移住コラム

【宮城県】チャレンジを応援してくれる気仙沼市は、移住の心強い味方!

宮城県の最北端に位置する気仙沼(けせんぬま)市は、人口はおよそ66万人の港町です。
東日本大震災によって甚大な被害を受けたことで知られていますが、現在では新しい商業施設などの建設も進み、本来の活気を取り戻しています。

世界三大漁場とも言われる三陸沖に隣接する気仙沼市は、世界中から漁船が集う漁場としても有名です。
日本一の水揚げ量を誇るメカジキをはじめ、カツオやサンマ、フカヒレの原料となるサメなど、年間を通して豊富な海産物が収獲されます。

また、遠洋漁業により古くから様々な国籍の人が訪れてきた気仙沼市では、人種や年齢を超えた交流が当たり前のように行われているのも特徴です。
特に、震災後は数多くのボランティアが訪れたこともあり、異なる価値観を持つ人々が互いを認め合い、助け合いながら復興を遂げました。

近年では、そんな自分らしく生きられる気仙沼市を、新たなチャレンジの場として移住先に選ぶ人が増加しています。

気仙沼市が移住先として人気の理由3選

海鮮丼の様子

気仙沼市は、2022年版「住みたい田舎」ベストランキングで宮城県内第一位を獲得しています。その人気の秘密を探りましょう。

三陸沖は世界三大漁場の一つで新鮮な魚介が手に入る

気仙沼市が誇る最大の魅力は、何と言っても新鮮な魚介類が食べられることです。
親潮と黒潮が入り交じる三陸沖は世界有数の漁場であり、気仙沼では豊富な種類の海産物が水揚げされています。

気仙沼の中心街から手軽に行ける「気仙沼市魚市場」は、観光スポットにもなっている市の公設市場です。建物の2階からは、臨場感あふれる魚の水揚げやセリを早朝から見学できるとあり、連日多くの観光客で賑わいます。100キロ超えの巨大なマグロなどがずらりと並ぶ光景は、まさに圧巻です。

市場の目の前にある「気仙沼海の市」では、新鮮な海産物を使った寿司や海鮮丼などをぜひ味わいましょう!

防潮堤や避難場所が整備されている

気仙沼市への移住にあたり誰もが抱くのが、「地震・津波が怖い」という不安でしょう。
震災時、最大21mの津波が押し寄せた気仙沼市では、震災の教訓を得て各沿岸部に防潮堤の建設がされてきました。中には高さ14.7m、幅90mの巨大なものもあり、気仙沼市の高い地震・津波対策意識がうかがえます。

津波発生時の避難場所を細かく記したエリアマップも常に更新されており、万が一を想定した避難対策が考えられていることは、新規移住者にとっては非常に心強い取り組みです。

NHKの朝ドラ「おかえりモネ」の舞台になった

気仙沼市は、2021年に放映されたNHKの連続テレビ小説・「おかえりモネ」の舞台となったことでも話題になりました。

モネたちが吹奏楽の演奏をしていた「亀山レストハウス」、モネがタクシーで渡った「気仙沼大島大橋」、感動のラストシーンが撮影された砂浜・「田中浜」など、気仙沼市には「おかえりモネ」のロケ地が溢れています。

ロケ地巡りをすることで、気仙沼市の観光スポットやグルメが一通り体験できるので、ドラマのファンの方はもちろん、ドラマを見たことがない方でも気仙沼市の魅力が存分に味わえるでしょう。

気仙沼市移住のデメリット3選

大谷海岸駅 (気仙沼市)の様子

新天地に移住する際は、メリットだけでなくデメリットも理解しておくことが大切です。ここでは、気仙沼市に移住するデメリットを3点見ていきましょう。

地震の発生回数が多い

沖合に太平洋プレートが沈みこんでいるため、宮城県をはじめとする東北地方は地震の発生回数が多いエリアです。震災から10年余りが経過した現在では地震の回数は減少してきていますが、震災のあった2011年は震度1以上の地震が2万4,000回以上も発生していました。

しかし、震災後は地震・津波対策が10年余りの歳月をかけて進められています。メリットで挙げた防潮堤や避難場所の整備もそのうちの1つです。
もしもの際の対策を念入りに行えるのは、甚大な被害を受けた地域だからこそとも言えます。

参照:気象庁 令和2年(2020 年)の都道府県別の震度観測回数表
参照:気象庁 震度データベース検索

宮城県最大都市仙台まで遠い

宮城県の最北端、岩手県との県境に位置することから、大都市仙台まで出にくい点が気仙沼市のデメリットだと言えます。

気仙沼市から仙台までは在来線ではなんと約4時間もかかり、東北新幹線を使っても約2時間は必要です。高速バスも出ていますが、仙台駅までの直通ではなく、中間の一ノ関駅までは電車で出なければいけないため、不便に感じてしまうでしょう。

大都市仙台に出かける際は、事前に移動の計画を立てておくことをおすすめします。

参照:NAVITIME 仙台から気仙沼への移動手段ごとのルート検索

交通インフラが整っておらず車がないと移動が困難である

公共交通機関の本数が少ないのも、気仙沼市に住むうえでの難点です。
交通インフラが整備されていないのには、津波による線路や駅の流出という致し方ない事情があります。
復旧には莫大な費用がかかるため、鉄路の再建は止むを得ず断念されました。

一方、市内を走るバスもありますが、こちらも本数が1時間に1本あるかどうかという話になってきます。

スムーズな移動を求めるならば自家用車は必須だということを理解しておきましょう。

気仙沼市移住の際に利用できる補助金・支援金、サービス

トライアルの様子

気仙沼市に移住すると、どんな支援が受けられるのでしょうか?新天地でのスタートをスムーズに切れるように、移住前にチェックしておくと良いですね。

お試し移住・暮らし補助金

気仙沼市では、市への移住を検討している人への「お試し移住」事業を行っています。
条件に該当すれば、対象宿泊施設での宿泊費に加え、レンタカー代までもが支給されるという、新規移住者に優しい制度です。

実際に住んでみて初めてわかることもあるので、気仙沼市への移住を考えているのなら、利用しない手はありません。

なお、2022年度の受付は終了しています。次年度以降の募集や制度の詳細については、下記のリンクから確かめてみてください。

参照:気仙沼市移住・定住支援センターMINATO 気仙沼市お試し移住事業

移住支援金

直近5年以上にわたって、東京23区に在住していた、又は通勤していた人が気仙沼市に移住した場合に支払われる支援金です。

「みやぎ移住ガイドに掲載されている対象求人に新規就業した」、「みやぎUIJターン起業支援補助金の交付決定を受けた」などの条件に該当する場合、2人以上の世帯に対して100万円、単⾝世帯に対して60万円の移住⽀援⾦が支給されます。

詳細については、下記のリンクからチェックしてみてください。

参照:気仙沼市移住・定住支援センターMINATO 【移住支援金制度】について

空き家バンク

市外からの移住や定住を促進するために、気仙沼市では空き家情報を積極的に公開しています。
空き家を購入・賃貸する場合は、空き家バンクへの利用登録をしたうえで、「利用登録申請書」と「身分証のコピー」の提出が必要です。

物件の簡易情報は下記のリンクから確認できます。

参照:気仙沼市移住・定住支援センターMINATO 空き家をお探しの方へ

気仙沼市移住でおすすめのエリア3選

震災復興中の気仙沼の街並みの様子

気仙沼市に住むとなったら、具体的にどのエリアを選べばいいのでしょうか?ここでは、要望別おすすめエリアを3箇所取り上げています。

震災復興で新しくなった「気仙沼まちなかエリア」

内湾エリアとその周辺部は、震災復興でリニューアルされ、「気仙沼まちなかエリア」と呼ばれます。
震災復興に伴うハード整備が概ね完了したこのエリアの魅力は、若手を中心に、誰もが訪れたくなるまちづくりが進められている点です。
2022年には、「海岸沿いの道路を歩行者天国化」、「内湾の海での水上アクティビティの導入」、「朝市の定番化」など、数々のプロジェクトが実験的に行われました。

新天地で新しいことに挑戦したい人、自分らしく生きていきたい人におすすめのエリアです。

参照:気仙沼まちなかエリアビジョン

便利に暮らしたいなら「気仙沼駅周辺エリア」

とにかく便利な生活がしたいのであれば、気仙沼駅周辺エリアを選べばまず間違いはないでしょう。

デメリットでも解説したとおり、気仙沼市内の交通インフラは決して優れているとは言えません。車を持たないのであれば、コンビニやスーパーがある気仙沼駅周辺に住むのがベストです。

また、「海の市」や「お魚いちば」には、気仙沼で水揚げされた新鮮な魚介類が食べられる飲食店が集まっています。「毎日海鮮を味わいたい!でも便利さも捨てがたい!」という人にはピッタリのエリアです。

津波の被害を受けにくい「内陸部エリア」

「気仙沼市で活気ある生活がしてみたいけれど、やっぱり津波が心配……」と躊躇する人もいるでしょう。そんな人は、津波の被害を受けにくい内陸部エリアはいかがでしょうか?

気仙沼市といえば、魚介類が有名なことから沿岸部にスポットが当たりがちですが、実は内陸部は米や野菜、山菜やキノコなど、大地の恵みの宝庫です。
2003年、気仙沼市は「スローフード都市」を宣言し、地元の食を守り抜く取り組みに力を入れています。

車が必須にはなりますが、気仙沼の豊かな食文化を体感し、ゆったりと暮らしたい人にはもってこいのエリアです。

気仙沼市の情報を収集する際に便利なサイト3選

クッションを膝に置いてスマホ検索する女性の様子

KESENNUMA MINATO 気仙沼市移住・定住支援センター

「KESENNUMA MINATO」は、気仙沼市への移住者・帰郷者の支援のために作られたセンターで、実際にUIターンの経験を持つスタッフたちにより運営されています。
気仙沼市の概要をはじめ、空家・仕事情報のほか、気仙沼市に移住して生活している人の生の声も多数紹介されているので、どんどん活用して移住前の疑問や不安を解消してみてください。

参照:KESENNUMA MINATO 気仙沼市移住・定住支援センター

気仙沼さ来てけらいん

「気仙沼さ来てけらいん」は、気仙沼観光推進機構により運営される観光ガイドです。
季節ごとのおすすめ観光スポットや、海鮮をはじめとする気仙沼市のグルメ、シーカヤックや酒造見学などの体験ツアーなど、バラエティに富んだ情報が掲載されています。

事前に気仙沼市の観光地に詳しくなっておけば、移住後の生活もより楽しめますね。

参照:気仙沼さ来てけらいん

気仙沼市防災ポータルサイト

東日本大震災を受け、防災情報を分かりやすく迅速に伝えることを目的として市が開設したポータルサイトです。

気象情報や避難所開設状況、洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域等の情報がパソコンやスマートフォンから見られるので、気仙沼市に移住する場合はぜひ活用しましょう。

参照:気仙沼市防災ポータルサイト

気仙沼市の魅力を知って移住を検討しよう

気仙沼大橋の風景の様子

気仙沼市は、新しいことにチャレンジする人を応援し、ともに挑んでくれるまちです。
「より良いまちにしていこう!」という人々の熱意が溢れているので、移住初心者でもワクワクしながら新生活を送れるでしょう。

海・山の豊かな自然の恵みを味わいながら、あなたも、気仙沼市で移住生活を始めてみませんか?

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