岐阜県の中心部に位置する美濃市は、自然豊かな環境と歴史的な町並みが魅力の街です。1300年前から和紙産業がさかんな街として栄え、「本美濃紙の手すき技術」はユネスコ世界無形文化遺産に登録されています。
また、市の面積の80%を森林が占め、日本三大清流である長良川や透明度抜群の板取川が流れる自然の豊かさが魅力です。美しい自然が身近にありながら、名古屋などの都市部へのアクセスが良好なことから、移住先として近年注目を集めています。
この記事では、美濃市への移住を検討している方に向けて、美濃市の魅力や移住するメリットと生活する上でのデメリットや、利用したい移住支援制度について紹介します。参考にして、美濃市への移住をイメージしてみましょう。
美濃市の魅力/メリット3選
ここからは美濃市の魅力や、移住する具体的なメリットを紹介します。良い点を知って、美濃市での暮らしを想像してみてください。
うだつの上がる町並みが美しい
美濃市は「うだつの上がる町並み」で有名です。「うだつ」とは、屋根の両端にある防火壁のことで、江戸時代に火事の延焼を防ぐためにつくられました。そのうち地域の豪商が見栄を張るため、装飾が立派な「うだつ」がたくさんつくられたと伝えられています。
街を歩けば、まるでタイムスリップしたような感覚になり、気軽に観光気分が味わえるでしょう。
自然豊かな環境でのびのびと暮らせる
美濃市は、福井県南東部から岐阜県にかけて広がる越美山地が面積の大半を占め、緑豊かな街です。小倉山城跡がある小倉公園にはハイキングコースが整備されており、頂上にある展望台からは街並みが一望できます。
一方、山間部から平野に向かって清流の長良川が流れ、美しい水面を見ながら日常生活が送れます。ラフティングやキャンプも楽しめるので、アウトドアアクティビティが好きな方にもおすすめです。
都市部へのアクセスが便利
東海北陸自動車道を利用すれば、1時間以内で名古屋まで行くことが可能です。電車や高速バスを利用した場合、約1時間30〜45分で名古屋駅まで行けます。
また、県庁所在地のある岐阜市までは路線バス一本で行くことが可能です。どちらも日常的に行ける距離にあるので、通勤通学が可能な点も大きな魅力です。
美濃市の魅力/デメリット3選
美濃市の移住には、デメリットがあることも忘れてはいけません。不便な点も知って、実際に住むか検討してみましょう。
買い物施設や医療機関が少ない
市内には大きな商業施設がないため、ショッピングを楽しみたい方は市外に出なければなりません。服飾品などの買い物はネットショッピングの利用や、都市部へ行くことを検討しましょう。
また、街には市立病院以外の大きな病院はありません。個人病院はいくつかありますが、利用したい科が近くにあるとは限りません。持病がある方や、小さい子どもがいる方など頻繁に通院が必要な方は、必要な医療施設が近くにあるか事前にチェックしておきましょう。
夏は暑く冬は積雪することもある
美濃市のある美濃地方は、年間通じて寒暖差が激しい点が特徴です。夏は非常に暑くなり、2018年8月には41.0℃を記録したことがあります。
一方冬は寒く雪が降るときもあります。積雪した際は雪道運転が必要になるので、運転経験が少ない方は注意が必要です。
教育機関の選択肢が少ない
美濃市内には、高等学校が一校しかありません。教育機関の選択肢が限られているため、子どもの教育環境を重視する方は、物足りなく感じるでしょう。進学の際は、市外や都市部へ上京しなければいけない可能性もあるため、時間やお金がかかることを覚悟しておきましょう。
美濃市移住の際に利用できる補助金・支援金、サービス
ここからは、移住者が申込できる補助金制度や支援サービスについて紹介します。補助金を利用して、移住にかかる費用を節約しましょう。
美濃市東京圏移住支援事業
東京圏から美濃市に移住し、都道府県が選定した中小企業等の求人に応募した場合や、専門人材として県内企業に就職した場合、またはテレワークで就業継続する場合に、支援金が交付されます。金額は単身世帯で60万円、2人以上の世帯は100万円です。さらに18歳未満の子どもを帯同して移住する場合は、子ども1人につき100万円が加算されます。
美濃の住まいづくり 補助・支援制度 美濃市東京圏移住支援事業
美濃市新婚世帯家賃補助事業
新たに住居を購入または賃借する新婚世帯も対し、住居の取得費用などが補助されます。補助額は、夫婦ともに29歳以下なら上限60万円、夫婦ともに30~39歳の場合上限30万円です。対象者は、夫婦ともに年齢が39歳以下で、夫婦の所得の合計が500万円未満である必要があります。
美濃の住まいづくり 補助・支援制度 美濃市新婚世帯家賃補助事業
美濃市らしい住まいづくり改修工事費補助事
住居として空き家を購入または賃貸した場合、空き家の改修費用が補助されます。対象者は、空き家の改修完了後6ヶ月以内に美濃市に移住する方のうち、中学生までの子どもがいる子育て世帯または、美濃市内にて週20時間以上の無期雇用契約に基づき就業する方などです。
美濃の住まいづくり 補助・支援制度 美濃市らしい住まいづくり改修工事費補助事業
美濃市移住の相談は「スタイルチャット」に相談する
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美濃市の魅力を知って移住を検討しよう
美濃市には、山や川に囲まれた静かな生活環境や、歴史的な町並みなどの魅力があります。名古屋市や岐阜市などの都市に近いので、通勤通学も可能です。
一方で、買い物施設や医療機関の少なさなど不便な面もあります。夏の猛烈な暑さや積雪などの寒暖差の激しさによって、体調を崩すこともあるかもしれません。学校などの教育機関が少ない点も子育て世帯の方は、考慮しなければなりません。
しかし、平日は都市へ通勤しながら休日にはアウトドアアクティビティが楽しめるので、収入を得ながらも豊かな自然を感じる生活が送れます。移住者向けの支援も充実しているので、積極的に利用すれば、移住費用を抑えられるかもしれません。
記事を読んで美濃市が気になる方は、実際に訪れてみることをおすすめします。自分に合うか肌で確かめて、移住を検討してはいかがでしょうか。
※内容は2024年11月執筆時のものです