移住コラム

地方へ子育てのために移住するメリットとは|おすすめの地域も解説

子育てで移住を検討する際、地方移住を検討されている方も多いのではないでしょうか。

地方移住は自然豊かなのんびりした環境が子育てに魅力的、また家賃の安さや都会の喧騒の少なさなど様々な良さがあります。とはいえ、教育や娯楽、医療など様々な不安があるのも事実。またどの自治体が子育てに適しているかの判断も難しいことでしょう。

そこで、今回は子育て移住を検討されている方に向けて、地方での子育てのメリットデメリット役立つ支援制度を解説します。子育てに適した自治体も紹介するのでぜひ参考にしてください。

子育て移住のメリット

子育てのために地方へ移住するのにはどのようなメリットがあるのでしょうか。3つのメリットを解説します。

自然の中でのびのびと子育てできる

移住先にもよりますが、地域によっては自然環境がとても豊かです。そのため、子どもが草木や生物と触れ合う機会を増やすことができます。また、地域によっては人がそこまで多くないので、のびのび外で遊ばせることができるでしょう。

都会ではどうしても自然と触れ合う機会は少なく、のびのび遊べる場所も多くありません。その点、自然環境が豊かな地域に移住することは、子育てをするうえで大きなメリットになるでしょう。

土地代や住居費を抑えられる

地方は都会より土地代や住居費が安い傾向にあります。例えば、新築・分譲一戸建ての価格相場は東京都足立区が3,380〜7,280万円であるのに対し、茨城県土浦市だと1,890〜3,990万円になります。また、賃貸で住む場合でも、地域によっては家賃が5万円ほどで収まることもあります。

子育てには多額の費用がかかるので、土地代や住居費を抑えられるのは嬉しいポイントです。

参考:東京都東京23区の新築・分譲一戸建て価格相場情報
参考:茨城県の新築・分譲一戸建て価格相場情報

待機児童問題に悩むことが少ない

人口が少ないために待機児童問題が発生しにくいのも、メリットと言えるでしょう。地域によっては比較的待機児童が少なく、希望する保育園や幼稚園に子供を預けやすいです。

そのため、子どものことを心配せずに仕事に行くことができます。また、同年代の子どもと関わる機会を持たせられるのもメリットだと言えます。

子育て移住のデメリット

ここまで地方移住の子育てへのメリットを紹介してきましたが、デメリットもあります。しっかり把握した上で移住を検討しましょう。

大きな医療機関が少ない

まず、大学病院などの大きな医療機関が少ないことに注意が必要です。家族が大病にかかった場合は遠方での入院が必要になりますし、救急車を呼ぶ際にも時間がかかる場合もあります。また、外での遊びが多い子どもは骨折や捻挫などの怪我をすることもあります。

そのような場合に病院が近くに近くにないと、通院が大きな負担になるかもしれません。医療環境を重視したい方は、病院が近くにある土地を選びましょう。

学校や塾が少ない

山奥などの地域では学校が少ない傾向にあります。そのため、地域によっては通える学校が限られるかもしれません。希望する学校が遠い場所にある場合、電車などで長い時間かけて通学することになる可能性もあります。

また、塾や予備校が少ないケースが多く、受験に力を入れる場合は遠方の塾・予備校へ通学が必要になることがあるでしょう。通う距離によっては多くの交通費が発生するかもしれません。

ただし、近年ではインターネット上でも予備校の授業を受けることができます。通学の負担や費用を減らしたい場合には、こういったサービスの利用を検討してみるのもよいでしょう。

文化施設や商業施設が少ない

地域によっては大規模な商業・娯楽施設が少ないです。そのため、食事や買い物をする際には場所が限られてしまいますし、手軽にお出かけすることは難しい可能性があります。もし子どもを大規模な商業施設などで遊ばせるとなると、遠出が必要になるでしょう。

また、美術館などの文化施設がないこともあります。子どもに文化的な体験をさせる機会は少なくなってしまうかもしれません。

子育てしやすい移住先

子育てにはどのような地域が向いているのでしょうか。ここではおすすめの移住先を3つ紹介します。

「兵庫県|姫路市」交通アクセス良好で教育環境が整っている

姫路市は兵庫県では神戸に次ぐ都市です。

姫路西高校や加古川東高校など有名な進学校が近隣に多い点、駅前に予備校が密集している点など、教育環境が整っている点が強みです。

また、交通の便がよく、東海道本線で新快速に乗ることで、1時間以内で神戸や大阪にアクセスできるため、通勤や子どもの娯楽の面でも困りません。

加えて、姫路市そのものも街の規模が大きく、市内にはイオンモールなどの大きな商業施設があります。買い物や娯楽に困ることは少ないでしょう。その一方で姫新線沿線などは自然が多い地域もあり、のびのびと子どもを育てることもできます。また、「灘のけんか祭り」など地域内でのイベントも多く、子どもを社会的な活動に参加させられる点も魅力です。

子育てにおいて、都会と田舎の良い部分を享受できる点が、姫路市の魅力と言えるでしょう。

「群馬県|高崎市」待機児童が少なく、首都圏への通勤も可能

関東圏で子育てにおすすめなのが、群馬県最大の都市・高崎市です。

JR高崎線を使うことで東京まで、始発で2時間圏内で行けるなど、都会へ通勤しやすいです。その一方、榛名湖や牛伏山など自然が多く、休日は子どもとのびのび遊びに行きやすいです。また、高崎駅周辺以外はのんびりした住宅街が広がっており、都会の喧騒に悩まされることも少ないでしょう。

加えて、高崎市は2021年8月時点で待機児童数が0人で、共働きで子どもが心配と言う方も安心して職場に出かけることができます。

通勤、育児ともに安心できる街なので、子育て世帯の方には是非検討していただきたい地域です。

参考:群馬県保育所等入所待機児童数の状況について/群馬県

参考:保育所(園)・認定こども園空き状況について/高崎市

「石川県|野々市市」医療費助成制度が手厚い

野々市市は石川県中部に位置する都市で、金沢まで電車で7分とアクセスが非常によい都市です。

また、市内にはショッピングモールのイオンタウン野々市があり、買い物に困ることはないでしょう。加えて、野々市中央公園など子どもがのびのび遊べる場所があるのも魅力だと言えます。

医療面で費用が抑えやすいのも野々市市の特徴です。野々市市には子ども医療助成の補助金が設けられていますが、所得制限がなく受給しやすいです。また子どもが18歳になるまで使えるため、医療費の面で大きなサポートになるでしょう。

地方で費用を抑えて、ある程度便利な生活をしたいという方におすすめの移住先です。

参考:子育て支援医療費助成制度/野々市市

子育て移住で見るべき支援制度

各自治体の支援制度を使うことで移住への負担を減らすことができます。子育てに役立つ4つの移住支援制度や仕組みを紹介します。

移住支援金

移住支援金は内閣府が移住する方を対象に用意している補助金です。

東京圏外へ移住して、起業・就職を行う場合に最大100万円の支援金を受け取れます。全国の幅広い自治体で適用可能なので、移住費用を抑えるのにとても役立つ制度です。

ただし、移住先で先ほども触れたように起業・就職をする必要があるので注意が必要です。また、全ての自治体で使えるわけではないので、移住先で適用できるか確認しておきましょう。

参考:移住支援金/地方創生

医療費助成

自治体によっては子どもの病気や怪我に対して、医療助成費が用意されています。

補助額は自治体によって異なりますが、1回の診療につき数百円の自己負担金を支払うことで、残りの医療費は助成を受けられるケースが多いです。例えば、東大阪市では18歳までの子どもを対象に、1回の診療で500円の自己負担金を超えた分の医療費は助成を受けられます。

子どもは病気にかかったり、怪我をする機会も多いため、医療費負担をあまり気にせずに気軽に受診できることは、子育て世帯にとって心強い制度でしょう。ただし、自治体によっては所得制限が設けられており、適用される年齢の範囲もバラバラです。窓口に問い合わせるなどして事前によく確認しておきましょう。

参考:子育て支援医療費助成制度/東大阪市

教育費助成

自治体によっては独自の教育に関する補助金が用意されています。この補助金を利用すれば、学費や教科書代などの補助を受けることが可能です。

例えば兵庫県では私立高校生の授業料に対して、1万2000円~10万円の補助を用意しています。また、4人世帯で年収680万円以下の家庭は、月額3万円までの貸与金を利用することができます。

教育費の軽減に役立つ補助金なので、積極的に利用してみましょう。

参考:~私立高等学校の就学を支援する各種制度のご案内~(兵庫県にお住まいの保護者様へ)

子育て支援センター・児童館

子どもが小さな内は、親も何かと育児に不安を抱えがちです。そんな方に利用していただきたいのが、子育て支援センターです。子育て支援センターでは子どもと親同士が交流を深め、相談し合うことができます。利用料金も基本的には無料です。

また、子ども同士で交流を持たせたい方におすすめなのが児童館です。児童館とは子ども同士が集まり交流できる施設のこと。様々な年齢の子どもが集まるので、交友関係が広がるのが魅力です。

子育て支援センターと児童館は多くの自治体で設置されています。移住したばかりで子育てに不安という方はぜひ利用を検討してみましょう。

参考:子育て支援センターとは?そのサービス内容や活用方法/LITALICO発達ナビ

子育てに適した移住先は費用や子育て支援から選ぼう!

今回は、子育てのために移住するメリットやおすすめの自治体を紹介しました。

移住先の地域によっては、自然がとても豊かで子どもをのびのび育てることができます。また、居住費を節約でき、希望する園に子どもを預けられるなど、子育ての不安を解決してくれる要素が数多くあります。加えて、自治体によっては補助金制度を用意しているため、それらの活用を検討してみるのも良いでしょう。

一方で、小都市や群部の場合、教育施設や医療機関、娯楽施設が少ないという問題もあります。いずれも子育てには重要な要素なので、移住先は慎重に選ぶようにしましょう。

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