移住コラム

夫婦におすすめの移住先5選!移住のメリットやポイントも解説

地方へ移住することで豊かな自然を満喫できたり、のびのびと子育てができたりと、さまざまなメリットがあります。しかし移住は何度もできるものではないため、夫婦でよく話し合い、計画的に移住先を決めることが大切です。

この記事では、夫婦におすすめの移住先を5つピックアップして紹介します。移住するメリット・デメリット、押さえておきたいポイントも解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。

夫婦移住で押さえておきたい7つのポイント

家計を共にする夫婦での移住は、価値観を統一したり子どものことを考えたりと、注意すべきポイントがいくつかあります。ここでは、夫婦移住で押さえておきたいポイントを7つ紹介します。

1.夫婦の価値観を統一する

移住の目的は何か、移住先に何を求めるのかなど、移住における夫婦での価値観を統一することが大切です。家計を共にする夫婦での移住は、どちらか片方が納得しないまま移住すると将来的に亀裂が生じてしまう恐れがあります

移住生活では思うようにいかないことや、壁に直面することが多々あるでしょう。そういった際に夫婦での価値観が大きくすれ違っていると乗り越えられなくなります。

ただ単に「移住したい」という思いだけでなく、「移住後の生活がどうなるのか」「子育てができる環境なのか」「永住するのか・短期移住なのか」など、ライフプランを踏まえて具体的に夫婦で話し合うとよいでしょう。

2.住む家を選ぶ際は慎重に

移住したらそこに長く住むことになるため、住む場所・住む家は慎重に選びましょう。特に注文住宅or建売住宅など、住宅を取得する人ほど計画的にプランを練る必要があります

単純に住みやすさだけでなく「将来の家族構成が変わったときに適した間取りか」「夫婦どちらも仕事に通いやすいか」「買い物には困らないか」「教育機関や医療機関は近くにあるか」など、実際に住んだときのことをできるだけ具体的に想像してみてください。

3.仕事をどうするのか決める

現在の仕事に不満がなく移住後も続けられるなら問題ありませんが、転職する場合は仕事をどうするのか決めなくてはいけません。仕事選びでは「自分の経験が活かせる」「やりがいがある」といった観点が重要ですが、そういった仕事が地方にあるとは限りません。

余裕があれば移住してからじっくり仕事を探すことも可能ですが、おすすめなのは移住前に仕事を決めることです。

移住を希望する地域に自分のやりたい仕事があるのかよく調べてみてください。移住希望先で自分に合った仕事がなければ、別の地域への移住や完全リモート勤務OKの仕事への転職も視野に入れるとよいでしょう。

4.地方都市に移住する

地方移住に不安のある人ほど、移住先は集落や村ではなく地方都市を選ぶのがおすすめです。集落や村は自然に恵まれ、地域住民とも密接に関われるなど田舎暮らし特有の魅力があります。

しかし、田舎暮らしに慣れていない人ほど「娯楽施設がない」「買い物が不便」「ご近所付き合いが大変」といった悩みを抱えてしまうケースも珍しくありません。

「絶対に田舎暮らしがいい」という人であれば問題ありませんが、「暮らしやすさ(便利さ)」と「田舎の良さ」のバランスを取るのであれば、まずは地方都市へ移住したほうがよいでしょう。

5.二地域居住も選択肢に入れる

二地域居住とは2つの生活拠点を設ける暮らし方のことです。すなわち都市部と地方部の両方に住居を持って、行き来しながら暮らすライフスタイルを指します。

二地域居住であれば、仕事のある平日は都市部で暮らし、休みの日は地方部に帰るといった暮らし方が可能です。

価値観の多様化が広がっている現代では、二地域居住が注目されつつあります。「田舎暮らしをしたいけど引っ越すのはハードルが高い」「現職を続けたまま移住したい」といった人にはぴったりです。

しかし、二地域居住は住居費や移動費が高くなりますし、防犯対策もきちんと行う必要があります。

6.お試し移住をする

お試し移住は移住を検討している人に向けて自治体が行っている活動のひとつで、2泊3日や1週間など、一定期間地方暮らしを体験できます。地方に住んだことのない人はいきなり地方移住するのではなく、まずはお試し移住で田舎暮らしの感触を掴むのがおすすめです。

お試し移住をすれば移住後の生活をイメージしやすくなりますし、どの地域に住むのかを決める判断材料にもなります。

お試し移住では家具や家電が揃っていてすぐに生活を始められることがほとんどです。自治体によって入居条件が異なりますが、希望する移住地域でお試し移住があるかぜひ調べてみてください。

7.移住支援制度をチェックする

国や地方自治体では移住者を支援する制度を用意しています。移住には多くの費用がかかるため、少しでも負担を抑えたい人は利用できる移住支援制度をチェックしましょう。

国の移住支援制度は地域の中小企業等への就業や社会的起業をした移住者に対して最大100万円、地域課題に取り組む起業をした人に対して最大200万円の補助金が出ます。支援を受けるには細かい要件があるため、詳しくは公式サイトから確認してみてください。

参考:起業支援金・移住支援金 – 地方創生

夫婦で移住するメリット5つ

赤ちゃんを高く抱き上げる父母の様子

移住は簡単にできるものではないため、悩んでいる人も多いでしょう。ここで紹介する、夫婦で移住するメリット5つを参考に検討してみてください。

1.夫婦で楽しいこと・つらいことを共有できる

単身での移住とは違い、夫婦で移住することで楽しいこともつらいことも共有できるのがメリットです

移住は思っているほど簡単ではありません。単身での移住だと「地域に馴染めない」「孤独を感じる」「収入が減った」といったことに悩まされるケースがあります。しかし、夫婦で共有できればつらさも軽減されるでしょう。

2.夫婦の絆が深まる

「移住が初めて」という夫婦も多いでしょう。住んだことのない土地で暮らすのはとても勇気がいることです。都市部と違って地域独特の風習や文化もありますし、不便に感じることも多々あるものです。

しかし、それらを夫婦で試行錯誤して乗り越えていけば絆が深まっていきます

3.子育てしやすい

移住先にもよりますが、基本的に田舎では海や山、川などの自然が豊かで、のびのびと子育てできます。

水浴び・キャンプ・木登りなど、自然を使ったアクティビティが楽しめますし、子どもが植物や生物と触れ合うための機会も増やせるでしょう。

都市部だと近くの公園に行っても人が多くて遊具の順番待ちをしているケースも多くありますが、地方の公園は広いうえにそこまで人が多くいません。デパートや映画館、プールなどに出かけるにしても、都市部よりも混み合っていないため快適に楽しめます。

4.待機児童が少ない

人口の少ない地方は待機児童が発生しにくい点がメリットです。いまでは共働きの家庭も多いですが、保育園・幼稚園に子どもを預けられないと仕事に行けません。

待機児童が0人の地域もあるため、そういった地域ではスムーズに入所が可能となり、育児と仕事の両立がしやすくなります。

5.地域の人と助けあえる

田舎暮らしでは地元住民と仲良くなれるメリットもあります。住んだことのない土地では分からないことが多くあるでしょう。土地柄のせいか、地方では助け合いの精神が根付いているため何か困ったときには助けてくれることがあります。

野菜のおすそ分けをしてくれたり、子どもの面倒を見てくれたりなど、地域の人の温かさを感じられることもあるでしょう。もしもの災害時も周囲の人と助け合えれば乗り越えられます。

夫婦で移住するデメリット3つ

夫婦での移住はメリットばかりではありません。移住を検討している人は、ここで紹介するデメリット3つも押さえておきましょう。

1.給料が下がり家計のやりくりが大変な場合がある

移住に伴う転職で、給料が下がる可能性があります。一般的に地方よりも都市部の企業のほうが年収水準は高い傾向にあります。必ずしも地方移住で年収が下がるとは言い切れませんが、自分の経験が活かせる仕事が見つからなければ給与が下がってしまうでしょう。

また「地方のほうが安く暮らせる」といったイメージを持っている人も多いでしょうが、物価は都市部と比べて大差ないうえに、地方では車が必要です。物件や賃貸は地方のほうが安いとはいえ、車の維持費に相殺されてしまう恐れがあります。

収入が下がれば家計のやりくりも工夫が必要になるでしょう。

2.親との距離が遠くなる場合がある

移住先によってはお互いの実家と距離が大きく離れてしまう恐れがあります。親にもしものことがあった際や、介護が必要になったときのことを考えるとデメリットになるでしょう。夫婦の場合は双方の実家について考える必要があります。

実家との距離が遠くなれば、年末年始やゴールデンウィーク、お盆などに帰省する際は旅費も多くかかるでしょう。そういった面も踏まえてどこに移住するのかをよく検討することが大切です。

3.高校以降の教育機関が少ない

地方移住は教育面での選択肢が少ない点がデメリットです。地方では義務教育を受けるための小学校や中学校はあるものの、高校や専門学校、大学は都市部と比べて少ない傾向にあります。

子どもの学びたい分野や将来の仕事を考えた際に、選択肢が限られてしまう点に注意が必要です。

夫婦におすすめの移住先5選

移住を決意しても、実際どこに移住すればよいのか悩んでしまう人も多いでしょう。ここでは、夫婦におすすめの移住先を5つピックアップして紹介します。

1.温暖な気候で過ごしやすい【静岡県浜松市】

静岡県浜松市は1年を通して温暖な気候で過ごしやすく、東京へのアクセスも良い(新幹線で1時間半程度)ため移住先としておすすめです。また山や田んぼ、海、湖などの豊かな自然が多いため、田舎暮らしを満喫できます。

ほかにも舘山寺温泉や弁天島温泉、マリンスポーツも楽しめますし、生しらすや天然とらふぐ、車海老といった新鮮な魚介類が味わえるのも魅力です。

新しい大型商業施設やタワーマンションの建設も進んでおり、ほどよい田舎感と便利さを求める人に適した移住先といえます。

静岡県浜松市では、「ハマライフ住宅取得費等補助金」という移住支援制度があります。これは新築取得やリフォーム、賃貸、引越しなどにかかる費用に対して上限100万円を補助する制度です。詳細は以下の公式サイトから確認してみてください。

参考:ハマライフ住宅取得費等補助金(制度の概要)

2.教育を重視したい方におすすめ【茨城県つくば市】

茨城県つくば市は生活環境の利便性が高いことや、都心まで新幹線で45分程度とアクセスが良いことなど、住みやすい街として人気です。また日本有数の学術都市・科学都市とも言われており、筑波大学をはじめとする教育・研究機関が充実しています

ほかにも小中一貫教育やICT(情報通信技術)を活用した先進的な教育環境を整えており、教育を重視したい子育て世代におすすめです。

過ごしやすさの面でも、東京近郊とはいえ自然を多く残しており、落ち着いた街の雰囲気で静かに暮らせます。公園やショッピングセンターも多くあるため、子育てや買い物にも困りません。

茨城県つくば市では、「医療福祉費支給制度(マル福)」という制度があります。これは予防接種や健康診断、入院時の食事代などの費用を一部助成する制度です。

参考:医療福祉費支給制度(マル福)|つくば市公式ウェブサイト

3.自然の豊かさと利便性のバランスがちょうど良い【兵庫県朝来市】

兵庫県朝来市は過去に住みたい街ランキングで全国1位を取るほど、人気の街です。結婚やUターンも含め、毎年多くの人が朝来市に移住しています。朝来市が人気な理由のひとつに、自然の豊かさと利便性のバランスがちょうど良い点が挙げられます。

朝来市は兵庫県の中央部に位置しており、鉄道・車を使えば京阪神(京都・大阪・神戸)の都市部までの移動時間は1時間半程度です。そして海や川も同様に1時間半程度で行けるため、都会の良さと田舎の良さのどちらも満喫できるでしょう。

そんな兵庫県朝来市では、「あさご暮らし体験住宅」という制度があります。これは一定期間朝来市が用意した住宅にお試しで住めるものです。移住を決める前に、地域や気候、朝来市に住んでいる人について知っておくとよいでしょう。

ただし、人気があって入居者がすぐに埋まってしまうため自治体に問い合わせて空きを確認する必要があります。

参考:あさご暮らし体験住宅で移住体験してみませんか (現在、すべて利用中です) | 朝来市

4.全国トップレベルの子育て支援【大分県豊後高田市】

大分県豊後高田市は全国トップレベルの子育て支援を目指している街で、これから子育てを控えている夫婦にもおすすめの移住先です。いくつか子育て支援を挙げます。

【妊婦検診14回分無料】
妊婦健診は妊婦さんやお腹の赤ちゃんの健康状態を確認するもので、豊後高田市では、妊娠中に無料(公費)で妊婦健康診査を14回受けられます。

【妊産婦医療費が無料】
妊産婦さんが診療を受けた際の自己負担分を市が助成する制度です。

【子育て応援誕生祝い金】
第一子・第二子で10万円、第三子で50万円、第四子で100万円、第五子で200万円の子育て応援祝い金を助成する制度です。

上記3のほかに多くの子育て支援制度があります。詳しくは市の公式サイトにて確認してみてください。

参考:豊後高田市妊産婦医療費助成

参考:全国トップレベルの子育て支援を「本気」で目指しています!! | 豊後高田市

5.アルプスの美味しい水を家で飲める【長野県大町市】

スーパーやコンビニなどで天然水を購入して飲んでいる人も多いでしょう。天然水はペットボトルで売られているものを購入して飲むのが一般的です。しかし、長野県大町市の水道は湧き水を水源としているため、北アルプスからの雪解け水が自宅で味わえます

また日本有数の山岳地帯である大町市は、鹿島槍ヶ岳や爺ヶ岳などの北アルプスの雄大な景色を眺められます。休みの日は登山やスキーといったアクティビティを楽しむのもよいでしょう。

長野県大町市では定住促進アドバイザーがいて、移住に関するアドバイスやサポートをしてくれます。アドバイザー全員が移住者であり、悩みや不安にも親身に寄り添ってくれる心強い味方です。

参考:大町市移住情報総合サイト 定住促進アドバイザー

夫婦で移住する際はよく話し合って移住先を決めよう

地方へ移住すると豊かな自然の中でのびのびと暮らせ、これまでとは違った人生をスタートできるでしょう。しかし、移住するのは簡単ではなく、仕事や生活面でさまざまな問題に直面する可能性があります。

夫婦でよく話し合って価値観を統一させ、移住の目的や移住先について慎重に決めましょう。

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