豊川市は愛知県東三河地区にあり、豊川稲荷を中心とする街並みや郊外に広がる自然などから、移住先として注目されています。お隣には新幹線の停車駅がある豊橋市もあり、名古屋や東京へのアクセスが便利です。
移住を検討される時に、事前に豊川市の魅力や住宅事情、仕事など移住の実態を知ることが重要です。そこで今回は豊川市への移住を考える方に向け、豊川市への移住のメリットやデメリット、移住の際に使える制度やおすすめの情報源を紹介します。
豊川市が移住先として人気の理由3選
豊川市が移住先として選ばれる理由を3つご紹介します。
日本三大稲荷のひとつ豊川稲荷があり栄えている
豊川市といえば日本三大稲荷の一つである「豊川稲荷」があります。特に沢山のお狐さんが祀られている「霊狐塚」は、パワースポットとして近年人気となっています。仕事で疲れた時に訪れれば、気分のリフレッシュに繋がるかもしれません。
参考:豊川稲荷
三河国の国府があった場所で歴史的な街である
豊川市国府駅近くの「曹源寺」の境内に、8〜10世紀の中頃まで三河国の国府(国庁)がありました。今は当時の面影を見ることは出来ませんが、一帯が律令時代の三河国の中心だったそうです。発掘調査により発見された出土品などは、三河国分尼寺跡史跡公園の「三河天平の里資料館」に展示されています。
参考:三河天平の里資料
豊かな自然に恵まれており田舎暮らしを楽しめる
豊川市には山も海もあり、豊かな自然が楽しめます。山間部に行くと由緒ある砥鹿神社奥宮がある「本宮山」や、紅葉が美しい「宮路山」があります。また臨海部に行けば、三河湾に沈む美しい夕日が見れます。他にも市内には全国有数の清流である豊川や、桜並木がある佐奈川があり、美しい自然を身近に感じられます。
豊川市移住のデメリット3選
県庁所在地名古屋までは遠く交通費も高くなる
豊川から名古屋に行くには、豊川稲荷駅から名鉄豊川線に乗車する方法と、豊川駅からJR飯田線に乗車し、豊橋駅でJR東海道線に乗り換える方法があります。しかし、どちらも名古屋まで約1時間20分前後かかります。また交通費は最低でも片道1,000円以上と、普段使いするには少々高額です。
- 名鉄豊川線を利用した場合:豊川稲荷駅〜名鉄名古屋駅 1,140円
- JRを利用した場合:豊川駅〜名古屋駅 1,520円
徒歩圏に駅がある場所は少なく車がないと不便である
豊川市内には前述の通り、JR飯田線、JR東海道線と名鉄豊川線、他にも名鉄名古屋本線が通っています。しかし、山間部エリアには鉄道が通っておらず駅がありません。郊外エリアに住む方は、自家用車を持った方が良さそうです。市街地に住みたい方も自家用車を持っていた方が行動範囲を広げることが可能です。海沿いに公園が広がる臨海部や、豊川市唯一の天然温泉「本宮の湯」がある本宮山エリアは、日帰りドライブにおすすめです。豊川駅周辺の駐車場代は月5千円前後と、維持費が安く済むので、移住を機に車を手に入れても良いかもしれません。
参考:豊川駅周辺 月極駐車場代
首都圏のように幅広い職種の仕事がない
豊川市はバラやトマト栽培などの農業が盛んです。また、輸送機器や一般機器、電子機器を製造する工場が多くあります。臨海部にある「御津工業団地」には、バーナー商品を製造する「新富士バーナー株式会社」や、大型トレーラやコンテナを販売する「日本トレクス株式会社」などの企業が立地しています。前述したような農業や製造業の求人には期待できますが、企業の支店やIT企業が少なく、幅広い仕事を求めるのは難しいです。
豊川市移住の際に利用できる補助金・支援金、サービス
豊川市まちなか居住補助金
豊川市では、市が設定する「都市機能誘導区域内」に家屋を取得して転入した方向けに、補助金を交付しています。
補助金の金額
項 目 | 内 容 | 金 額 |
家屋 | 補助対象者の方に、所有する家屋のうち居住の用に供する部分(280平方メートルを上限)に係る固定資産税相当額を最大3年間補助します。 | 固定資産税相当額 |
土地 | 補助対象者の方に、所有する土地(200平方メートルを上限)に係る固定資産税相当額を最大3年間補助します。 | 固定資産税相当額 |
子育て奨励金 | 補助対象者の世帯を構成する中学生以下の子に対して、奨励金を交付します。 | 10万円/人(1回限り) |
補助対象者の条件
市外から都市機能誘導区域内に転入された方
- 市外に連続して5年以上住み、平成29年1月2日以降に豊川市の都市機能誘導区域内に家屋を取得して転入しました。(転入後1年以内に同一小学校区内の誘導区域にある家屋へ転居される場合も含みます。)(分譲マンションや中古住宅を購入された方も対象になります。)
- 10年以上、定住することを決めています。
- 町内会に加入しています。
- 市税等の滞納はありません。
- 暴力団員ではありません。
- 家屋には台所と便所があります。
- 家屋のうち居住の用に供する延べ床面積が80平方メートル以上あります。
その他細かい要件は豊川市ホームページをご確認ください。
豊川市まちなか居住補助金
東京23区からの移住者限定「移住支援金の支給」
東京23区(在住者又は通勤者)から豊川市へ移住し、移住支援金対象求人に就職した方には「移住支援金」の交付があります。単身で移住した場合は60万円、世帯で移住した場合は1世帯につき100万円が交付されます。更に、18歳未満の世帯員を帯同して移住する場合は、18歳未満の者1人につき30万円が加算されます。
支給要件
愛知県移住支援事業に掲載されている「移住等に関する要件」を満たす者のうち、下記の要件を満たす者
(1)就業に関する要件
(2)プロフェッショナル人材に関する要件
(3)起業に関する要件
その他細かい要件は豊川市ホームページをご確認ください。
豊川市首都圏人材確保支援事業
住宅リフォーム工事費補助
「住宅リフォーム工事費補助事業」では、耐震改修補助事業に併せてリフォーム工事を行う住宅に対して、その費用の一部が助成されます。助成される金額は、工事費用の20%(上限20万円)です。
対象住宅
豊川市の耐震改修補助事業に併せてリフォーム工事を行う住宅。
耐震改修補助事業とは下記のものをいいます。
- 木造住宅耐震改修
- 木造住宅の段階的耐震改修
- 木造住宅耐震シェルター等整備
- 非木造住宅耐震改修
細かい要件、募集期間については豊川市ホームページをご確認ください。
住宅リフォーム工事費補助
豊川市移住でおすすめのエリア3選
名古屋、豊橋、浜松方面へのアクセス抜群「豊川駅周辺エリア」
JR豊川駅及び名鉄豊川稲荷駅周辺は、周辺の自治体へ行くのに圧倒的に便利です。JR飯田線に乗車すれば、商業施設の集まる豊橋駅までたった15分程度で行けます。また豊橋駅で乗り換えれば、更に商業施設の集まる浜松駅までは約1時間と、名古屋駅より早く行くことも可能です。「都会生活も捨てがたい」という方におすすめのエリアです。
2023年にイオンモール開業予定「八幡駅周辺エリア」
名鉄豊川線八幡駅周辺エリアは、国道1号線や東三河環状線、姫街道などの主要幹線道路に近接しています。東三河環状線と姫街道沿いにはファミリーレストランやカフェなど、多くの飲食店があるので外食する場所には困りません。駅前にはイオンモールの開業が予定されており、益々便利になる予定です。
また、駅前には豊川市民病院があり、体調が悪くなった時も安心です。
名鉄ユーザーと車ユーザー、どちらにとっても非常に便利なエリアです。
海の近くに住みたいなら「三河湾エリア」
三河湾エリアには広大な工業団地が広がっていますが、その一方公園が豊富など緑豊かな場所でもあります。海沿いには「日本列島公園」や「三河臨海緑地」、「御幸浜公園」などの広い公園が沢山あります。ウォーキングやジョギングを趣味にしているような、普段から身体を動かす方におすすめのエリアです。また、どの公園も広いので、家族で思いっきり遊ぶことも可能です。
他にも「スズキマリーナ」や「三河みとマリーナ」といった大きなマリーナがあります。「三河みとマリーナ」では貸し出しボートや、ヨット体験試乗会などが行われています。ヨット試乗体験会は1人3,300円、ボートレンタルサービスも月額3,300円と、比較的安い価格でサービスが提供されているので、気になる方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
参考:三河みとマリーナ
豊川市の情報を収集する際に便利なサイト3選
ひとのわ、とよかわ。
豊川市の魅力を発信するWEBマガジンです。移住定住に関する支援情報や、求人、子育てに関する情報が充実しています。これから豊川市への移住を考える方におすすめのサイトです。
ぐるっと豊川
豊川市の観光やイベントの情報が多く掲載されています。移住の下見や、移住後の観光にぜひ利用したいサイトです。
はなまるプラス
豊川市のみならず、東三河地区のグルメやカルチャースクールなどの情報が充実したサイトです。求人情報も多く掲載されているので、仕事を探す方は要チェックです。
豊川市の魅力を知って移住を検討しよう
豊川市は、豊川稲荷を中心とした賑やかな門前町や、山間部や臨海部の自然など、独特の雰囲気を持つ街として唯一無二の魅力を持っています。
しかし、都会と比較すると物足りない事も多いと思いますので、実際に足を運んで街の雰囲気を体験してみるのが良いと思います。就職や移住支援も充実しているので、支援制度の利用も視野に入れつつ、移住を検討してみてはいかがでしょうか?