日本でもトップクラスの知名度を誇る豊田市は、ご存じの通り「トヨタ自動車」の企業城下町として有名です。しかし、豊田市が実際にどのような街であるかを知っている方は意外と少なく、「クルマのまち」でありながら市域の7割を占める豊かな森林や、近代美術館・コンサートホールにラグビーワールドカップも開催された豊田スタジアムなどの施設があり、実に多様性に富んだ街といえるのです。
今回は、「クルマのまち」豊田市の、クルマだけではない多種多様な魅力をあますことなく紹介し、移住先として人気の理由やおすすめのエリア、移住の際に利用できる補助金・サービスなどもあわせて紹介します!
ただの工業都市ではなく自然豊かで文化的な豊田市への移住を、車好きはもちろんのこと、車に興味がない方もぜひ前向きに検討しましょう!
豊田市が移住先として人気の理由3選
まずは、豊田市が移住先として人気の理由を3つ紹介します。これまでの豊田市へのイメージがガラッと変わるかもしれない、必見の内容です!
トヨタ自動車のお膝元で道路網が充実している
トヨタ自動車のお膝元である豊田市は、道路網が他の自治体よりも充実しております。市内にはなんと16か所のインターチェンジがあり、市街地のどこからでも簡単に高速道路や有料道路にアクセスできるため、全国各地へ簡単に遠出が可能です。
現在、豊田市を環状道路でぐるっと囲み、さらに放射線状に道路を伸ばすことでさらなる利便性を確保する「豊田市幹線道路網整備計画」が進められており、今後さらなる道路網の発達が期待されています。
道路網の発達にともないバスの運行も活発です。名鉄バス・とよたおいでんバス・地域バスなど複数のバスが運行されており、セントレア空港行きの直通バスや東京・横浜・大阪などへ向かう高速バスも運行されるなど、とても恵まれた環境といえるでしょう。
道路網の充実は、さすが「クルマのまち」といったところであり、移住先として人気の理由の1つでもあるのです。
豊田スタジアムでは大規模なスポーツやコンサートイベントが実施される
日本でも有数の球技専用スタジアムである豊田スタジアムは、Jリーグ「名古屋グランパスエイト」のホームスタジアムであると共に、大規模なスポーツイベントやコンサートイベントも開催されるなど、国際レベルのスタジアムとして非常に有名です。2019年にはラグビーワールドカップの開催スタジアムとして、日本中が熱狂したことは記憶に新しいかと思います。
収容人数約45,000人を誇り、日本トップクラスのスタンド傾斜角38度が生み出す臨場感と一体感は、ここでしか味わえない感動空間といっても過言ではありません。さまざまな大規模イベントが開催される豊田スタジアムに近いことも、豊田市が移住先として人気の理由の1つといえるでしょう。
北部は豊かな自然がありいなか暮らしが堪能できる
豊田市に関する一番大きな誤解は、市域すべてが自動車産業の工業都市であるかのようなイメージがあることです。実際は、北部を中心に市域の7割が豊かな森林であり、世界最先端の工業都市のすぐとなりで田舎暮らしが堪能できる環境であり、多くの方がその「ギャップ」に魅了され豊田市に移住します。
約4,000本のもみじが圧巻の紅葉の名所「香嵐渓」や、標高773メートルの押山から見下ろせる絶景「押山 雲海」、徳川家のルーツといわれている松平氏発祥の地である「松平郷」など、多くの名所・旧跡を抱えており、豊かな自然環境が移住先として人気の理由です。
「クルマのまち」豊田市の7割を占める広大で豊かな自然環境は、多くの方に一度は体験してもらいたいほど美しく、充実した移住生活を送ることができるでしょう。
豊田市移住のデメリット
世界最先端の工業都市でありながら大自然の恩恵も受けられる豊田市ですが、移住するのにデメリットはないのでしょうか?ここからは豊田市移住のデメリットを紹介します。メリットとデメリットを両方知り、納得したうえで移住を検討しましょう!
名古屋までの鉄道アクセスが悪い
豊田市は道路網が充実している代わりに、名古屋までの鉄道アクセスがあまりよくありません。豊田市にはJRがなく、名古屋駅へ行くためには名鉄もしくは愛知環状鉄道を利用し、さらに乗り換えが必要で所要時間も1時間ほどかかります。
市内を電車で移動するだけなら南北をつなぐ名鉄と愛知環状鉄道を利用すればそこまで不便はなさそうですが、名古屋へ行くには自動車移動の方が楽かもしれません。道路網が充実している豊田市では、移動手段はバスか自動車がよさそうです。
車がないと不便な場所が多い
名古屋までの鉄道アクセスが悪いというデメリットと同様、豊田市内の一部エリアは自動車でなければ不便な場所が多く存在します。
市内の主な鉄道網は名鉄三河線・豊田線と愛知環状鉄道の3路線ですが、いずれも市域の南北を結ぶ路線であり、東西を結ぶ路線はありません。そのため、自動車がなければ東西の移動がネックとなります。
自動車がないと不便な場所が多いことはデメリットといえますが、バスの往来が活発なため移動自体は十分に可能です。自動車がない場合はバスなどを積極的に利用しましょう。
車通勤の人が多く交通渋滞が発生しやすい
豊田市は道路網が充実しておりますが、それ以上に自動車の数が多く自動車通勤の人が多いことで交通渋滞が発生しやすい環境です。
特に、国道248号線や153号線~301号線間といった市内中心部の道路はもちろんのこと、市内各所の主要な道路は軒並み渋滞が発生しやすくなっております。特に朝の通勤時間帯に渋滞が発生しやすいため、電車通勤可能な場所か、なるべく職場に近い場所に住む方がストレスなく通勤できるかもしれませんね。
豊田市移住の際に利用できる補助金・支援金、サービス
ここまで豊田市移住の人気の理由とデメリットを紹介してきましたが、ここからは移住の際に利用できる補助金や支援金、サービスを紹介します。要件等はあるものの、該当する方はぜひ活用し、少しでもお得に移住しましょう!
豊田市山村地域等空き家再生事業補助金【空き家改修補助金】
豊田市ホームページ内の「空き家情報バンク登録物件一覧」に記載がある空き家を賃貸借契約または売買契約した場合、改修に必要な経費の一部を補助する制度です。山村地域に移住を希望される方は、ぜひ活用してください!
<補助金の額>
改修費の10分の8(上限100万円)
<対象地域>
空き家情報バンクの対象地域
問い合わせ先:豊田市地域振興部 地域支援課
URL:https://www.city.toyota.aichi.jp/kurashi/sumai/teiju/ijyubank/1028028/1028017.html
豊田市UIJターン就業・起業者定住応援補助金(移住支援金)
東京圏から豊田市へ移住し、新たに就業された方向けに最大100万円以上の補助金を交付する大変お得な支援事業です!要件等がやや複雑なため概要のみの紹介となりますが、該当する方はリンク先を参照し、必ず申請しましょう。
<交付要件(一部要約)>
住民票を移す直前10年間のうち、通算5年以上東京23区に在住、または東京圏のうちの条件不利地域以外の地域に在住し、東京23区内の企業等へ通勤していたこと。ただし、東京圏のうちの条件不利地域以外の地域に在住しつつ、東京23区内の大学等へ通学し、東京23区内の企業等へ就職した者については、通学期間も本事業の移住元としての対象期間とすることができる。
<就業に関する要件(一部要約)>
- 転入日時点で満50歳以下であること。
- 愛知県マッチングサイト「あいちUIJターン支援センターウェブサイト」内で移住支援金の対象として掲載してある求人先に就業すること。
- 「プロフェッショナル人材事業」または「先導的人材マッチング事業」を利用して就業した方で一定の要件に該当する方。
- 自己の意志により移住した「テレワーカー」であって、移住先を生活の本拠とし、移住元での業務を引き続きおこなうこと。
- 愛知県が別に実施する「あいちスタートアップ創業支援事業」における「起業支援金」の交付決定を受けていること。
<交付額>
- 2人以上の世帯 100万円
※18歳未満の世帯員を帯同して移住する場合、1人につき30万円を加算 - 単身の場合 60万円
問い合わせ先:豊田市都市整備部 定住促進課
URL:https://www.city.toyota.aichi.jp/kurashi/sumai/teiju/1031456.html
豊田市外部給電装置設置費補助金
電動車(ハイブリッド車・プラグインハイブリッド車・電気自動車・燃料電池自動車)や住宅に、外部給電装置を設置する場合に要する経費の一部を補助する支援制度です。
①電動車に対して後付けで外部給電装置を設置する場合と、②住宅向けに電動車から特定の回路に電力を給電できる装置を設置する場合の2種類があり、それぞれ補助要件が違うため詳細はリンク先を参照してください。
問い合わせ先:豊田市環境部 環境政策課
URL:https://www.city.toyota.aichi.jp/kurashi/kankyou/hojokin/1042490/index.html
豊田市移住でおすすめのエリア3選
豊田市移住に興味が出てきたけど、豊田市のおすすめエリアが知りたいという方に向けて、移住するのにおすすめのエリアを3つ紹介します!
暮らしに便利な場所から大自然に囲まれた田舎暮らしまで、理想とするライフスタイルにあわせてご検討ください。
自宅周辺で快適に暮らしたいなら「豊田市駅周辺エリア」
最初に紹介する「豊田市駅周辺エリア」は、生活利便性を重視する方におすすめのエリアです!中心駅である豊田市駅周辺エリアは、生活するうえで必要なものがすべてそろうため、遠出する必要がありません。
大型ショッピングモール「T-FACE」では、スーパーマーケットをはじめ飲食店や衣料品店・ホームセンター・雑貨店など多数の専門店が入居し、「イオンシネマ」で映画鑑賞、市役所も豊田市駅の近くにあります。矢作川沿いには広大な芝生広場がある「白浜公園」、矢作川を越えれば豊田スタジアムを擁する「千石公園」もあり、休日にのんびり過ごしたり散歩にも最適です。
豊田市の主要なおすすめスポットがこのエリアに数多くあるため、自宅周辺で快適に過ごしたいという方は、「豊田市周辺エリア」を選びましょう。
田舎暮らしを満喫したいなら「北部エリア」
せっかく移住したのだから田舎暮らしを満喫したい!という方は「北部エリア」を選びましょう。自動車が必須ではありますが、市域の7割を占める大自然に囲まれて、春夏秋冬の移り変わりを肌で感じられる素敵なエリアです。
広大な北部エリアには桜や紅葉の名所、川遊びやBBQなど、多種多様な観光スポットが身近にあるため、市街地に移住するのとは違いのんびりした移住生活を送れます。
また、必要なときに豊田市街に出れば生活必需品はすべて入手できるので、そこまで不便さを感じることはなさそうです。田舎暮らしを満喫したい方には「北部エリア」をぜひおすすめします。
名古屋まで行く機会が多いなら名鉄本線が近い「南部エリア」
最後に紹介する「南部エリア」は、仕事やショッピングなどで名古屋へ行く機会が多い方におすすめです!名鉄本線が近いため、電車移動でも比較的名古屋市内へ行きやすいエリアといえ、自動車での移動においても豊田南ICや豊田東ICから高速道路で名古屋市内へ簡単にアクセスできます。
南部エリアには、住宅街の他に比較的のどかな田園風景が広がっている場所もあるため、好みにあわせて住む場所を決めるのもよいかもしれません。名古屋やその周辺に行く機会が多い方は「南部エリア」も候補に入れてみてはいかがでしょうか?
豊田市の情報を収集する際に便利なサイト3選
豊田市が移住先として人気の理由やデメリットなど、移住に必要なさまざまな情報を紹介してきましたが、もっと情報を集めたいという方に向けて、さらに情報収集できるサイトを3つ紹介します。ここまで紹介しきれなかった貴重な情報も入手できますので、興味のある方はぜひ参考にしてください!
ファースト暮らすとよた
「ファースト暮らすとよた」は、移住を検討している方向けの移住・定住促進サイトとして、豊田市での暮らしや仕事情報、移住までの具体的なステップなど幅広い情報を提供しているサイトです。
便利な市街地からのんびり暮らせる山間部まで、豊田市で実現できる多様な移住生活をバックアップしてくれるサイトとして、移住を検討されている方は必見の内容となっております。移住へのファーストステップとして、ぜひご覧ください。
ファースト暮らすとよた
URL:https://1stkurasu-toyota.com/
まちの隣でいなか暮らし とよた松平
「まちの隣でいなか暮らし とよた松平」は、豊田市の中央部に位置する大自然の絶景が自慢の松平地区の移住・定住情報サイトです。
豊かな自然に囲まれた田舎暮らしを実現できる松平地区は、豊田市街に近いため生活に不自由することがない注目のエリアといえます。松平在住の定住委員である「住シェルジュ」が、ボランティアとして移住のお手伝いをしてくれます。田舎暮らしに興味がある方はこちらのサイトをぜひチェックしてみてください。
まちの隣でいなか暮らし とよた松平
URL:https://matsudaira-t.com/
ツーリズムとよた
「ツーリズムとよた」は、豊田市の公式観光サイトとして、市内の観光スポットやグルメ情報など、休日にお出かけするのに必要な情報を楽しく収集できます。市街地の観光スポットから大自然の絶景まで、見どころが非常に多いためどこに行こうか迷うほどですが、目的別におすすめスポットを紹介してくれているため、とても参考になるサイトです。
豊田市の魅力が凝縮された「ツーリズムとよた」、必ず目を通しておくことをおすすめします。
豊田市の魅力を知って移住を検討しよう
「クルマのまち」の印象が強い豊田市ですが、実際は自然環境がとても豊かで文化施設も多い多様性のある街ともいえます。住むエリアによって、都会的な生活から田舎暮らしまで幅広い移住生活が可能です。「クルマだけではない」豊田市の魅力を知ることで、少しでも興味をもたれた方は、ぜひ前向きに移住を検討しましょう!