近年、都市部を中心に待機児童の問題が深刻化しており、子育てをしている家庭にとってその不安は大きく、負担になっています。また、都市部に住んでいると習い事や塾などの選択肢は広がりますが、治安が良いとは言えないので、送迎が必要です。
そんな方におすすめなのが、子育て移住です。自治体によって支援の内容は異なりますが、医療費の助成や教育支援が充実している自治体など、子どもがいる家庭に優しい環境で暮らすことができます。この記事では子育て支援の内容や支援が充実している自治体などをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
自治体で差が出る子育て支援の内容
子育て支援といっても、自治体によって内容は様々です。まずはどんな支援が受けられるのかを知り、重要視したいポイントなどを確認しましょう。
子どもの医療費助成制度
子どもの医療費助成制度は、多くの地域で導入されている医療費の一つです。この制度は、子どもやその家族が必要な医療サービスを受けるために経済的な負担を軽減し、子どもの健康と福祉を促進することを目的としています。制度の詳細は自治体によって異なりますが、以下のような例があります。
- 治療費や入院費など医療費の支援
- 予防接種の実施
小さな子どもは風邪をひきやすく、また部活動が始まると怪我をすることも多いので、医療費が助成されるのは嬉しいですよね。子どもが健やかに暮らすためにも、移住先の自治体で医療費助成制度があるかどうか確認しましょう。
教育支援
教育支援は、学生や教育機関に対して提供されるさまざまな形式の支援を指します。都市部と比較して学習塾が少ない地方でも個人に合った教育が受けられることを目的としており、選択肢を広げることができます。受けられる支援には下記のような例があります。
- 個別指導や補習を提供する学習支援
- 学業や進路に関する問題を相談できるカウンセリングサービス
- 身体的や知的、また学習の障害を抱える生徒に対して行う特別教育
最近ではオンラインで受けられる学習塾や習い事も多いので、子どもの意見を聞きながら進めてみてくださいね。
子育て世帯向けの経済的支援
子育て世帯向けの経済的支援は、経済的な負担を減らし、子どもの健康や発達に適した環境を提供することを目的とした制度です。支援制度の例をいくつかご紹介します。
- 設定された年齢の子どもがいる世帯に支給される児童手当
- 保育園や幼稚園などの費用が軽減される保育補助金
- 新生児1人につき支給される出産祝い金
- 子どもを連れての移住で支給される移住支援金
移住を受け入れている自治体の多くは若い世帯の定住支援も積極的に行っているので、東京では難しい戸建住宅の購入も検討しやすいです。自治体によっては住宅購入や中古住宅のリフォームに対して補助金制度を設けているところもあるので、移住サイトや自治体のサイトで確認しましょう。
子育て支援が充実しているおすすめの自治体5選
全国に子育て支援を行っている自治体は多くありますが、その中でもおすすめする自治体を5つご紹介します。参考にその自治体を紹介した記事のリンクも載せているので、ぜひ参考にしてください。
子育て世代から暮らしやすいと人気を集める街!岡山県総社市
岡山県中南部に位置する総社市は、岡山市と倉敷市に隣接しつつ、山や川など自然に囲まれた街です。中国地方の中でも特に人口増加率が高く、暮らしやすいと注目されている総社市ですが、その特徴は、移住支援や子育て支援が充実している点です。
東京圏から総社市に移住し、対象の求人に就労した場合、1世帯につき100万円が支給される移住支援金制度や、小学生以下の医療費が無料などがあり、移住後も経済的な支援を受けられるのが嬉しいですね。岡山市には新幹線が停まる岡山駅があり、都市部へのアクセスの良さも魅力です。
圧倒的な子育て支援で有名に!香川県宇多津町
香川県宇多津町は小さな街でありながら、本州へのアクセスの良さと子育て支援が充実している、今移住先として注目されている街です。特に子育て支援は他の自治体と比較しても圧倒的に充実しており、子育て短期支援事業や育児教室、子ども医療費助成などが設けられています。
宇多津町は便利な市街地と伝統的な街並み、のどかな田園風景と個性がはっきりしており、便利さと地方ならではの穏やかな風景の両方を持ち合わせているので、幅広いニーズを満たせる街と言えるでしょう。
子はかすがい、子育ては春日井!愛知県春日井市
名古屋市のベッドタウンとして、暮らしやすい環境づくりが進められている春日井市は移住支援が設けられていることから、移住先として注目を集めています。単身での移住も人気ですが、何より子育て支援が充実しているので、家族での移住先として人気です。
公立保育所は市内に29箇所あり、待機児童の問題はなく、出産に向けてや赤ちゃんのお世話について学べる「パパママ教室」や、育児に不安がある家庭に先輩ママが訪問する「子育て家庭訪問支援事業」、子育てイベントの充実など、手厚い子育て支援が春日井市の強みです。
子育て世代をターゲットにした移住費用の補助!秋田県秋田市
秋田市は雑誌の住みたい田舎ランキングで上位に食い込むほど、今若い世帯に人気の街です。その人気の理由は、充実した移住支援と子育て支援にあります。一定の要件を満たす秋田市への移住者に対し、住宅や移動手段の確保、生活必需品の購入にかかる費用の補助など、移住を促進する支援制度が整っています。
秋田市自体は都市と田舎の両方を楽しめる、バランスの取れた街です。また、「あきたこまち」や「きりたんぽ」、「稲庭うどん」など食が豊かなのも魅力のひとつ。新幹線や飛行機も利用しやすいので、気になる方はぜひ一度足を運んでみてくださいね。
子育て支援が充実しており「渋沢栄一」の出身地で話題!埼玉県深谷市
埼玉県北部に位置する深谷市は、一万円札に印刷されている「渋沢栄一」の出身地として話題になりました。そんな深谷市は、独自の手厚い移住支援が注目を集めており、移住希望者から注目を集めています。
主な移住支援として、引越費用の1/2が助成される制度や農地付き空き家の紹介、遠距離通勤の支援などがあります。東京駅からは約1時間でアクセス可能なので、市内からの通勤も可能ですし、地方移住を機に農業を始めたいという方にも挑戦しやすい環境が整っています。それぞれのニーズに合った選択ができるので、気軽に移住できる街と言えるでしょう。
移住先の子育て支援の内容で困ったらスタイルチャットで相談する
地方移住を検討する際、実際に足を運んでみるのが一番ですが、交通費や休暇の確保など事前準備が必要ですよね。そんな時にぜひ活用していただきたいのが、移住Styleのスタイルチャットです。スタイルチャットは移住に関するお悩みや、素朴な質問などに解答するLINE相談窓口です。診断コンテンツで質問に答えていくと、自分にあった自治体を知れるので、この診断をもとに移住先を検討してみるのもよいでしょう。
詳しくはこちらをご確認ください。
移住先の子育て支援を理解して納得できる移住をしよう
上記でご紹介したように、自治体によって子育て支援はさまざまです。住む環境が大きく変わることになるので、支援制度が充実しているかどうかは移住先を選ぶ上で大きなポイントです。インターネットに詳しく掲載している自治体も多いですが、直接話を聞くことで分かることも多いので、候補の移住先を訪れたり、スタイルチャットで相談したり、事前に情報収集して不安を減らすことが重要です。
また、どんな環境で子育てをしたいかも移住先選びに重要なポイントなので、候補を絞りつつ、支援内容を調べていくのもおすすめです。地方は都市部と違いのびのびとした環境で子育てができるので、子どもの教育にも良い影響を与えることができるでしょう。ぜひいろんな自治体を調べて、家族で健やかに暮らせる街への移住を検討してみてくださいね。
※内容は2023年10月執筆時のものです