地域おこし協力隊という言葉を、テレビやインターネットで聞いたことがある方は多いと思います。地方移住を考えている方のなかには、地域おこし協力隊制度を利用しようと考えている方もいるでしょう。しかし、具体的に地域おこし協力隊の制度がどのような内容か、意外と知られていません。
地域おこし協力隊は、地方の過疎化を防ぎ地方創生を目指すため、日本政府が主導で進めている制度です。この記事では、地域おこし協力隊とは何かと、隊員になるメリットや、地域おこし協力隊制度を設けているおすすめの移住先を紹介します。
地域おこし協力隊とは
地域おこし協力隊とは、過疎化に直面する地方自治体が、都市部の人材を活用して地域活性化を図るための制度です。採用され隊員になった人は、採用された自治体に住民票を移して移住します。そして地域の農業や観光、教育などさまざまな分野で活動しながら、地域への定住や定着を目指します。任期は3年間が多いですが、インターン制度で1ヶ月という短期間から、5年間まで延長が可能な場合もあるなどさまざまです。1週間の活動日数や給料面も、自治体によって異なります。
地域おこし協力隊になるメリット3選
地域おこし協力隊になると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?具体的なメリットを3つ紹介します。
移住先での関係構築ができる
地域おこし協力隊になる最大のメリットの一つは、移住先で深い人間関係を築けることです。地元の祭りやイベント、地域の子どもたち向けの教育活動に参加することで、地域の一員として受け入れられるでしょう。地域振興のプロジェクトが進んでいる場合は、参加するのもおすすめです。そのような機会に積極的に参加することで、単なる住民以上の存在として、地域の人と関わっていけます。
また、地域おこし協力隊は自治体に所属することが多いため、単なる移住者と比較して信頼されやすいのも特徴です。最初は警戒されやすい移住者ですが、肩書きがあることで、地域の人と早く距離が縮められるでしょう。
報酬をもらえる
地域おこし協力隊は、ボランティアではなく報酬を受け取っておこなう仕事です。収入源がない状態で移住すると生活がたいへんですが、報酬があれば貯金を切り崩さなくとも日常生活が可能になります。移住初期の経済的な不安が軽減されれば、新しい環境での生活や会員の活動に専念しやすくなるでしょう。報酬の額は、活動内容や地域によって異なりますが、生活費や家賃をカバーするのに十分な場合が多いです。さらに、地域によってはボーナスがあるので、募集条件をよく確認してみましょう。
地域おこし協力隊ならではの手当がある場合がある
自治体によっては、地域おこし協力隊員を支援するために、住宅支援や移動手段などのさまざまな手当やサポート制度が用意されています。自治体によっては、家賃補助や協力隊期間中の住宅を提供してくれます。車を貸し出してくれるケースもあるので、車を所持していない方も安心です。業務に必要なパソコンやカメラを貸してくれる場合もあります。
また、自治体との雇用関係が発生する場合は、社会保険が適用され給料から天引きされます。ただし、業務委託形式など雇用関係がない場合は、自分で手続きが必要になるので注意が必要です。
地域おこし協力隊のあるおすすめ移住先5選
地域おこし協力隊になるメリットが分かったところで、次に地域おこし協力隊制度のあるおすすめの街を紹介します。移住先に悩んでいる人は、参考にしてみてください。
東京から近い!千葉県いすみ市
東京駅まで特急で約70分でアクセスできるいすみ市は、海と山に囲まれた風光明媚な街です。休日には、サーフィンなどのマリンスポーツやキャンプが楽しめるでしょう。周辺では伊勢エビやマダコなどの海産物が沢山獲れるので、新鮮な海の幸も楽しめます。1週間以内なら無料で滞在できるお試し住宅もあるので、気になる方は利用してみて、街の雰囲気を知るのがおすすめです。
詳しくは、いすみ市の移住について解説した下記記事をご確認ください。
歴史とアートの街!石川県金沢市
北陸地方で最も栄えている金沢市は、加賀藩の城下町だった歴史があり、歴史ある街並みが残されています。また、加賀友禅や九谷焼などの伝統工芸や、金沢21世紀美術館があるためアートがさかんな側面もあります。他にも、周辺で獲れた魚介類が並ぶ近江町市場があるので、新鮮な魚料理が楽しめます。北陸新幹線で東京から2時間半で行けるアクセスの良さも魅力です。
詳しくは、金沢市の移住について解説した下記記事をご確認ください。
東京への名古屋へも好アクセス!静岡県静岡市
東海道新幹線で東京と名古屋に約1時間で行ける静岡市は、アクセスの良さと海山どっちもある環境の良さから、移住先として人気を集めています。休日には、南アルプス方面へ行って登山や、川や海でウォータースポーツが楽しめます。市街地はコンパクトにまとまっているので、自転車で移動も可能です。移住相談会や移住ツアーが開かれているので、興味のある方は参加してみると良いでしょう。
詳しくは、静岡市の移住について解説した下記記事をご確認ください。
奇跡のジオパーク!愛媛県西予市
リアス式海岸・盆地・河成段丘・カルスト台地などさまざまな地形が存在する西予市は、四国西予ジオパークに認定されているほど、風光明媚な街です。高原地帯には、四国カルストが広がり石灰岩が点在している美しい景色が見られます。引越費用や住宅取得費などが補助される西予市結婚新生活支援事業があるので、新婚世帯におすすめです。
詳しくは、西予市の移住について解説した下記記事をご確認ください。
移住支援金が充実!宮崎県都城市
山に囲まれ自然豊かでありつつ、宮崎県第二の都市として栄える都城市は、移住支援制度が全国でもトップクラスに充実しています。移住応援給付金を利用すれば、最大で300万円が補助されます。また、宿泊費・レンタカー借上料が補助されるお試し滞在制度補助金があるので、気になっている方はまず訪れてみるのがおすすめです。
詳しくは、都城市の移住について解説した下記記事をご確認ください。
地域おこし協力隊についてはスタイルチャットで相談する
老後の移住で不安なことがあれば、移住Styleのスタイルチャットがおすすめです。スタイルチャットとは、移住に関するお悩みや、素朴な質問などに解答するLINE相談窓口です。一人一人に合った移住先を紹介します。具体的に質問すれば、物件の紹介も可能です。気軽に利用してみましょう。
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地域おこし協力隊のある地域に移住を検討しよう
地域おこし協力隊制度を利用すれば、報酬をもらいながら地域に溶け込むことが可能です。移住先での関係先づくりができるため、IターンやJターン者に特におすすめです。また、移住先で起業を目指している方も、準備する時間が生まれる点もメリットの一つとして挙げられます。給料面や手当の内容は自治体によって異なるので、採用条件をよく確認しましょう。地域おこし協力隊制度を利用して、新しい環境での生活をスタートしてはいかがでしょうか。
※内容は2024年2月執筆時のものです