瀬戸焼で有名な瀬戸市は、古い街並みが残る、日本の文化を楽しめる街です。自然に囲まれたエリアでありながら、都市部へのアクセスもいいので、近年は移住先としても人気が高まっています。しかし、いざ移住を検討しようとしても、どんな魅力があるのか、不便に感じることはないのか気になりますよね。
そこで今回は、瀬戸市が人気な理由や移住に関する補助制度、住む際の注意点などを紹介します。ぜひこの記事を参考に、瀬戸市への移住を検討してみてください。
瀬戸市が移住先として人気の理由3選
旅行先として人気がある瀬戸市ですが、移住先としてどんな魅力があるのでしょうか。ここでは人気の理由を3つ紹介します。
鉄道を利用しての名古屋へのアクセスが良い
瀬戸市には名鉄瀬戸線と愛知環状鉄道の2本が走っており、どちらも名古屋駅まで40〜50分で行けるため、通勤や通学にとても便利です。平日の朝は通勤ラッシュで人が多いですが、それ以外は大抵座れるので、子供連れでも気軽に利用できるのが嬉しいですね。
都市部からの移住となると、車を持っていない人も多いのではないでしょうか。地方は都市部と比較し電車の本数が少なくなりますが、瀬戸市は名古屋までのアクセスがいいので、電車での通勤も可能です。
土地・家賃が安い
引っ越し先として1番気になるのが、家賃の高さですよね。瀬戸市は周辺のエリアと比較して、土地や家賃の安さが魅力のひとつです。1K/1DKの家賃で比較すると、名古屋市中区で6.1万円、豊田市で4.7万円ですが、瀬戸市は3.4万円とかなり安くなっているので、その分貯金や娯楽費に充てられます。
土地代もあまり高くないため、瀬戸市内ではマンションやアパートよりも持ち家に住む世帯が多くなっています。都市部に住んでいると難しく感じる戸建も瀬戸市では十分検討できるので、子供がいる世帯にも嬉しいですよね。
近隣に大型商業施設が多い
瀬戸市周辺にはトヨタ自動車で有名な豊田市や、県庁所在地である名古屋市、ジブリパークの開園で話題の長久手市があります。大型のショッピングモールやイケアまでは車でも行けますが、電車でも20〜30分で行けるので、ショッピングにもあまり困りません。普段は穏やかな街に暮らしながら、週末は気軽に賑やかな場所へ行けるのが魅力です。
ただ、週末にはたくさんの人が訪れることから、車だと渋滞に巻き込まれることもあるので注意しましょう。
瀬戸市移住のデメリット3選
瀬戸市の魅力を紹介しましたが、移住する前に住む際のデメリットも知りたいですよね。都会とは違う地方ならではの注意点もあるので、確認しましょう。
電車の本数は少なく車がないと不便
都市部と比較し、電車の本数はそれほど多くないので、通勤や通学には注意が必要です。沿線付近にはお店がありますが、やはり車があった方が行動範囲が広がって便利でしょう。車は維持費もかかるので、普段電車移動が多い人は出かける時のみレンタカーしてもいいかもしれません。
坂が多く徒歩や自転車の移動が大変
瀬戸市は山に囲まれているため、近隣の町と比較して坂の多い町です。そのため徒歩や自転車での移動が少し困難になるので、週末にまとめて買い物をする家庭も多いようです。
古い街並みで狭い道路が多い
窯業で栄えた瀬戸市には古くからの街並みが多く残っているため、名古屋市や豊田市に比べ、道幅は細くなっています。また、入り組んだ道や一方通行の道も多いので、運転が苦手な人には少し不便に感じるかもしれません。
瀬戸市移住の際に利用できる補助金・支援金、サービス
瀬戸市には空き家や仕事の紹介など、移住の際に気になることをサポートしてくれる制度が充実しています。ここでは補助制度を3つ紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
UIJターン就業・創業支援事業における移住支援金
東京圏から瀬戸市に移住し、就業または起業した人に移住支援金が支給される制度です。金額は1世帯につき100万円で、18歳未満の家族がいる場合は1人につき30万円が加算されます。また、単身での移住も1人につき60万円支給されるので、移住を検討しやすいですね。
移住支援金の申請には一定期間東京圏に通勤・通学していたり、継続して5年以上瀬戸市に住む意思があったり、いくつか条件があるので、公式ホームページにて確認してください。
空き家情報バンク
瀬戸市内の空き家や空き店舗、空き工房の情報を紹介するサービスです。賃貸だけでなく売却物件も掲載されているので、それぞれの目的に合わせた物件を探すことが可能です。
ただ、空き家になると築年数が浅い物件ばかりではありません。古い空き家を検討するとなると、気になるのは耐震や老朽化ですよね。瀬戸市では木造住宅の無料耐震診断・耐震改修補助制度や、空き店舗の改修費・家賃の補助制度があります。築年数が長い物件もあるので、ぜひ利用してみてください。
ムーブイン応援補助金
築20年以上の中古住宅を購入して瀬戸市内に転居する場合、一律で1世帯10万円が支給される制度です。これは40歳以下の子育て世代が対象ですが、親子二世帯が築20年以上の中古住宅を購入して同居または近居する場合、一律10万円が支給される三世代同居・近居応援補助金制度もあります。両方当てはまる場合は、同時に申し込みできます。
ムーブイン応援補助金は6件、三世代同居・近居応援補助金は3件と件数が限られているので、該当する場合は早めに申し込みましょう。
瀬戸市移住でおすすめのエリア3選
瀬戸市の魅力や移住の補助制度などを紹介してきて、興味が湧いた人も多いのではないでしょうか。そうなると、気になるのは住むエリアですよね。ここでは瀬戸市にあるおすすめのエリアを3つ紹介します。
名古屋の中心「栄町」まで電車で一本「尾張瀬戸駅周辺エリア」
自然が豊かで、歴史の趣が残るエリアです。治安が良く、アピタ瀬戸店が近いので、生活にはあまり不便を感じないでしょう。
その反面、夜遅くまで空いているお店が少ないため、お酒を飲むことが好きな人には物足りなく感じるかもしれません。しかし、名古屋の中心である栄町までは電車1本で行けるので、少し足を伸ばして出かける人もたくさんいます。買い物を近隣で済ませつつ、落ち着いた場所が好きな人におすすめのエリアです。
豊田市方面に車で出かけることが多いなら「せと赤津IC周辺エリア」
せと赤津ICからトヨタ自動車がある豊田市までは車で30分程なので、車で出かけることが多い人におすすめです。瀬戸市の中心部からは少し離れており、近くにスーパーがあまりないので、車を持っていた方が便利でしょう。
近くには窯元がたくさんあるので、瀬戸市ならではの魅力を味わえます。中には体験ができる工房もあるので、ぜひ訪ねてみてください。
新興住宅地で便利に暮らしたいなら「みずの坂エリア」
瀬戸市の中でも北西にある水の坂エリアは、スーパーやドラッグストア、病院などが揃っているとても便利な街です。また、隣接している愛知県深林公園にはキャンプ場や乗馬施設があるので、週末には家族でいろんなアクティビティが楽しめるのも嬉しいですね。
ひとつ注意したいことは、名前の通り坂が多いことです。車や電動自転車がないと、生活には少し不便かもしれません。公共交通機関でなく、自家用車中心で生活する人におすすめのエリアです。
瀬戸市の情報を収集する際に便利なサイト3選
瀬戸市に移住する前に、もっと色々な情報を知っておきたいですよね。ここでは瀬戸市について知れるサイトを3つご紹介します。
瀬戸で住もまい
瀬戸市の空き家情報や活用事例、子育て支援や補助金制度など幅広く紹介しているサイトです。その中には「ツクリテ支援」というページがあり、瀬戸焼の文化やものづくりの伝統を受け継ぎたいという人に向けて、空き店舗や工房の紹介、陶芸を学べる学校の案内など、様々な情報を得られます。
せと・まるっとミュージアム
主に瀬戸市内の観光スポットや観光モデルコース、イベント情報を発信しているサイトです。友達同士の旅行と家族づれでの旅行では、旅する目的や行きたい場所が異なりますよね。どんな年代の人でも瀬戸市の文化を楽しめる情報が掲載しているので、移住前後の旅行でぜひ参考にしてみてください。
愛知県移住・定住ポータルサイト
瀬戸市だけでなく、愛知県全体の移住に関するサイトのリンクをまとめている情報サイトです。県内の企業情報や教育関連の情報などがカテゴリー別に並んでいるので、気になる情報をまとめて見られます。ページの下部には地域別に移住、仕事、住まい、結婚などが表になっており、簡単にその分野のカテゴリーページへ飛べるので、他の地域と見比べて検討してみてくださいね。
瀬戸市の魅力を知って移住を検討しよう
元々住み慣れた場所を離れ違う街に移住しようと思ったとき、食や空気感だけでなく、その土地の文化にも触れてみたいですよね。瀬戸市には気軽に焼き物を体験できる教室から、本格的に学べる環境が整っています。
エリアは愛知県でも中心部から少し離れた場所になるので、車を持っていた方が行動範囲が広がります。ですが、主要駅の近くであれば名古屋にも気軽に行けるので、普段は公共交通機関を利用し、週末にはレンタカーで瀬戸市内を巡るのもおすすめです。
日本文化遺産にも登録された情緒あふれる街で、ゆったりと過ごす暮らしはいかがですか?少しでも瀬戸市に興味を持った人は、ぜひ一度足を運んでみてくださいね。