茨城県つくば市は、「研究学園都市」として全国的に有名です。日本の最先端が集まった街にはおしゃれなお店や施設も集まり、とても暮らしやすい環境が整備されていることから、移住先として大きな人気があるといえるでしょう。
筑波山のふもとには豊かな自然が広がっており、都市生活とのどかな田舎生活の両方を楽しめます。何より東京・秋葉原まで最速45分でアクセスできることも、移住先としての人気を後押ししているようです。
本日は、研究学園都市・つくば市が移住先として人気の理由やおすすめエリア、デメリットなど移住に必要な情報を紹介し、情報収集サイトも紹介します。つくば市自体は全国的に有名ですが、どのような街かあまり知らない方や、つくば市移住に少しでも興味がある方はぜひご覧ください!
つくば市が移住先として人気の理由3選
まずはつくば市が移住先として人気の理由を3つ紹介します。つくば市の魅力や特徴を知って、前向きに移住を検討しましょう!
つくばエクスプレスの利用で秋葉原まで最速45分
つくば市移住の人気の理由として、つくばエクスプレスを利用すれば秋葉原まで最速45分でアクセスできることがまず挙げられます。
つくばエクスプレスは2005年に開業した新しい路線です。これまでつくば市には電車が走っておらず、東京への移動手段が高速バスのみだったことから、かつては「陸の孤島」とさえ呼ばれていた時期もありました。念願のつくばエクスプレス開通で秋葉原まで最速45分と、東京との距離が格段に縮まったことで、つくば市移住の人気が一気に加速したといっても過言ではありません。
つくば市と東京を結ぶ唯一の路線が誕生したことにより、東京の勤務先を変えずに移住でき、東京へ気軽に行ける距離であることは、移住先として大きな魅力といえるでしょう。
財政力があり都市開発されている
研究学園都市であるつくば市には、さまざまな企業や大学・研究機関などが集まっていることから、財政力のある街として積極的な都市開発がおこなわれている街であることも人気がある理由といえるでしょう。
市町村の財政力を示す数値に「財政力指数」があります。「1.0」を上回れば地方交付税交付金が支給されない「健全な財政基盤を持つ自治体」といわれる中、つくば市は令和3年度において財政力指数「1.05」を示しており、これは茨城県内で3番目の高い数値です。
豊かな財政基盤を背景に今もなお順調な都市開発が進んでおり、現在は中心市街地の大規模な再開発が計画されています。つくば市は、今後ますます住みやすい街として発展し、さらに多くの方が選ぶ移住先となっていくことでしょう。
大型ショッピングセンターが充実している
つくば市は学校や研究機関などが多いことから、若者世代が非常に多い自治体としても有名です。そのため、市内には大型ショッピングセンターが充実しており、日常の買い物から休日の大きなショッピングまで、生活に不便さを感じることはないといえるでしょう。
つくば駅直結の「トナリエつくばスクエア」や「BiViつくば」、研究学園駅に近い「イーアスつくば」、大型複合書店「コーチャンフォーつくば店」、つくば牛久IC近くの「イオンモールつくば」など、中心駅であるつくば駅周辺はもちろん、それ以外の広い範囲にまたがって大型ショッピングセンターが充実しています。
また、大型ショッピングセンターだけでなく、おしゃれな飲食店やカフェが多いことも特徴で、街なかには大小さまざまなお店が軒を連ねています。最先端の研究学園都市であるつくば市は、同時に流行の発信基地といえるのかもしれませんね。
つくば市移住のデメリット3選
全国的に有名でブランド力もあるつくば市ですが、移住に向けてのデメリットはあるのでしょうか?ここからは、つくば市移住のデメリットにも着目していきましょう。
街灯が少ないため夜道が安心できない
意外に思われるデメリットとして、つくば市内には街灯が少なく夜道が安心できないということが挙げられます。中心地である筑波大学周辺ですら街灯が少なく、大通りであっても夜道が暗いことから、市民から不安の声が現在も上がっている状況です。
なぜ街灯が少ないのかという理由として、県道の道路管理者である茨城県が、交差点照明以外の照明を設置しないとの方針を示しているためといわれておりますが、はっきりした理由はわかっておりません。しかしながら、つくば市が沿道に立地する研究機関や民間事業所などに対し、個別に屋外照明設備を設置してもらうよう呼びかけることで、少しずつ解決の道筋が見えてきているようです。
駅の数が少なく移動が困難
つくば市には、2005年に開通したつくばエクスプレスが走っておりますが、市の全域をカバーしておらず駅も4つと少ないことから電車のみでの移動が困難となっております。
特につくば駅以北は電車がないため、それら地域に移住するには車が必須といえるかもしれません。
ただ、つくば市には路線バス以外に運行本数が多いコミュニティバス「つくバス」も走っており、料金が距離に応じて3段階(200円・300円・400円)と安価なため、こちらを利用すれば車のない生活も可能です。つくば市自体に駅の数が少なく移動が困難な点は、デメリットとしてあらかじめ知っておいた方がいいでしょう。
つくばエクスプレスの運賃が高い
つくば市移住のデメリットとして、つくばエクスプレスの運賃が高いこともデメリットとして挙げられます。つくば駅~秋葉原駅間の運賃は片道1,210円と、少し高いと感じる人が多いのではないのでしょうか?
つくばエクスプレスは開業して間もなく、用地買収や地下区間の工事等に多額の費用がかかったこともあり、そのコストが運賃に上乗せされている現状があります。東京への移動にとても便利な路線ではありますが、比較的運賃が高いという現状もデメリットといえるでしょう。もし時間等に余裕があれば、東京駅まで上りのみICカード利用により、950円で乗車できるキャンペーンをおこなっている高速バスもあるので(下りは1,200円)、必要に応じて使い分けるのもよいかもしれませんね。
参考:つくばエクスプレス運賃表(きっぷ運賃)
参考:東京駅行き高速バス(関東鉄道)
つくば市移住の際に利用できる補助金・支援金・サービス
移住といえば、金銭的な負担が大きくのしかかります。しかし、さまざまな補助金やサービスなどを利用することで、移住へのハードルを一気に下げることが可能です!ここからは、つくば市移住の際に利用できる補助金・支援金・サービスを紹介します。要件等はあるものの、どれもお得な移住支援のため該当する方はぜひ活用しましょう!
つくば市わくわく茨城生活実現事業における移住支援金
東京23区に在住または東京圏在住で23区内に通勤する方がつくば市に移住し、マッチングサイトに掲載している支援金対象求人に就職した際などに、最大100万円以上を支援してくれる非常にお得な支援事業です。要件等がやや複雑なため、ここでは概要のみ紹介します。非常にお得な支援事業なので該当する方はぜひ活用しましょう!
<移住等の要件>
- 住民票を移す直前の10年間のうち、通算5年以上、東京23区内に在住または東京圏のうちの条件不利地域以外の地域に在住し、東京23区内へ通勤していたこと。
- 住民票を移す直前に連続して1年以上、東京23区内に在住または東京圏のうちの条件不利地域以外の地域に在住し、東京23区内へ通勤していたこと。
- 東京圏のうちの条件不利地域以外の地域に在住しつつ、東京23区内の大学等へ通学し、東京23区内の企業等へ就職した者については、通学期間も本事業の移住元としての対象期間とすることができる。
<就職や起業等の要件>
- 就業先が、茨城県が移住支援金の対象として「マッチングサイト」に掲載している求人であること。
- 「プロフェッショナル人材事業」または「先導的人材マッチング事業」を利用して就業し、一定の条件を満たす者。
- つくば市や地域の人々とかかわりを有する者(関係人口)のうち、一定の条件を満たす者。
- 1年以内に茨城県が実施要領に従い実施する「起業支援事業」に係る起業支援金の交付決定を受けていること。
<交付金額>
- 単身世帯 60万円
- 2人以上の世帯 100万円
※18歳未満の世帯員を帯同して移住する場合、子ども1人につき最大30万円を加算
参考:つくば市わくわく茨城生活実現事業における移住支援金
問い合わせ先:つくば市市長公室 広報戦略家
つくば市低炭素ガイドラインに基づく認定補助金
つくば市では温室効果ガスの排出量削減のため、新たに住宅を新築または新築建売住宅を購入する方に対し、一定の条件を満たすことで補助金を支給する制度です。予算の上限に達し次第受付を終了しますが、移住の際に住宅を購入予定の方は、ぜひ申請しましょう。
<補助要件>
- つくばSMILeハウスレベル2
□BELS評価星5取得
□ZEHの取得
□HEMSの導入
□市が組織する「つくば環境スタイルサポーターズ」への入会 - つくばSMILeハウスレベル3
□つくばSMILeハウスレベル2の要件をすべて満たしていること
□居住開始から3年間のエネルギー別消費量の報告
□EV、PHV等の充電設備の設置やV2Hシステムの導入、長期優良住宅の認定など、一定の選択項目のうち1つ以上を満たすこと
<補助内容>
- つくばSMILeハウスレベル2 10万円
- つくばSMILeハウスレベル3 20万円
参考:つくば市低炭素ガイドラインに基づく認定補助金
問い合わせ先:つくば市生活環境部 環境政策課
つくば市空家活用補助金
つくば市空家バンク登録物件を購入し、改修工事をおこなう方に対し補助金を交付する事業です。移住の際に空家バンクに登録されている空家を購入予定の方は、ぜひ利用しましょう。空家バンクの利用登録が必要で、改修工事・家財処分をおこなう前に申請し交付決定を受ける必要があるため注意してください。
<改修工事費補助金>
- 改修工事費の50%(上限50万円)
参考:つくば市空き家バンク制度
参考:つくば市空家活用補助金
問い合わせ先:つくば市建設部 住宅政策課
つくば市移住でおすすめのエリア3選
ここまでさまざまな移住に向けての情報を紹介してきましたが、実際につくば市へ移住しようとしたとき、おすすめのエリアはあるのでしょうか?ここからは、つくば市移住でおすすめのエリアを3つ紹介します!移住後に叶えたいライフスタイルを想像しながら、お気に入りのエリアを見つけましょう!
家の近所で便利に暮らしたいなら「つくば駅周辺エリア」
家の近所で便利に暮らしたい方は「つくば駅周辺エリア」がおすすめです!「研究学園都市」つくば市の中心エリアであり、有名な筑波大学や宇宙・海洋などの先端科学を楽しめる「つくばエキスポセンター」「筑波宇宙センター」など、多くの施設があり発展しているエリアです。総合病院・飲食店・カフェ・大型ショッピングセンターなども充実し、非常に快適な生活を送ることができます。
駅から郊外へ少し歩けば田園風景や自然も見られるため、息が詰まるといったこともありません。若者が非常に多いエリアなので活気がありますが、決して騒がしいことはなく、落ち着いた生活が可能であることも特徴といえるでしょう。
道路も広くきれいに整備され、緻密に都市開発を計画されたエリアであることがよくわかります。家の近所で便利に暮らしたい方は、「つくばブランド」の中心地「つくば駅周辺エリア」がおすすめです。
東京都都心方面への電車賃を安くしたいなら「みどりの駅周辺エリア」
仕事やプライベートで東京方面へよく出掛け、電車賃を少しでも安くしたい方は「みどりの駅周辺エリア」を選びましょう!つくば市南端のみどりの駅周辺であれば、つくばエクスプレスの電車賃も1,050円と安くなるため、少しでも電車賃を安く抑えたい方に最適なエリアといえるでしょう。
きれいに区画整理された比較的新しい住宅街が広がっており、田園地帯に隣接していることから、自然と調和した落ち着いた暮らしが可能です。駅周辺には地元のスーパー「カスミみどりの駅前店」があるため日常の買い物も心配なく、谷田部ICも近いので高速道路を利用しやすい点もメリットといえます。
「みどりの駅周辺エリア」は、東京へのアクセスが多く電車賃を少しでも抑えたい方、生活に不便な場所は嫌だけど、自然が近い環境で暮らしたい方におすすめのエリアといえるでしょう。
自然豊かな環境で田舎暮らしを楽しみたいなら「北部エリア」
筑波山をはじめとする豊かな自然環境で田舎暮らしを楽しみたい方は「北部エリア」に移住しましょう!標高877メートル、日本百名山の1つに数えられる有名な筑波山のふもとで送る田舎生活は、都会の喧騒とは無縁の落ち着きと癒しをもたらしてくれるでしょう。
田園風景や里山といった、どこか懐かしい景色が広がっており、キャンプやアスレチック、温泉なども楽しめます。筑波山ロープウェイや筑波観光鉄道ケーブルに乗れば一気に筑波山頂に登ることができ、展望台から一望できるつくば市内の景色は格別です。
車が必須のエリアですが、市の中心である「つくば駅周辺エリア」までそれほど遠くなく、国道408号線を南下することで簡単にアクセスできるため、生活するうえで極端に不便さはなさそうです。
田舎暮らしに憧れがある方は、筑波山のふもと「北部エリア」でのんびり移住生活を楽しんでみてはいかがでしょうか?
つくば市の情報を収集する際に便利なサイト3選
最後に、つくば市の魅力を伝えてくれる情報収集サイトを3つ紹介します。ここまで伝えきれなかったディープな情報も盛りだくさんなので、「つくば市の魅力をもっと知りたい」という方は、ぜひご覧ください!
新!つくばスタイル
「新!つくばスタイル」は茨城県のつくばエクスプレス沿線移住情報サイトとして、つくば市をはじめとする沿線の移住情報を提供しています。地域の特徴や行政支援など、移住の際に役立つ情報が盛りだくさんで、住宅情報も豊富です。Instagramと連携しているため、さまざまな写真をもとに直感的な情報収集もできます。
つくば市移住を検討中の方は、まずこちらのサイトに目を通しておきましょう。
参考:新!つくばスタイル
参考:新!つくば(Instagramアカウント)
NEWSつくば
「NEWSつくば」は、筑波学院大学を拠点にWebニュースを発信するつくば・土浦の地域メディアです。ニュースサイトとして、教育・文化・暮らし・社会・スポーツなど多岐にわたる地域のニュースを発信することで、地元つくば市の最新情報に触れられる貴重なサイトといえるでしょう。
つくば市で今起きているニュースを知りたい方は、ぜひサイトをチェックしましょう。
参考:NEWSつくば
つくば観光コンベンション協会
「つくば観光コンベンション協会」はつくば市の観光情報を一手に引き受けるサイトです。先端科学が集まった街であり、筑波山をはじめ自然の観光資源も豊富なつくば市には、科学施設や数多くの観光地や見どころがあり、このサイトを観れば多くの情報を入手できます。
グルメや特産品、祭・イベント情報なども掲載されているので、休日のお出かけや遊びにぜひ参考にしてください。
つくば市の魅力を知って移住を検討しよう
「研究学園都市」として確固たるブランド力のあるつくば市は、整備された都会のおしゃれな生活から、筑波山のふもと、のどかな田園風景に囲まれたのんびり移住生活まで幅広いニーズに応えてくれる移住先です。
豊かな自然と先端科学が共生し今後も都市開発が続いていく、つくば市に少しでも興味がある方は、ぜひ移住の検討をされてみてはいかがでしょうか?