私は、2014年に生まれ育った大阪から愛媛県松山市へ夫婦2人で移住し、その2年後さらに松山市の東にある東温市に家を建て、現在もここで暮らしています。移住を実現させて今年でちょうど10年目の節目をむかえました。
あっという間の10年だったような気がします。もちろん、すべてが思い通りになったというわけではありません。やっぱり地元である大阪に帰ろうと思ったこともありました。しかし、移住の決断は正しかったと自信をもっていえるほど、今この瞬間も充実した日々を送っています。
今回は、私自身の「移住」を振り返り、今現在移住を検討している方や迷っている方に向け、10年間の移住生活から導き出した移住に対する総括的なお話しをさせていただきます!もちろん、あくまで私の体験がベースとなっているため、「これが正解!」というわけではありませんが、きっと何かの参考にはなるかと思います。ぜひご覧ください!
移住を振り返り10年目の今だから思うこと3選
まずは、私自身の移住を振り返り、10年目の今だから思うことを3つ紹介します!10年という長い間、さまざまな出来事がありました。私自身の移住体験から強く感じたことをお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
移住とは人生の大きな決断だが意外とうまくいく
移住とは人生でも非常に大きな決断です。だれもが一度は憧れるものの、実際に移住を実現できる方は一握りかもしれません。「移住先で馴染めなかったらどうしよう」「仕事はうまくいくだろうか」といった、さまざまなネガティブな思いが移住をさまたげてしまいます。
しかし、そういった方は移住そのものを「難しく考えすぎている」と思うのです。移住とは大きな決断ですが、しっかりと準備すれば意外とすんなりうまくいきます。
準備とは、「行動による準備」と「心の準備」の2つです。
「行動による準備」とは、移住先の選定や、家探し・仕事探し・移住支援の申し込みなどを指しますが、私の経験上本当に大切なのは「心の準備」といえるかもしれません。
「なんのための移住なのか?」という目的を明確にし、「どのような人生を実現させたいか?」という理想を思い描き、「地域社会に溶け込む覚悟」を確固たるものにすることが「心の準備」だといえるでしょう。私自身、決断から3か月というスピード移住であったため偉そうにいえる立場ではありませんが、これらは少なからず意識していたように思います。
もちろん、移住の動機は人それぞれであるため、考え方も人それぞれです。迷っていれば思い切って飛び込んでみるのも「アリ」でしょう。難しく考える必要はありません。準備すれば意外とうまくいくものです。
ただし、移住とは実現させたところがゴールではなく、そこからがスタートであることをしっかりと認識しておきましょう。
参考:【移住体験談】大阪から愛媛県に移住した岡さんが移住を検討した理由とは?きっかけや方法を解説します
参考:【移住体験談】移住は準備が10割!大阪から愛媛県に移住した岡さんがおこなった移住の準備と失敗談を紹介します
移住当初は戸惑ったことにもすぐに慣れる
都会から田舎へ移住した当初、戸惑うことやカルチャーショックを受けることはたくさんあります。しかし、それらもすぐに慣れます。むしろ、これまでの人生を大きく変えるために移住したわけですから、戸惑うことの1つや2つがなければ移住した意味がないと思いませんか?
人は、それまでの価値観をくつがえされるような経験に対し、戸惑いやカルチャーショックを受けるものですが、これこそがあなたの人生を変えるきっかけとなります。ですから、移住当初に感じた戸惑いやカルチャーショックを楽しみましょう。これらを楽しむポジティブな気持ちこそ、理想の移住生活を叶えるために必要といえるのです。
参考:【移住体験談】都会から田舎へ移住した際のリアルな移住後の生活!カルチャーショックや人生の変化を紹介!
現地で良好な人間関係を築けなければ移住は失敗する
移住して10年目の今だから思うこととして、ここまでやってこられたのもやはり良好な人間関係を築けたことが大きかったと思います。大阪から松山市の道後へ移住した際も、東温市へ再移住した際も近隣の人々に対し積極的にこちらから挨拶し、地域をリスペクトしてきたことが、充実した移住生活を送れた要因であることにまちがいありません。
都会とちがい、地方やまして田舎であれば人間関係は少なからず濃密です。しかし、移住において人間関係の構築を避けてしまうと、たちまち移住は失敗に終わるでしょう。良好な人間関係の構築は、何よりも大切なことといえるのです。
移住後にやっぱり大阪へ戻りたいと思うこともあった
ここまで読んでいただくと、私の移住生活は順風満帆に思えるかもしれません。しかし、実際は何度か「地元である大阪に戻りたい」と思ったことも事実です。おそらく、移住者のだれもが一度はおちいるであろう「ホームシック」についてお話しします。
数年に一度私を襲うホームシック
今でこそ落ち着きましたが、これまで数年に一度のペースで実家がある大阪に戻りたいと強く思うことがありました。実際に大阪へ戻るために物件まで探したくらいです。おそらく、移住生活に慣れすぎてマンネリ化したことが原因だと思います。今だからわかることとして、マンネリは、移住前に決めた「移住の目的」を見失うことでやってくるのです。
移住生活が順調にいけばいくほど、そのあとマンネリはやってきます。当初は新鮮だった驚きが「当たり前」になっていくのです。そして、当たり前がつづくと「苦痛」となり、ホームシックにつながっていきます。まさに私がそうでした。
では、ホームシックになった場合どうすればいいか?答えは簡単で、定期的に実家がある地元に帰ればいいのです。
定期的に実家へ帰ることで移住生活はうまくいく
ホームシックにおちいった場合、定期的に実家へ帰りましょう。実家に帰って気持ちをリセットすれば、また新鮮な気持ちがよみがえり移住生活を仕切り直せます。
私は今でも半年に一度、地元である大阪に帰っています。定期的に地元の空気を吸うことで、ホームシックはなくなりました。むしろ最近では大阪に帰るたびに、「自分には東温市の方が住みやすいな」と思うくらいです。もはや東温市の豊かな自然環境と透き通った空気は、私にとってなくてはならないものになったのかもしれません。
移住後にホームシックになったら、迷わず一度実家に帰りましょう。そうすることで移住生活はうまくいくのです。
都会からの移住者にとって大都市へのアクセスは超重要
都会からの移住者にとって、大都市へのアクセスはかなり重要です。さきほどのホームシックと似た話なのですが、たまに大都市へ出て刺激を得ることは悪いことではなく、むしろマンネリや閉塞感をなくし、充実した移住生活を長く続けるために重要なことといえます。
移住先を選ぶ際、地元へ帰る手段とともに大都市へのアクセスのしやすさも考慮したほうがいいかもしれません。私は、なにかあったときにすぐ大阪の実家へ戻れるよう、大阪行きの高速バス乗り場にアクセスしやすい場所に家を建てました。
移住生活におけるマンネリや閉塞感を打破するためにも、大都市へのアクセスは都会からの移住者にとってかなり重要なことといえるのです。
移住を振り返り大阪から愛媛へ移住した私があなたに伝えたいこと3選
私のこれまでの移住生活を振り返り、今後移住しようと考えているあなたに伝えたいことを3つにまとめました!私は移住してよかったと心から思っており、ここで伝えるのはその理由です。ぜひご覧ください。
移住して10年目の今も毎日がきらめいている
移住して10年目の今も毎日がきらめいています。移住生活のマンネリによるホームシックはあったものの、今はもうありません。都会は刺激に満ちあふれている一方、落ち着いた暮らしは難しく、どこかせわしない日常ばかりでした。生きることに疲れ切った私は、人生を根本から変えるために移住し、それは叶ったものと感じています。
地方には都会のような刺激はありません。ただし、刺激がないことで心の平穏を取り戻せました。ゆったりと流れる時間のなか、何気ない日常こそが喜びを生み、充実した毎日を生むのです。
自然の景色は何年経っても飽きることなく常に新たな感動をもたらす
都会で暮らしていたころは、自然は身近なものではなく遠くにある存在でした。しかし、今はちがいます。自然の景色は何年経っても飽きることなく、常に新たな感動をもたらしてくれるのです。自然とともに暮らすことで、春夏秋冬それぞれの美しさ・力強さに気づかせてくれました。
毎朝外に出て目の前の里山を見るたびに、心が回復していくのがはっきりとわかります。人は本来、自然とともに生きることこそ、あるべき姿なのが理解できました。自然がすぐそばにあるだけでおだやかな気持ちになれ、都会の暮らしでは感じられなかった幸せな気持ちになれる、これこそが「移住してよかった」と思える瞬間といえるのです。
あのまま都会で暮らしていたら今の幸せはなかった
振り返って思えば、あのまま都会で暮らしていたらどうなっていたのか?それはもうわかりません。きっと何も変わらずせわしない日常がつづいていたのだと思います。少なからず、今の幸せはなかったでしょう。
もちろん、移住さえすれば全員が幸せになれるわけではありません。なかには移住後の生活が思うようにいかず、元いた場所に帰る人もたくさんいます。もしかすると私は運がよかっただけかもしれません。しかし、思い切って移住を決断し行動したからこそ今があるのです。一度きりの人生を大きく変えたい、今現在移住したいと思っている方は、ぜひ行動することを強くおすすめします。
移住に関する悩みや疑問は移住の相談窓口「スタイルチャット」に相談しよう
移住に関する悩みや疑問は尽きないものです。もしあなたも、移住に関してお困りごとがあるようでしたら、LINEでおこなう無料の移住相談窓口「スタイルチャット」に相談してみてはいかがでしょうか?移住のプロがあなたの悩みや疑問にお答えし、叶えたい移住の実現をお手伝いします。
ライフスタイルに関するいくつかの質問に答えるだけで、移住スタイルが厳選したおすすめ移住先を紹介することも可能です。もしかすると、あなたが知らない素敵な移住先の再発見につながるかもしれませんね。
移住に関することなら何でも聞ける、移住の相談窓口「スタイルチャット」を、ぜひご活用ください!
豊かな人生のためにぜひ移住を叶えよう
移住はまちがいなく人生において大きな決断といえます。私が2014年に大阪から愛媛県に移住して今年で10年目ということもあり、これまでの移住生活を振り返りました。いろいろな出来事があったにせよ、環境や人々に恵まれたおかげで、現在もなお幸せな日々を過ごせています。妻の大病が発覚したあのとき、「人生を変えるため移住するんだ!」という強い覚悟をもって行動したことがすべてのはじまりでした。
移住の経緯は人それぞれであり、そこにはさまざまな思いが存在します。これから移住を実現させようとする方にとって、私の体験談が何かのお役に立てれば幸いです。
豊かな人生のために、ぜひあなたも移住を叶えましょう!
※内容は2023年12月執筆時のものです。