移住先に支社や支店がないかぎり会社は辞めなければなりません。当時、私は全国規模の飲食店で勤務しており、愛媛県にも店舗があったためその店舗への異動を打診されましたが、人生と生き方を根本的に変えるという目的があったため固辞しました。
移住を決断した4月初旬、仕事が終わった夜の22時に電話で上司に6月末で退職する意思とその理由を告げました。もちろん、びっくりされ撤回をうながされましたが、妻の大病という理由もあったことから承諾していただき、上層部へ伝えるとのことでした。
電話をかけるときは非常に緊張しましたが、意外とスムーズに承諾してもらえ、一気に肩の荷が下りたような気持ちになったことを覚えています。そして、ここから移住実現へ向けて準備が加速していくのです。
インターネットで物件と仕事探し
退職が決定したあと、愛媛県内のどこへ移住するのかを妻と相談し、いろいろと調べたうえで、やはり生活や仕事に便利な県庁所在地である松山市という結論にいたりました。そこからすぐに移住後に住むための物件探しと仕事探しがはじまります。
仕事が終わり帰宅後、寝る前の短い時間を活用しインターネットで市内各地の物件と、どのような仕事があるのかひたすら毎日検索しつづけました。松山市には、妻の実家へ遊びに行った際、観光で2度訪れたのみのためまったく土地勘はありません。グーグルマップとにらめっこして、土地の特性(市街地か田畑に囲まれた地域かなど)やスーパーなどの商業施設へのアクセスなどを考慮し、少しずつ候補地をしぼりながら10件ほど物件をピックアップしました。
しかし、物件探しは順調だったものの、仕事探しに関しては思うようにいきません。2014年当時、インターネットの求人では全国規模の大きな会社しかヒットせず、私の希望を満たすような地域密着の小さな会社はほぼ掲載されていませんでした。
ただ、現在は各都道府県が運営する「公式求人サイト」があり、地場産業や地元の中小企業も数多く掲載されています。東京圏からの移住者であれば、最大100万円以上を補助してくれる「東京圏移住支援金」対象企業も掲載されているので、ぜひこちらも活用しましょう。
私の場合は結果として移住前に次の仕事を見つけられず、移住したのちに現地でハローワークなどを通じて仕事を探し、地元の企業へ再就職しました。
有給を取得し3日間で現地入りし物件を契約
毎日寝る前にインターネットで検索してある程度物件の目ぼしをつけたのち、5月に有給を申請し6月中旬に3日間の有給を取得、この3日間で物件を契約することとなりました。
まず、3日間現地で過ごすため宿の手配をおこないます。私は移動しやすい松山市中心部のビジネスホテルを予約しました。近年、自治体によっては短期移住のための「お試し移住制度」や「お試し住宅」などの整備が進んでいるので、現在移住を検討している方は、それらを活用する方が費用をおさえられるためおすすめです。
次にレンタカーを手配しました。地方移住では公共交通機関が脆弱なため、自由に移動するには車が必要です。現地を視察する場合、自家用車で現地へ行くかレンタカー手配は必須といえるでしょう。
事前にピックアップした物件を内見可能かどうか不動産業者とコンタクトをとり、現地で合流し内見可能な物件6件を初日で一気に回り、2日目は内見した物件周辺を夫婦で散策し検討、3日目に契約という流れでした。予定を極限まで詰め込んでいたため、かなりハードな3日間であり、現地を視察した帰り道は夫婦ともどもクタクタになっていたことを今でも覚えています。
移住先へ出発する当日は最高に爽快な気持ち
引越の日程も決定し、7月中旬にはいよいよ移住先へ出発です。移住先へ出発する当日は快晴で、朝から「いよいよこの日がやってきた」という心境でした。これまで住んでいた賃貸マンションを引き払い、勤務先の店に行って最後の挨拶をしたあと、大阪から愛媛県へ向けて車を走らせます。
最高に爽快な気持ちでした。未来に大きな夢と希望を抱きながら新たな人生のスタートとなり、目に映る景色すべてが新鮮です。移住を検討しているあなたにも、ぜひこの爽快感と感動を味わっていただきたいと思います。
移住先への現地調査で調べたこと
つづいて、私が3日間の移住先での現地調査で調べたことをお話しします。現地調査前にインターネットでひたすら情報収集していたものの、どうしても現地へ行かなければわからないことがありました。ここでは、インターネットで調べられない現地調査の「コツ」を共有したいと思います。
地元スーパーの品揃えと物価
移住先の地元スーパーの食料品・日用品等の品揃えや価格は、現地へ行って直接調べなければわかりません。とくに、これまで使っていた調味料や洗剤などが置いてあるか調べましょう。移住先によるものの、大都市圏より品揃えがよくないのは想定しておかなければなりません。お気に入りのものが移住先で簡単に入手できるかどうか、調べておくことをおすすめします。
移住先周辺の人々の様子
移住先周辺にはどのような人々が暮らしているのか、これも実際に現地へ行かなければわかりません。地域住民の年齢層はもちろん、行き交う人の多さも重要です。怪しくない範囲で地元の方に道を訪ねたり、地域のことを聞いてみたりするのもいいかもしれません。
朝・昼・夜の地域の状況
朝・昼・夜の地域の状況も可能なかぎり調べましょう。今は慣れたものの、現地へ行った際に松山市内の夜の街灯の少なさにびっくりしました。大都会は夜も明るく出歩くことにあまり不安はないのですが、地方では人の少なさもありそうはいきません。時間帯ごとに環境がどのように変化するのか、実際に体験してみることで移住後のギャップを減らせるため、可能なかぎり調べておきましょう。
虫が気になるかどうか
自然豊かな場所へ移住する際、虫の多さにも注意が必要です。私は松山市内で温泉が有名な道後エリアに移住しましたが、道後エリアのはずれの自然に近い環境であったため虫が少し気になりました。許容範囲であったためそのまま住むことに決めたものの、どうしても虫が苦手な方は注意が必要です。
最後は自分の直感にしたがう
理屈がどうであれ、最終的には自分の直感がすべてといえるかもしれません。3日間の現地入りの初日に物件を内見し、2日目は夫婦だけで再度訪問し、一日かけて散策しました。最終決断の決め手は「ここで暮らしたい」という直感です。
家賃や生活利便性など物件選びにはさまざまな基準があることは承知のうえで、最後はやはり自分の直感にしたがって住む場所を決めることが、幸せな移住生活の第1歩といえるかもしれませんね。
移住の準備段階でやっておくべきだった失敗談3選
私は3か月という短い準備期間で移住を実現させましたが、今だからこそいえる失敗談も数多く経験してきました。そこで、移住の準備段階でやっておくべきだった失敗を3つ紹介します!これから移住を実現させようとしている方は、ぜひ同じ失敗をしないよう参考にしてください。
移住直後のネット通信環境を確保しておくべきだった
意外と見落としがちなこととして、移住直後のネット通信環境の問題があります。私は愛媛県松山市の温泉で有名な道後エリアに移住したものの、インターネット回線の申し込みをしておらず、しばらくインターネットが使えないという失敗がありました。不幸中の幸いとして、移住先のマンションにはすでに光ファイバー回線が入っていたため、数日で使えるようになったのですが、たった数日とはいえかなり不便でした。
現在移住を準備されている方は、可能であれば事前に申し込みをしておくか、コンセントにさすだけでインターネットにアクセスできるホームルーターを購入しておいたほうがよさそうです。インターネット回線は申し込みから開通まで1か月以上かかることが多いため、事前に準備をしておきましょう。
また、田舎の場合は、まれに光ファイバー回線が開通していないエリアもあるので、移住前に調べておくことも重要です。
移住支援を調べておくべきだった
移住支援を調べておくべきだったことも失敗の1つです。私が移住した際、「移住支援」という存在すら知らなかったため、まったく活用できませんでした。愛媛県へ移住した2014年当時、どのような移住支援があったのか定かではありませんが、調べておくべきだったことはいうまでもありません。
現在は各地方自治体が移住者獲得に力を入れているため、さまざまな移住支援が充実しています。これらの移住支援を活用することで移住実現のハードルが一気に下がり、金銭的にもかなりお得です。有名な移住支援の一例として、東京圏からの移住者に対する「東京圏移住支援金」では最大100万円を補助してくれます。もちろん、東京圏以外からの移住者が利用できる移住支援もたくさんあるため、移住先候補がおこなっている移住支援は必ず調べておきましょう。
もっと早く宿泊施設をおさえるべきだった
これから移住の準備をはじめようとする方に対し、ぜひ知っておいてほしいことがあります。移住先が200kmを超えるような遠方の場合、引越の荷物の到着が翌日以降になり、距離によっては3日以上必要となるのです。そのため、最低1泊はどこかで宿泊が必要になります。大阪から愛媛県松山市への移住の場合、翌朝8時に荷物が到着しそこに立会わなければなりませんでした。朝8時に立会いですから、移住先近隣に宿をとらなければなりません。
そこで問題が発生しました。引越の荷物の到着がちょうど夏休みにさしかかる週末ということもあり、移住先である松山市の人気観光地「道後温泉」周辺はどこも宿が満室だったのです。なんとか空いている宿を見つけたものの、移住先が観光地である場合はとくに、夏休みや週末など時期によって宿の予約が難しくなるbため注意してください。
移住先が遠方の場合は荷物の到着に数日間必要なこと、移住先が観光地などの場合、場所や時期によっては宿がとりにくくなるため、なるべく早い予約が必要なことをぜひ知っておきましょう。
移住の準備で悩んだら移住の相談窓口「スタイルチャット」を活用しよう
移住を円滑におこなうには準備がとても大切です。私自身も念入りに準備したつもりでしたが、すべてうまくいったわけではありませんでした。
そこで、今現在移住の準備などでお悩みの方は、ぜひ一度移住のプロに相談してみましょう。無料で使える移住の相談窓口「スタイルチャット」では、LINEを使ってさまざまな相談に対応可能です。
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移住の準備を整えて最高の移住を叶えよう!
移住実現に向けてもっとも大変な作業が「準備」といえます。しかし、この準備が整ってこそ、思い描いた移住が実現できるといっても過言ではありません。私の場合は準備期間が3か月と短く、今思えばかなり無茶で強引だったような気がします…。ぜひあなたも、さまざまなハードルを乗り越え新たな人生を切り拓いてください。
移住の準備を整えて、最高の移住を叶えましょう!
※内容は2023年12月執筆時のものです。