「都心で暮らすにはお金がかかるし、仕事もリモート可能だし、いっそ地方で暮らすのも良いかも」と考える人が多くなっています。
Iターン移住は、今まで暮らしたことのない新しい環境で生活を始める絶好の機会です。地方なら生活コストも安くなるので、物価高が進む昨今でも、支出を抑えて生活可能です。
しかし、新しく人間関係を築かなければならなかったり、就職先が見つからなかったりなど困難なことも多いでしょう。
本記事では、Iターン移住を検討している方々に向けて、メリットとデメリット、そして移住先を選ぶ際のポイントを紹介します。記事を読んで、Iターンでの移住が自分に合っているか考えてみましょう。
Iターン移住とは
Iターン移住とは、出身地以外の地域への移住のことです。例えば、都市部から今まで住んだことのない田舎や地方への転居が挙げられます。Iターン移住の動機は様々で、都市の喧騒やストレスから逃れたい、自然環境での生活を楽しみたい、またはリモートワークを活用して新たな環境での生活を試みたいなどが挙げられます。2021年度の調査によると、移住検討者のうち、56%がIターン移住を希望しており、近年人気が高まっています。
Iターン移住のメリット3選
実際にI移住をするとどんなメリットがあるのでしょうか。ここでは、多くある魅力の中から3つに絞って紹介します。メリットを知って、移住後の生活を想像してみましょう。
生活コストを抑えて自由に使えるお金を増やせる
都市部での生活は高い生活費がかかりますが、田舎では生活コストが安いことが一般的です。その理由は、住宅価格や家賃が都市に比べて安価で、食材や食事代もリーズナブルに済むことが挙げられます。これにより、経済的な余裕が生まれ、趣味やレジャーに充てるお金を増やすことが可能です。駐車場代も安いので、自家用車を持つのも良いでしょう。
都市部の生活で疲れた心をリフレッシュできる
都市部では忙しい生活やストレスがつきものですが、田舎では自然に囲まれた環境での生活が魅力です。山や海、森林などの自然に触れ、静かな環境でリラックスが可能です。温泉地が近ければ、気軽に入浴を楽しむのも良いでしょう。これにより、心身の健康を回復し、活力が湧いてくるでしょう。
リモートワークの場合仕事を変えずに移住できる
近年は、リモートワークが一般的になっており、場所に縛られずに働くことが可能です。Iターン移住は、仕事を変えずに新しい環境での生活を実現する絶好の機会です。都市圏から離れることなく、自分のペースで仕事とプライベート時間を調整できます可能でしょう。
Iターン移住のデメリット3選
多くの魅力があるIターン移住ですが、デメリットもあります。移住後に後悔しないためにも、事前に確認しておきましょう。
新たに人間関係を構築しなければならない
Iターン移住では、新たな土地で友人や知り合いをつくる必要があります。最初は、都市部に住む友人との距離が遠くなり、寂しく感じられるかもしれません。しかし、新しく友人・知人ができれば、移住後の生活が何倍も楽しくなります。地域のイベントやコミュニティ活動に参加したり、行きつけのカフェや居酒屋・バーをつくることで、新しい人間関係を築きましょう。
移住先で就職する場合は給与水準が低くなることがある
地方では、都市部に比べて給与水準が低いことが一般的です。移住先で就職先を探す場合は、収入が低くなることも覚悟しましょう。下がった分を補うために、副業を始めるのもおすすめです。また生活コストも低いので、収入が下がってもその分、支出を下げられます。沢山買い物をしなければ、都市部程の給料がなくても生活可能でしょう。
教育施設が都市部ほど整っていない
地方の一部では、塾などの教育施設が都市部に比べて整備されていないことがあります。また学校も選択肢が少なく、教育に力を入れたい人は、理想の学校が近くにない可能性もあります。
ただし、田舎ならではの自然溢れる中での子育ても大きな魅力です。教育環境を重視する方は、子育てにおいて何を重点におくか考え、移住前に下調べをしましょう。
Iターン移住でおすすめの自治体5選
Iターン移住のメリットとデメリットが分かったところで、次に移住におすすめの街を紹介します。移住先探しの参考にしてみてください。
東海道新幹線の静岡駅が近く都市部までのアクセスが良い!静岡県焼津市
静岡県中部に位置する焼津市は、駿河湾に面する港町です。焼津駅から東海道線に乗り、静岡駅で東海道新幹線に乗り換えれば、最短で約1時間半で東京まで行けます。また、名古屋駅も約1時間17分で行くことが可能です。都市部までのアクセスが良好なので、定期的に都市部へ出勤する人や出張が多い人も安心です。
また、水揚げ金額が7年連続全国1位になった日本有数の漁港である焼津漁港があります。市内では、マグロを中心に新鮮な魚介類が手に入るので、魚好きな人にもおすすめです。
詳しくは、焼津市の移住について解説した下記記事をご確認ください。
幸福度No.1で移住人気急上昇中!福井県
日本総合研究所発表の「全47都道府県幸福度ランキング」で、5回連続総合1位を受賞した「幸福度ナンバーワンの県」で知られる福井県は、生活環境や子育て環境が抜群で、近年人気を集めている県です。移住者のうちIターン世帯が全体の64%を占めているので、Iターン同士の移住者仲間もつくれる可能性があります。
また、東尋坊や若狭湾国定公園などの絶景も多くあるので、休日に出かける場所も沢山あります。新しい人間関係を築いて、みんなでドライブを楽しむのも良いでしょう。
詳しくは、福井県の移住について解説した下記記事をご確認ください。
新たなチャレンジを応援してくれる町!宮城県気仙沼市
世界三大漁場とも言われる三陸沖に隣接する気仙沼市は、東日本大震災で甚大な被害を受けましたが、近年では新しい商業施設ができるなど活気を取り戻している街です。市内への移住を検討している人は、お試し移住事業を利用してみると良いでしょう。条件に該当すれば、対象宿泊施設での宿泊費に加え、レンタカー代までもが支給されます。
また、震災ボランティアをきっかけにIターン移住者も増えたので、Iターンの先輩移住者に話を聞くのも良いでしょう。
詳しくは、気仙沼市の移住について解説した下記記事をご確認ください。
田舎と都会のいいとこ取り!兵庫県
近畿地方で最も面積が大きい兵庫県は、大阪湾周辺には市街地が広がる一方、高原や温泉など自然溢れる日本海側エリアもある、都会も田舎も両方楽しめる県です。神戸では買い物を楽しめたり、夜景が見れたりする他、宝塚市に行けば宝塚歌劇団も鑑賞可能です。一方、冬になれば北部ではスキー場がオープンするのでウィンタースポーツが楽しめます。南部の淡路島に行けば、マリンスポーツも楽しめるでしょう。芸術鑑賞が好きな人や、アウトドアのアクティビティが好きな人におすすめです。
詳しくは、兵庫県の移住について解説した下記記事をご確認ください。
オシャレで生活も便利なコンパクトシティ!石川県金沢市
石川県のほぼ中央に位置する金沢市は、江戸時代に加賀藩の城下町として栄えた北陸最大の街です。コンパクトな街の中にいくつもの観光名所や、買い物スポットがあります。日本三名園の一つの兼六園や、伝統的な街並みが何とも風情なひがし茶屋街がある他、日本海で水揚げされた新鮮な魚が並ぶ近江町市場で美味しい食事も楽しめます。市街地にはスーパーやドラッグストア、ホームセンターもあるので、生活に不便しないでしょう。
詳しくは、金沢市の移住について解説した下記記事をご確認ください。
Iターン移住での住居選びのポイント3選
Iターン移住において、街探しや物件選びはとても重要です。住み始めてから後悔しないように、生活しやすい街や良い物件の選び方を知っておきましょう。
生活イメージを膨らませるため短期間移住してみる
まずは短期間の滞在を考え、その地域の生活イメージを膨らませてみましょう。お試し移住制度を利用すれば、短期間で移住先の魅力を堪能し、地域のコミュニティに触れ、自分に合った場所を見つけることが可能です。一定期間生活してみて、その街が自分に合うか実際に体験してみましょう。
外出に便利な交通アクセスか確認する
交通アクセスが良好かどうかは、移住を検討する上で重要です。地方の場合、駅近だからといって便利とは限りません。通勤や買い物で公共交通利用を予定している場合は、本数や終電の時間を必ずチェックしましょう。また、周辺に買い物スポットがあるかもチェックしておきましょう。場所によっては、自家用車がないと買い物に行けないエリアもあります。自分の生活スタイルを想像し、移住先を絞りましょう。
移住styleに相談する
移住styleに相談することで、街探しや物件選びに役立つ情報を得ることが可能です。「スタイルチャット」というLINE相談窓口を利用すれば、移住に関するお悩みや素朴な質問などを気軽に相談可能です。質問者に合った移住先情報の提供も可能です。物件にお悩みの方も、移住先をどこにしようか悩まれている方もぜひ利用してみてください。
Iターン移住の魅力を知ってIターン移住を検討しよう
Iターン移住は、新たな人間関係の構築が必須などの苦労もありますが、新たな経験や人間関係が得られる絶好の機会です。生活費も抑えられて通勤時間も減れば、趣味を楽しめる時間も増やせて、生活が充実するでしょう。
一方、給料が下がったり、教育設備が整っていないなどのデメリットもあります。また、都市部と比べて公共交通の利便性が優れず、夜遅くまで開いている店が少ないなど、都会での生活と比較すると、不便に感じることも多いでしょう。ですが、新鮮な魚介類や野菜で美味しい料理を作ったり、外でアウトドアレジャーを楽しめば、健康的で充実した生活が送れることでしょう。新しい友人ができれば、休日も楽しく過ごせるでしょう。
移住を検討している人は、各自治体の移住相談窓口や移住styleに相談することをおすすめします。実際に何日間かお試しで移住するのも良いでしょう。自分に合うかどうか確認したうえで、Iターン移住の素敵な新生活をスタートしてみませんか?
※内容は2023年8月執筆時のものです