お寺や神社など歴史や文化が身近に感じられ、また、観光都市としても多くの人々を魅了している京都は移住先としても人気のある地域です。京都府へ移住を検討している方は、京都の特徴や歴史、おすすめの地域などを具体的に知っておきたいという方も多いのではないでしょうか。
「移住してみたけど、自分には合っていなかった…」という事態を防ぐためにも、まずは情報収集することが大切です。
本記事では、京都府のおすすめな移住地域や利用できる移住支援制度を詳しく紹介しますので、移住を検討されている方はぜひ参考にしてください。
京都府の歴史と魅力とは？
京都府は歴史と伝統があり、日本の文化の香りが漂う優雅な場所です。具体的にはどのような魅力があるのでしょうか。京都府ならではの特徴について詳しく紹介します。
伝統的な寺院や国宝が沢山ある
京都府は世界遺産や国宝などの文化遺産が沢山あり、日本の古都として歴史や伝統あふれる街です。国内外からの観光客が多く、世界的な観光都市となっています。
例えば、清水の舞台として知られる「清水寺」、千本鳥居で外国人観光客に大人気の「伏見稲荷大社」、軒裏まで金箔がはりめぐらされた「金閣寺」など、伝統的な寺院や国宝が沢山あります。
京都府に移住すれば、週末ごとに気軽に観光地を堪能できたり、日本の文化に触れて古都の魅力を感じたりと、日常生活で歴史と触れ合いながら生活できます。
歴史あるお店や和菓子屋が沢山ある
京都府には創業100年以上も続く老舗のお店が沢山あり、観光気分で歴史があるお店でランチやカフェを気軽に楽しむことができます。
例えば、上品な味わいと風味が魅力の「京菓子」、国内外で大人気の「抹茶スイーツ」、京都を代表するグルメ「西京焼」、彩り豊かな四季を感じられる「京料理」など、京都はグルメ都市としても有名です。
このように歴史を感じる伝統的な食文化がある京都に移住すれば、普段の生活から美味しい料理を堪能できるので、グルメ好きな方には最適な移住先です。
他府県にも電車一本で行ける
京都府は他府県へのアクセスが便利なエリアにあるため、大阪、奈良、神戸などに電車一本で行けるところも魅力です。
例えば、大阪へは電車で約1時間乗り換えなしで行くことができます。また、ユニバーサルスタジオジャパンにも約1時間半ほどで行けます。奈良へは大阪と同じく電車で乗り換えなしで約1時間、神戸にも乗り換えなしで約1時間半で行けるなど大変便利です。
他の交通手段に比べ所要時間が短いため、休日の小旅行などで気軽に足を運ぶことができるでしょう。さらに、仕事面に関しても京都府内に留まらず、関西圏の広い範囲の移動が可能です。
四季折々を楽しめる観光スポットが沢山ある
京都府は一年を通じて春の桜、夏の祭り、秋の紅葉、冬の雪景色と、四季折々の風景を楽しめる人気の観光スポットです。
例えば、平安神宮や醍醐寺で咲き誇る枝垂れ桜やソメイヨシノは京都の春の風物詩です。夏には鴨川や貴船に座って涼をとりながら景色や食事を楽しめます。京都が最も賑わう秋になれば、ライトアップした紅葉を眺め、冬には渡月橋や竹林の小径に露地行灯が置かれ、冬空を背景に幽玄な景色を堪能できます。
このように、京都は四季折々の風景を存分に楽しめる点も人気のポイントです。
京都に移住する注意点
京都には美しい風景や歴史ある寺院が沢山ありますが、注意点も何点かあるので予め把握しておきましょう。
家賃や物価、住民税が他県よりも高い
京都府は、実はエリアによっては他府県に比べて家賃や物価、住民税が高い傾向があるので注意が必要です。というのも、京都府は世界遺産が多く残っているため、それらを守るために家賃や住民税、物価が他府県より比較的高めです。
例えば、烏丸（阪急京都線／京都市下京区）6.50万円、烏丸御池（地下鉄烏丸線ほか／京都市中京区）6.45万円、河原町（阪急京都線／京都市下京区）6.30万円など、京都の中心地である便利な市街地は家賃相場が高い傾向にあります。
京都に移住を検討している方は、予めどのくらいの予算を目安に移住を検討しているのか計画を立てておきましょう。
観光地周辺は交通量が多く街中が混雑している
京都府は世界有数の観光名所ということもあり、特に観光地周辺は交通量が多く平日も道路が混雑しています。
特に京都市内の四条通はメインストリートで、その東側には三条・四条という、京都で一番大きな繁華街にあたるため、夕方は人も多ければ交通量も多いです。
観光地周辺は買い物をするにも一苦労なときもあるため、京都に移住する場合は観光地周辺から少し離れたエリアに住むことをおすすめします。
有効求人倍率は全国平均以下で仕事探しが大変
参考：独立行政法人労働政策研究・研修機構 職業紹介-都道府県別有効求人倍率
京都府の有効求人倍率は全国平均を下回っており、仕事探しが大変です。同じ近畿圏の大阪府とくらべてみても、大阪は有効求人倍率が1.13なのに対し、京都は1.09と仕事探しの難しさが反映されています。
京都府は観光客が多いため求人の大半は「医療・福祉」「宿泊・飲食サービス業」「小売業・卸売」の業種が多い傾向にあります。
そのため、他の業種で働きたい人達は、大阪府や奈良県にある会社に就職や転職をし、京都府に居住しながら会社に勤める方も少なくありません。
京都への移住に伴い転職を検討している場合は、こうした雇用状況も心に留めて早めに転職活動を始めるとよいでしょう。あるいはテレワーク可能な職場を選ぶのも一つです。
参考：京都労働局 京都府内の雇用失業情勢（令和 3 年 12 月分及び令和 3 年分）資料3
京都府の移住におすすめの地域5つ
京都府の移住に適したおすすめの地域はどこがあるのでしょうか。ここでは、地域の特色と魅力を合わせて紹介しますので、移住エリアを探す際の参考にしてください。
「京都市左京区」有名な世界遺産が沢山あるエリア
京都市左京区は、世界的に有名な銀閣寺や南禅寺、永観堂などの有名な世界遺産をはじめ、比叡山や平安神宮など、自然を感じられるスポットが沢山あるエリアです。
夏には貴船神社で川床や久多キャンプ場で川遊びを楽しんだり、秋は紅葉トレッキング、冬は山村都市交流の村で雪祭りを楽しんだりと、レジャースポットも沢山あります。
世界遺産と豊かな自然、それに加えてお洒落な街並みが混在する京都市左京区は、移住するには最適な環境が整っています。
「宇治市」祭りやイベントが沢山開催されるエリア
宇治市は、宇治茶などの特産品で有名な街ですが、祭りやイベントが沢山開催されるエリアでもあります。毎年季節の移り変わりに大規模な祭りが行われるのが特徴です。
例えば、約2,000本の桜が一斉に咲き誇る「宇治川さくらまつり」、明かりを全て消して行われる「あがた祭り」、豪華絢爛な花火が見れる「宇治川花火大会」などがあります。
宇治市で行われるお祭りは京都らしさのあるものばかりです。特にお祭りやイベントなどが好きな人にはおすすめの移住エリアです。
「長岡京市」歴史的景観が美しいエリア
長岡京市は京都や大阪などの都市部に近く、四季折々の豊かな自然や歴史的建造物が各地に点在していたりと、歴史的景観が美しいエリアです。
長岡京市は戦国武将・明智光秀が最後の戦いを繰り広げた舞台だったため、市内には「中山修一記念館」や「恵解山古墳」などの資料館や史跡が点在しています。
また、自然も豊かで春にはキリシマツツジ、夏には青もみじ、秋には紅葉など、自然の美しさも人気です。隠れた魅力満載の長岡京市は歴史と自然を感じる人気の移住先です。
「福知山市」寒暖差が大きい盆地エリア
福知山市は都会と大自然とが共存している街です。
市の郊外は農村地帯が広がっており、寒暖差が大きい盆地ならではの気候なので、ミネラル分が多い水を活かした農業が盛んです。
特に福知山市は子育て環境や施設に力を注いでおり、本州で3位と全国でも出生率が高く、若い20〜30代の夫婦が県外や府内から移住してくる方が多いです。
その他にも、子育て支援施設が充実していたり、幼稚園や保育園に入所しやすかったりと、子育てをするにはピッタリの移住先です。
「城陽市」温暖で暮らしやすいエリア
城陽市は内陸性気候と瀬戸内海性気候の影響を受けており、1年を通して比較的温暖な気候なので住みやすい環境です。
立地は京都市と奈良市のちょうど中間に位置しており、中央には市街地、西に丘陵帯、東に木津川が流れていたりと都市と田舎が丁度いい具合で混在しています。
また、城陽市は京都市内や大阪、奈良へとアクセスしやすいエリアなので、都心部へ通勤通学をする方が多く、ベッドタウンとしての役割を担っています。
京都府の移住時に活用したい移住支援
京都府に移住する際に活用できる移住支援を紹介します。
京都府移住支援金
京都移住支援金は、東京23区に在住または通勤している方が対象です。京都府内への移住をすると、2人以上の世帯は100万円以内、単身の場合は60万円の支援金が貰えます。
具体的な条件は、京都府内へ移住する3ヶ月前に、10年間のうち通算5年以上かつ直前に1年以上東京23区内に在住または通勤されている方です。
また、京都府内の移住対象市町村へ移住される方が対象です。東京都在住でも条件不利地域もあるため、詳しくは京都府のホームページ（地方創生移住支援事業）を確認してください。
参考：京都府移住支援金
京都府UIJターンナビ
京都府UIJターンナビは、Uターン、Iターン、Jターンで京都府内でのお仕事を探している方や、企業の求人活動を支援してくれる就職情報サイトです。
京都府北部7地域の「福知山、舞鶴市、綾部市、宮津市、与謝野町、京丹後市
、伊根町」この地域で働きたい方のUIJターン就職を全て無料で支援してくれます。
また、一人ひとりの状況に応じて、個別相談やスキルアップ支援を行なってくれます。特に移住先でお仕事を探す場合は、京都府UIJターンナビを積極的に活用しましょう。
引用：京都府UIJターンナビ
京都移住コンシェルジュ
京都移住コンシェルジュは、京都移住をサポートしてくれる窓口です。移住先での暮らしのリアルを聞いて学んだり、移住するために準備するものなどを整理してくれたりします。
また、それぞれの移住目的である、子育てに最適な地域に住みたい、自然豊かなところで農業を始めたい、京都の山奥に別荘を持ちたい、都心部にアクセスのいい地域に住みたいなどを考慮して相談に乗ってくれます。
窓口は東京、大阪、京都に設置されており、一度の窓口での相談時間は、約1時間〜1時間半程度です。相談は無料なので移住を検討されている方は積極的に活用しましょう。
引用：京都移住コンシェルジュ
移住支援や情報サイトを活用して京都への移住を検討しよう！
京都には、神社やお寺、文化遺産などがあり歴史や四季の移ろいを身近に感じられる魅力があります。他にも交通機関が整っていたりグルメスポットも豊富だったりとアクティブな方にもおすすめの地域です。
京都への移住を検討している方はぜひ移住支援などを積極的に取り入れたり、実際に足を運んでみたりして、具体的に暮らしたい場所を決め、準備を進めていきましょう。
