移住コラム

家や仕事がついてくる?お得な移住支援を利用して地方で暮らそう!

国が推進する地方創生の後押しもあり、都会から地方に移住する人が増加しています。移住を促進するため、地方の各自治体では移住支援に力を入れる動きが広がっています。

自治体によって支援内容は異なりますが、住居費用の一部負担や移住に必要な費用と物品を支給してもらえるなど、移住を検討する人のハードルを下げる取り組みが主な内容です。

しかし、「具体的にどういう支援が受けられるのか」「どう利用すればいいのか」と疑問に思う人もいるでしょう。

この記事では移住支援の利用方法や事例を解説していきます。

移住支援とは?

移住支援とは、地方自治体による移住者に対する援助のことです。地方自治体が移住の際に必要となる費用の一部を代わりに負担してくれたり、生活に必要な物品を提供してくれたりします。

支援の種類も幅広く、住まいや子育てなど移住を様々な角度からサポートしてもらえます。移住支援を活用することで、費用を抑えてお得に移住することが可能です。

移住の際に受けられる支援

ここでは、移住の際に受けられる具体的な支援内容を紹介します。

移住の支援

移住の支援では、特定の地域に一定期間住むことをサポートしてもらえます。例えば、住宅の建造や改装の際に費用を助成してくれます。また、自治体によっては住宅や土地を移住者に無償で提供してくれます。

手厚い支援が受けられる一方、数十年住むことが前提になっていることが多く、他の地域に移住しにくくなるデメリットもあります。

茨城県境町の実例

茨城県境町では、「県が指定する新築戸建て住宅(賃貸)に20年住み続けると、住宅を無償で譲渡する」という支援を行っています。

長い期間住む必要がありますが、住宅という資産が手に入るのが魅力です。ただ、子育て世代を対象としているので、「移住者は45歳以下であること」「中学生以下の子供がいること」などの条件が付いています。

参照:20年住み続けたら無償譲渡!新築戸建住宅(第2弾)

福島県喜多方市の実例

福島県喜多方市では、県外・会津13市町村外から移住しる人の住宅購入費を補助しています。

新築の場合は最大で400万円、中古の場合は最大で160万円が支給され、かなりの額を援助してもらえることが分かります。費用面での負担を大きく軽減してくれる支援内容です。

参照:令和3年度 喜多方市移住者住宅取得支援事業のお知らせ

住まいの支援

住まいの支援では、住宅の造営や賃貸住宅の家賃など、家に住む際に発生する費用の一部を自治体に負担してもらえます。

年齢や所得などの条件があることが多いですが、各自治体が力を入れていることもあり、助成してもらえる金額が大きいのが特徴です。

北海道三笠市の実例

北海道三笠市では、若者世帯、単身世帯の転入促進の一環として、移住者の賃貸住宅の家賃の一部を「みかさ共通商品券」で助成します。

40歳未満の人が対象ですが、単身者には最大で72万円、世帯の場合は最大で180万円が支給されます。

参照:【住まい】若者移住定住促進家賃助成事業

秋田県仙北市の実例

秋田県仙北市では、新築住宅を購入する場合の費用の一部を、市が負担する取り組みを行っています。

住宅の購入時に基本的に50万円が支給され、市が指定する業者が施工した場合には追加で20万円が支給されます。

参照:仙北市若者マイホーム取得助成金

結婚・子育ての支援

自治体によっては子供がいる世帯を対象に、学費の補助や子育てに必要な物品も支給を行っています。厳しい条件は定められておらず、子供がいる家庭であれば簡単に支援を受けられることが特徴です。

ただし、自治体によって子供の対象年齢や支給金額が異なりますので事前に確認しましょう

福井県池田町の実例

福井県池田町では、0歳~3歳までの子供がいるひとり親を対象に、子供1人あたり月1万円と池田町内で使用できる2万円分の商品券を支給しています。

金額は多くありませんが、母子家庭と父子家庭を支援している珍しい制度です。

参照:ママがんばる手当

栃木県益子町の実例

栃木県益子町では、18歳未満の子供がいる世帯に、町内で使える地域通貨を1万円分を毎月支援をしています。

対象となる子供の年齢が18歳未満と幅広く、子供がいる家庭であれば比較的容易に支援を受けられるのが特徴です。

参照:子育て応援手当

交通の支援

交通の支援も移住の際に受けられます。通勤や通学の距離に合わせて交通費の一部を自治体が負担してくれます。

地方では遠くの職場や学校に通う必要があることが多く、交通費が高くなりがちです。ですが、交通の支援を活用すれば、交通費の負担を軽減することができます。

兵庫県市川町の実例

兵庫県市川町では、40歳未満の人を対象に通勤にかかる交通費を一部補助する支援を行っています。

月々3,000円が支給され、JR丹波線を利用する人には追加で2,000円が支払われます。ただし、通勤距離が50キロ以下の場合は支援の対象外です。

参照:若者遠距離通勤者助成事業を実施します

北海道中富良野町の実例

北海道中富良野町では、町内にある高等学校等に通学する生徒の交通費を補助しています。

移動距離が学校から10キロ以内であれば月額 2,000円、40キロ未満であれば月額3,200円が支払われます。移動距離が40キロ以上となる場合、月額4,700円が支給され、移動距離が長くなるに従って支給額も増える仕組みです。

参照:高等学校通学費等補助事業について

仕事の支援

仕事の支援では、移住先での起業や就職をサポートしてくれます。

企業のインターンシップにかかる交通費の補助や、就職が決まった際にお祝い金を支給するなど、金銭的な補助がメインです。自治体によっては、就職の研修を行っている場合もあり、移住先での仕事探しを大きく手助けしてもらえるのが特徴です。

石川県かほく市の実例

石川県かほく市では、空き家や空き店舗を改造して店を出す人を対象に、物件購入費用や改装工事費などの補助を行っています。

最大360万円が支給され、45歳以下の人または女性の場合には、支給額がさらにプラス30万円上乗せされます。

参照:空き家空き店舗活用事業補助金について

宮崎県都城市の実例

宮崎県都城市では、都城市の企業が実施するインターンシップに参加する人に対し、交通費と宿泊費合を補助する取り組みを行っています。

最大25,000円が支給され、市内での就職の一歩をサポートしてくれます。

参照:インターンシップなどに参加された方へ「旅費」と「宿泊費」の一部を助成します!

移住支援の利用方法


支援を受けるには自治体に申し込む必要があります。

移住先の市町村の役場などに、身分証明書や申込書などを郵送で提出することで申請できます。申込書は各自治体のホームページからダウンロード可能です。

自治体によって必要書類が変わるので、事前にしっかり確認しておきましょう。

移住支援を利用する際の注意点

ここでは、移住支援を利用する際の注意点ついて解説しています。

条件が定められている

支援の事例紹介でも触れたように、移住者の年齢や移住期間など、一定の条件が設定されていることがあります。条件を満たせない場合、せっかく移住しても支援を受けることができません。

各自治体のホームページなどをチェックし、条件を満たしていることを確認してから支援に申し込みましょう。

地域によって内容が異なる

地域によって支援内容が異なることにも注意しましょう。例えば、子育ての支援の場合、自治体によって学費などの補助金額はバラバラです。また、対象となる子供に年齢制限があることもあります。

移住してから「思ったほどサポートが手厚くない」と後悔しないために、納得のいく支援が受けられる地域を選びましょう。

移住支援を利用してお得に地方に住もう!

移住支援は移住者を大きくサポートしてくれる制度です。移住や仕事、子育てなど様々な支援が受けられ、支援内容も金銭の補助から物品の提供まで幅広くあります。

支援を利用することで移住にかかる費用を軽減し、お得に地方移住をすることが可能です。移住を決断する前に、候補地にどんな支援があるか確認しておくといいでしょう。

ただ、支援の申し込み方法や内容は移住先によって異なるため、各自治体のホームページなどで情報収集を行い、支援が受けられるよう準備することが重要です。

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