宮城県のほぼ中央に位置し、仙台市と日本三景の松島に挟まれた塩竈市は、宮城県の中でも温暖な気候の街です。豊かな自然に囲まれながら交通の便もいいので、仙台市への通勤もしやすいことが特徴となっています。また、子育て支援が充実しているので、移住先として検討している人も多いのではないでしょうか？のんびりとした地方での子育てに憧れますが、できれば田舎暮らしを楽しみつつ、交通の便がいい所に住みたいですよね。
この記事では塩竈市へ移住する魅力やメリットや魅力だけでなく、注意点や生活支援についてご紹介します。地方移住を検討している人は、ぜひこの記事を参考に、塩竈市を移住先の候補として検討してみてくださいね。
塩竈市が移住先として人気の理由3選
塩竈市に住む魅力はたくさんありますが、ここでは歴史ある街並みと塩竈温泉、仙台市までのアクセスの良さの3つに絞ってご紹介します。便利さだけでない塩竈市の良さを解説しますので、ぜひご覧ください。
縄文時代から続く歴史ある街である
塩竈市の魅力は、縄文時代から続く歴史の奥深さにあります。常に最新の情報やものが身近にある都市部もいいですが、その街ならではの歴史を感じられるのは、地方で暮らす大きな魅力のひとつですよね。塩竈市内には多くの歴史的建造物が残っていますが、特に有名なのは、陸奥国一之宮鹽竈神社です。
鹽竈神社は塩の製法を伝えたとされる神様が祀られており、古くから朝廷をはじめ、人々の心の支えとして信仰されてきました。季節によって花祭りやとんど祭りなどの行事も開催され、とても賑やかになります。ぜひ季節の移ろいを楽しみながら、塩竈市の歴史に触れてみてくださいね。
塩竈温泉郷がある
「東北といえば温泉」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。塩竈市周辺にもたくさんの温泉が集まっています。温暖な気候といえどやはり東北地方なので、寒さの厳しい日が続くこともあります。都心から温泉に行こうと思うと事前に計画を立てないといけないですが、日帰りで気軽に行けるのは嬉しいですよね。
もちろん宿泊だけでなく、日帰りで温泉を楽しむことも可能です。塩竈市内だけでなく、アクセスの良い隣の松島市にも温泉がたくさんあるので、ぜひいろんな温泉を巡ってみてください。
仙台駅までのアクセスが良い
仙台駅までのアクセスが良いことは、塩竈市が移住先として人気の理由のひとつです。塩竈市と仙台市の間には東北本線と仙石線の2つの路線が通っており、仙台駅から塩釜駅までは約15分、東塩釜駅までは約30分で行けます。そのため塩竈市から仙台市に通勤、通学している人も大勢います。
特に都心からの移住を検討している人にとって、交通アクセスの良さは重要なポイントではないでしょうか？都市部に行きやすいと、仕事や買い物など選択肢の幅が広がりますよね。塩竈市は田舎暮らしを楽しみつつ、便利さも捨て難いという人におすすめです。
塩竈市移住のデメリット3選
たくさんの魅力が詰まった塩竈市ですが、住む上で注意したい点もあります。移住後に困らないよう、事前に確認しておきましょう。
大地震が起きた際に津波の被害のリスクがある
塩竈市は海に面した場所にあるため、地震が発生した時には、津波の被害を受けるリスクがとても大きいです。平成23年に起こった東日本大震災の際も、塩竈市の沿岸部に津波が襲来し、甚大な被害をもたらしました。
そのため、塩竈市では地震に強い街を目指すため、避難時の安全性確保や危険なブロックを取り除いたり、ホームページに津波避難マップを掲載したり、様々な取り組みが行われています。移住を検討している方は事前に確認し、住居を探すようにしましょう。
大型ショッピングモールが少ない
市内にスーパーやコンビニはありますが、大型のショッピングモールはなく、買い物が好きな人には少し物足りなく感じるかもしれません。しかし、仙台まで出るとショッピングモールやファッションビルがあるので、少し足を伸ばして出かけるのがおすすめです。
また、小さな子どもがいる家庭も、ショッピングモールがないと少し不便に感じてしまうのではないでしょうか。市内には児童クラブや幼児クラブを兼ね備えた児童館や、紙芝居・絵本など1万冊以上の子ども向けの本がある生涯学習施設「ふれあいエスプ塩竈」など、子どもから大人まで楽しめる施設があります。とても充実しているので、ぜひ活用してみてください。
病院の数が少ない
近隣に医療機関があるかどうかは移住先を検討する上で重要なポイントだと思います。塩竈市内は救急病院が3つと、周りの街と比較してあまり多くないので、健康管理には十分な注意が必要です。また、病院が市内の中心部に集まっているため、家を探す際には病院が近くにあるか、アクセスは良いか、事前に確認しておきましょう。
塩竈市移住の際に利用できる補助金・支援金、サービス
他県から移住するとなると、気になるのは費用面ですよね。塩竈市はデメリットの項目でも紹介したように、地震発生の危険性が高い地域です。そのため、市民が安心して暮らせるよう、木造住宅の耐震に関する助成金制度が設けられています。また、若い世代の定住促進のための制度もありますので、ご紹介します。
塩竈市木造住宅耐震診断助成事業
木造住宅の耐震性を診断する際、希望者には耐震診断士を派遣して耐震診断を少ない負担額で受けられる制度です。耐震診断と改修計画の両方を選択するか、改修計画のみなのか、また住宅面積の広さによって、費用は異なります。例えば、住宅面積が200平方メートル以下で、耐震診断と改修計画の両方を選択する場合、自己負担額は8,400円です。
まずは市役所内にあるまちづくり・建築課で申込みをし、診断士が派遣され、耐震診断結果報告書を受け取る流れとなり、報告書を受け取る際に直接費用を支払う流れとなります。この助成金事業は受けられる人数が限られているため、検討している人は早めに申込みましょう。
参考：塩竈市木造住宅耐震診断助成事業
問い合わせ先：まちづくり・建築課
塩竈市木造住宅耐震改修工事助成事業
上記の木造住宅耐震診断助成事業の結果・耐震計画をもとに、耐震改修工事や建て替え工事をする住宅に対して助成金が受けられる制度です。補助金額は耐震改修工事のみの場合、耐震改修工事とそれ以外の工事も同時に行う場合、建替工事の場合で限度額は異なります。例えば、建替工事の場合、耐震改修工事費として限度額100万円に加え、建替工事費から耐震改修工事費相当分を差し引いた額の2分の1（限度額20万円）が助成されます。
木造住宅耐震診断助成事業同様、助成金を受けられる人数は限られているため、早めの申込みがおすすめです。詳細は市のホームページに掲載されており、市役所内のまちづくり・建築課が担当課となりますので、事前に確認しておきましょう。
参考：塩竈市木造住宅耐震改修工事助成事業
問い合わせ先：まちづくり・建築課
“こんにちは赤ちゃん”誕生祝金贈呈事業
塩竈市で出産した際、生まれた赤ちゃんと家族を祝福し、対象となる赤ちゃん1人につき、3万円が贈呈される制度です。申請の対象者は令和4年4月1日以降に出生し、塩竈市に住民登録された保護者です。申込書にて申請後、赤ちゃんとママの交流事業「はじめましてにこサポ」にて贈呈されます。申請期限は対象の赤ちゃんの出生日から6ヶ月までとなりますので、申請する際は注意しましょう。
「はじめましてにこサポ」では親子同士の交流や、希望者には計測・個別相談を受けられる場です。
慣れない土地での出産・子育てには不安も多いですよね。同じ月齢の赤ちゃんを持つ家族とも交流ができるのでおすすめです。対象者や日程については、ホームページに掲載されています。
参考：“こんにちは赤ちゃん”誕生祝金贈呈事業
問い合わせ先：まちづくり・建築課
塩竈市移住でおすすめのエリア3選
「便利な街に住みたい」「歴史がある街に住みたい」など、人によって理想の街は異なります。ここではそれぞれのニーズにあった街をご紹介します。
仙台駅まで約15分でアクセスできる「塩釜駅周辺エリア」
仙台駅までのアクセスを重視する人には、塩釜駅周辺のエリアがおすすめです。塩釜駅にはJR東北本線が通っており、仙台駅まで約15分で行けます。通勤や通学はもちろん、週末のお出かけにも便利ですね。また、近隣には病院があるので、体調を崩した時にも安心です。
塩釜水産物仲卸市場に近い「東塩釜駅周辺エリア」
海産物の美味しさが魅力の塩竈市ですが、東塩釜駅の近くには塩釜水産物仲卸市場があり、新鮮な魚を食べられます。市場では一般の人も利用でき、自分好みの海鮮丼を作ることができます。駐車場が広く無料で停められるので、ぜひ一度訪れてみてください。海沿いという立地もあり飲食店が多いですが、スーパーは多くないので、車を持っていた方が買い物もしやすいです。
歴史ある街で暮らしたいなら「塩竈神社周辺エリア」
塩竈神社の周辺は歴史ある建造物や神社に囲まれており、歴史が好きな人におすすめ。近くには本塩釜駅やイオンがあるので、車を持っていなくても、徒歩や自転車で生活できます。また、ホテルやレンタカーもいくつかあるので、移住前に訪れる際は本塩釜駅周辺に宿泊すると便利です。
どのエリアも魅力的ですが、共通して坂が多く、渋滞が発生しやすいというデメリットがあります。日によってばらつきがありますが、もし事前に生活を体験する時には、平日と休日の両方で泊まると雰囲気が少しわかると思うので、複数日で計画しましょう。
塩竈市の情報を収集する際に便利なサイト3選
移住を検討するときに、なるべくたくさんの情報を集めておきたいですよね。ここでは3つのインターネットサイトをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
塩竈市移住定住・結婚・子育て支援総合ポータルサイト
子育てや結婚、子育てについての支援事業をまとめたサイトで、知りたい情報のホームページへ簡単に飛べます。塩竈市は特に定住支援が充実しており、結婚祝いとして結婚祝金が支給されたり、婚活支援事業があったり、他にはあまり見ないユニークな事業が多いです。塩竈市役所のホームページに入っているサイトですが、市役所のホームページでは必要な手続きの情報や観光情報、市政などが見られるようになっているので、移住後も活用できるようになっています。
みやぎ移住・交流ガイド
宮城県への移住を検討している人に向け、移住の方法や支援情報、地域おこし協力隊など幅広い情報を掲載しているサイトです。対象は社会人に限らず、学生に向けてのページもあるので、就職を機に宮城県へUターンを検討している人にもおすすめ。塩竈市をはじめ、宮城県内の市町村の魅力や就職情報が見られるので、他の地域と比較できるのも嬉しですね。公式のSNSがあるので、宮城県への移住を考えている人はぜひフォローしてみてください。
参考：みやぎ移住・交流ガイド
塩竈市観光物産協会
塩竈市の観光地やグルメ、季節ごとのイベントなど、観光に関する情報をまとめたサイトです。海が近く歴史のある街なので、塩竈市ならではの魅力をたくさん知ることができます。公式のYouTubeでは16秒から4分程度の動画でまとめられているので、こちらもぜひ参考にしてください。
参考：塩竈市観光物産協会
塩竈市の魅力を知って移住を検討しよう
塩竈市はその立地から地震や津波の影響を受けやすい街なので、住むところを探す際は注意しながらエリアを選びましょう。また、近くに避難できる場所があるかも確認しておくと安心です。地方ならではの魅力だけでなく、都市部の便利さも捨てがたい人は、ぜひ一度塩竈市を訪れて街の雰囲気を体感し、移住先として検討してみてくださいね！
