昨今の物価高騰や物件価格上昇と、リモートワークが普及したこともあり、都市部から地方へ移住を考えている人も多いでしょう。現に2022年の首都圏(の一都三県)からの転出者数は約93万人と、多くの人が郊外や地方へ移住しています。
一方、移住先の新しい土地で孤立してしまい、もともと住んでいた場所に戻るケースも後を経ちません。せっかく移住したのなら、少しでも長くその土地に住みたいですよね。
そこで今回は、移住先での孤立を防ぐ方法や、孤立しないためにできることについて解説します。地方移住を考えている人は参考にしてみてください。
移住先で孤立してしまう原因5選
なぜ移住先で孤立してしまうのでしょうか?原因と考えられることを5つ挙げますので、参考にしてみてください。
リモートワークで外出する機会が少ない
移住後もリモートワークの仕事を続ける場合は、外出機会が減るので、地元の人との接点が少なくなってしまいます。日常のコミュニケーションを疎遠にしていると、近所の人から「よく分からない人」と思われ、距離をとられてしまう可能性もあります。リモートワーク中心の人は、外で仕事をしてみたり、プライベート時間の外出時間を増やして、積極的に人と交流するようにしましょう。
友人や知り合いがいないため人に会う機会がなくなる
新しい環境で友人や知り合いがいない場合は、新たに人間関係を築かなければなりません。人に会う機会が減ると、どうしても孤独感が増してしまいます。孤独感が増すので家にこもりがちになると、さらに孤独感が増加する悪循環に陥ってしまうので、積極的に外に出て知り合いをつくるように心がけましょう。
都市部との違いにストレスを感じる
都市部では、周辺に住んでいる人の多くは知らない人ですが、田舎だと何回も同じ人に出くわしたり、知り合いになった人が近所に住んでいたりします。例えば移住先で就職した場合、近所に職場の人が住んでいて、休日も偶然会う可能性は高いです。人によっては、監視されているように感じてしまったり、休日でも職場のことを思い出したりして、ストレスに感じるかもしれません。
また、チェーン店や商業施設が少なく、好きな店に通えなかったり、買い物に不便だったりすることもストレスに感じるかもしれません。
ご近所付き合いをしない
田舎では、突然入ってきたよそ者は不審がられる可能性があります。不審に思われた結果、あらぬ噂を立てられる可能性もあるでしょう。まずは、必ず挨拶を心がけましょう。自治会に入り、積極的に清掃活動などの地域活動に参加すれば、近所の人から不審に思われることは無くなるでしょう。仲良くなれば、野菜などをお裾分けしてもらえる可能性もあります。
方言がわかりづらい
地域によっては地元の言葉や方言が聞き取れず、コミュニケーションが取りづらいこともあります。特に年配の方は、訛りが強いことが多いです。方言が聞き取れないので、コミュニケーションをとることを避けた結果、孤立を招く可能性があります。
移住先で孤立しないためにできること5選
移住先で孤立しないためには、具体的にどのような行動をすれば良いのでしょうか?孤立を避けるために、移住後に実践して欲しいことを5点紹介します。
地域のイベントに参加する
地元のイベントや祭りに参加することは、新しい友人や知り合いとの出会いに繋がります。積極的に参加して、知り合いを増やしましょう。知り合った人の中から、気の合う友人もできるかもしれません。また趣味に関するイベントであれば、共通の趣味を有する友人をつくるチャンスです。そのようなイベント情報を探して、積極的に参加してみましょう。
地元の飲食店で店員さんと仲良くなる
地元のカフェや居酒屋に何度か通うことで、地元の人たちとのコミュニケーションを深められる可能性が高いです。まずは、店員さんや店主と仲良くなりましょう。何度も通うことで、他の常連客と知り合いになったり、人を紹介してもらえるかもしれません。
ボランティア活動をする
地域のボランティア団体に参加することで、地域社会に貢献すると同時に、新たに人と出会うチャンスが広がります。田舎でも地域のビーチクリーンなどの清掃活動や地域イベント、外国人との言語交流プログラムなど、多くのボランティア団体があります。自分の興味のある分野を探してみたり、参加している人に同年代が多いかなどを調べたりして、参加を検討しましょう。男性なら地域の消防団に参加すれば、多くの地元の人と知り合いになれるのでおすすめです。
移住者コミュニティに参加する
同じ立場である移住者や、先輩移住者が参加するコミュニティに参加することで、助け合いや情報交換ができ、孤立感が軽減されるかもしれません。同じ状況を経験する人と交流すれば、悩み相談もしやすいでしょう。移住者が集まる店や先輩移住者が開いた店があれば、行ってみて積極的に交流してみましょう。
方言を学習する
地元の言葉や方言を学ぶことで、地元の人たちとのコミュニケーションがスムーズになり、地域の人とも馴染みやすくなります。地元の言葉や方言を理解し、近所の人と話してみましょう。特に年配の方に方言で話してみれば、気に入られてよく話しかけてもらえるようになるかもしれません。
孤立対策をして移住を検討しよう
今まで縁の無かった地域への移住は、新たな発見や、趣味嗜好を広げるのに絶好の機会です。しかし、地域の人との交流を疎かにしたり、自ら行動することを避けたりしていると、周囲から孤立してしまう可能性があります。孤立をしないためには、まず挨拶をしたり、地域の自治会やボランティアなどに積極的に参加しましょう。行きつけのカフェや居酒屋をつくることで、店主や常連さんと仲良くなれる可能性もあります。リモートワークが主流になって、家にこもりがちになる人もいるかもしれませんが、仕事以外の時間は外に出るなどし、地域に沢山顔を出しましょう。地域との繋がりを築くことで、充実した生活が待っています。移住前に孤立しないための対策を考え実践することで、新しい環境での豊かな経験や、多くの人との出会いがあるでしょう。
※内容は2023年10月執筆時のものです