リモートワークが浸透した近年、仕事を変えずに地方移住する人が急増しました。中でも、都市と地方の両方に拠点を持つ「二拠点居住」スタイルは、場合によって住み分けができると広く注目を集めています。
しかし、生活拠点を二つ持つということは、一つの場所に縛られない利点が得られる反面、生活費の追加負担や拠点維持の難しさなどの問題点があるのも事実です。
この記事では、二拠点居住の概要とともに、メリットやデメリットを解説します。自分らしい暮らしを追求したい人は、ぜひ参考にしてみてください!
二拠点居住とは
二拠点居住(二地域居住)とは、都会と地方など二つの拠点を持って生活することです。
特定の地域に定住したり、現在の地域から別の地域へ完全に生活拠点を移すのではなく、「二つの拠点で」それぞれ生活を営みます。
例えば、平日は都会で仕事をし、休日には山間部で趣味の登山を楽しむ。子どもの長期休暇に合わせて拠点を変える、シーズン中は何カ月も地方で過ごすなど、二地域居住のあり方は人それぞれです。
二地域居住と聞くと、富裕層やシニア層が別荘地で休暇を過ごすイメージを抱く人も多いかもしれません。しかし、リモートワークの普及やワークライフバランスの追求からライフスタイルが多様化したことで、最近は若い世代にも広く浸透しています。政府も二地域居住を推進しており、2021年3月には国土交通省により「全国二地域居住等促進協議会」が設立されました。
二拠点居住のメリット3選
二地域居住の考え方は急激に浸透しています。ここでは二地域居住で得られるメリットを3点見ていきましょう。
気候や季節で居住地を選択できる
最初に挙げる二地域居住のメリットは、気候や季節に合わせて拠点を選べることです。夏は避暑地、冬は温暖な地域を選択すれば、快適な暮らしが送れるでしょう。特に、アウトドアアクティビティを楽しみたい人には二拠点居住はうってつけです。夏はマリンスポーツやキャンプ、ハイキングなどが楽しめる海や山の近くに、冬にはスキーやスノーボードに打ち込める地域に拠点を持てば、アウトドア活動の幅が広がります。
また、異なる地域で行われるイベントや祭りに参加できるのも利点です。例えば、一方の地域での夏祭り、もう一方の地域でのクリスマスイベントなど、地域ごとの季節行事を存分に楽しむことができます。
オンとオフを切り替えることができる
二拠点居住では、仕事とプライベートとのメリハリをつけることが可能です。平日は都会で仕事、休日は地方でリラックスして過ごせば、オンとオフを効果的に切り替えることができるでしょう。
仕事に集中する期間とリラックスする期間とを使い分けやすい状況にあるので、理想のワークライフバランスの実現にも繋がります。適度なリフレッシュ効果により、仕事上でのパフォーマンスの向上も期待できるかもしれません。
将来的に移住を考えている場合は生活基盤を構築できる
将来的に地方への移住を検討している人の中には、どの地域に移住しようか迷っている人もいるでしょう。
二拠点居住は、移住先を選ぶ手がかりになります。地方移住でよくある失敗が、思い描いていた暮らしと現実とのギャップに耐えられなかったというものですが、二拠点居住では移住候補地でのお試し暮らしができます。現在の生活と地方での生活を行き来しながら、自分にとって最適な環境を見極め、最終的な移住先を検討することができるのです。
また、二拠点居住を選ぶことによって新たな地域でのコミュニティに事前に所属できます。早くから地元の人々と繋がり、プライベートやビジネスに関わる人間関係を築いておくことで、移住後の生活環境にスムーズに適応できるでしょう。
二拠点居住のデメリット3選
場合によって住み分けができる便利な二拠点居住ですが、拠点を二つ持つことには相応のデメリットも存在します。しっかり確認しておきましょう。
二拠点の居住費用がかかる
二拠点居住の最大のデメリットは、コストがかかることです。
拠点が二箇所あるということは、家賃や光熱費が二重になることを意味します。
たとえ一方の地域で暮らすのが週末だけであっても家賃は一か月分必要になり、家具・家電の購入費用も不可欠です。
さらに、二拠点を行き来する際の交通費やガソリン代も考慮しておかなければいけません。
二拠点居住を送るうえでの生活費がどのくらいかかるのか、しっかりと想定しておきましょう。
住んでいない方の拠点は防犯面に不安がある
防犯面への不安から、二拠点居住に踏み切れない人も多いようです。一方の拠点で生活すると、当然もう一方の拠点を留守にすることになります。不測の事態が発生しても気づきにくいため、防犯上のリスクは否めません。
防犯面が心配な場合は、防犯カメラやセキュリティアラームを導入したり、セキュリティ会社に管理を委託するなど防犯対策をしっかりと行うようにしましょう。
人間関係が分断される
築けていた人間関係が希薄化してしまうのも、二拠点居住のデメリットです。どちらかの地域に滞在している間は、もう一方の地域に住む家族や友人との関わりが薄くなります。また、どちらか一方の地域のイベントやコミュニティ活動には積極的に参加できないため、地域社会との繋がりが弱まる可能性もあるでしょう。
しかし、異なる世代やバックグラウンドを持つ人々との出会いからは多様な視点を得られるので、見方を変えれば利点となります。
二拠点居住で困ったらスタイルチャットで相談する
人生を180°変える決断とあって、地方移住になかなか踏み切れない人も多いでしょう。移住への不安や疑問があるなら、一人で抱え込まずにプロの力を借りるのも賢い手です。
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二拠点居住のメリット・デメリットを知って移住を検討しよう
二拠点居住の概要、メリットとデメリットを紹介しました。二拠点居住は趣味に没頭したい人、メリハリのある暮らしを送りたい人に支持されている新しいライフスタイルです。コストや防犯面でのデメリットはありますが、しっかりと対策を取れば実現は夢ではありません。
いきなりの地方移住に抵抗があっても、二拠点居住なら地方での暮らしを手軽に体験できます。気になる人は、ぜひこの記事を参考に二拠点居住に踏み出してみてくださいね!
※内容は2023年12月執筆時のものです。