移住コラム

移住するなら新築・中古どちらに住む?物件選びの注意点とかかる費用を徹底比較

移住先での物件選びの際、新築にするか中古にするかという点で迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。中古が安いというイメージが強い一方、実はランニングコストがかさんでしまったり、新築の方が税制優遇を受けられたりと、おトクか否かは物件の選び方次第で変わってきます。

特に移住の場合、新築か中古にするかで受けられる補助金も変わります。今回はそんなお悩みのヒントとなる、新築・中古それぞれのメリットとデメリットといった情報を中心に、移住における物件選びの注意点・物件購入でかかる費用について解説します。移住の際の物件選びに是非お役立てください。

移住で新築にするメリットとデメリット

移住先でマイホームを購入するのであれば、新築が理想という方も多いのではないでしょうか。新しくて綺麗なイメージが強い新築ですが、デメリットもあります。
こちらでは新築か中古にするか迷った際に役立つ、新築のメリットとデメリットを紹介いたします。

新築のメリット

移住の際に新築を選ぶメリットとして下記3点が挙げられます。

  • 最新の設備が整備されている
  • 間取りを自由に選べる
  • 修繕費用が少ない

新築は最新の設備が整備されているため、耐震性が高くセキュリティ対策もしっかりしていることが期待できます。また、注文住宅にする場合は自由に間取りを選ぶことができ、自分の理想の家に作り上げることができます。

金額面でのメリットとしては、中古の場合には建物が傷んでいる可能性があり修繕費用がかかりやすいですが、新築ではその心配がありません。そのため、早い段階で修繕費用にお金をかけずに済みます。

新築のデメリット

移住の際に新築を選ぶデメリットとして下記3点が挙げられます。

  • 購入金額が高い
  • 希望の立地で選べないことがある
  • 住むイメージが湧きにくい

新築の場合、不動産会社の手数料がかかり、中古に比べ同じ敷地にしては高額であるといったことが少なくありません。また、空いている土地に立てることになるため、既に埋まっている土地での購入ができなく、自身の希望に合った立地の物件が見当たらない可能性があります。

青田売りの場合は未完成の物件を購入することになるため、実際に住むイメージをうまく想像することができず、完成したら思っていたものと違ったという結果に終わるケースもあります。

移住で中古にするメリットとデメリット

一般社団法人不動産流通経営協会の令和3年の「不動産流通業に関する消費者動向調査」よると、首都圏1都3県に住宅を購入した1255人のうち中古住宅の購入者が937人、新築住宅の購入者が318人と、中古に人気が集中している傾向が見られます。

ここではそんな人気な中古物件を選ぶメリットとデメリットを詳しく解説していきます。

参考:不動産流通業に関する消費者動向調査 (2021年)

中古のメリット

移住先で中古物件を選ぶメリットとして下記3点が挙げられます。

  • 初期費用が少ない
  • 建物の管理状況が確認できる
  • リノベーションができる

新築に比べ中古の方が購入金額が安いことが多く、固定資産税評価額も低いため初期費用を少なく見積もることができます。また、個人が購入する場合は中古物件は消費税がかかりません。

さらに、中古は新築と違い、建物の状態を確認することで今後の劣化を予想することができます。そのため、将来の建物の価値を考えての購入が可能と言えます。DIYやリノベーションが好きな方はビフォーアフターを楽しむこともできるでしょう。

中古のデメリット

移住先で中古を選ぶデメリットとして下記3点が挙げられます。

  • 修繕費用が早い段階でかかる
  • 仲介手数料がかかる
  • 建物が古い

中古物件は新築に比べ建物が古いため修繕費が初めにかかる可能性があります。DIYを楽しめるというメリットはありますが、近年新築で増えている生ゴミディスポーザーなどの設置は難しいケースが多いです。

また、中古物件との契約ではほとんどの場合、仲介手数料がかかります。仲介手数料は高額なことが多くあらかじめ計算しておいた方が良いでしょう。さらに、中古物件の古さに関しては人の好みがあるため、新しい綺麗な見た目が好きな人には中古物件はおすすめできません。

新築・中古物件の初期費用の価格差は?

移住の際の新築・中古物件のそれぞれのメリットとデメリットについて見てきました。実際に初期費用にはどんな価格差があるのでしょうか?

ここではマンションの場合と一戸建ての場合に分けて解説します。

マンションの場合

新築でマンションを購入する場合、修繕積立基金を初めに一括で払わないといけない場合が多く、あらかじめ準備をしておくようにしましょう。修繕積立基金は20万〜40万円代が多い傾向にあります。

それに対し、中古でマンションを購入する場合は仲介手数料がかかります。400万円以上のマンションを購入した場合、売買金額×3%+6万円になるため、高額になりやすい傾向にあります。3000万円のマンションの場合の手数料は103万6800円の計算になります。

そのため、マンションの初期費用の価格差を見ると、中古の方が実質高額になってしまうケースも少なくありません。

一戸建ての場合

一戸建ての場合、新築も中古もどちらも仲介手数料がかかります。また、新築のみ水道負担金がかかってしまうケースがあります。水道負担金は3~40万円が一般的です。

前述の通り、一戸建ての場合中古のみにかかってくる費用が少ないため、新築の方が高くなる傾向があります。

中古のリフォーム・リノベーションにかかる費用

中古・新築それぞれにかかる初期費用について見てきました。中古の場合、古い建物で使い物にならない、又はおしゃれに模様替えをしたい場合リフォームやリノベーションが必要になります。

ここではリフォームやリノベーションにいくらかかるのか、また注意点について解説します。

リフォーム・リノベーションにいくらかかる?

家全体のリフォームやリノベーションでは、1,000〜2,000万円が一般的にかかります。しかし、どのようにリフォームしたいのか、それぞれの好みによって金額は大幅に変わるため一概には言えません。なるべく節約してリフォームしたい場合には、優先順位をきめ、必要な箇所のみリフォームするのがおすすめです。

リフォームの金額の一例として、耐震リフォームであれば25〜300万円、トイレ交換は20〜50万円、バス交換は100〜150万円かかります。どこのリフォームにいくらかかるのかを事前に調べておくようにしましょう。

注意点

移住の際、古い建物を選んだ場合1981年改正の新耐震基準を満たしていない建物の可能性があります。今後の地震に備え、耐震対策はしっかりしておくようにしましょう。

新築・中古物件購入における税金対策について

移住でマイホームを購入する場合、税金がどの物件でもかかります。こちらでは、新築か中古かによって変わる税金制度とその税金対策について詳しく紹介します。

登録免許税

登録免許税とは、購入者の証明のための登録の不動産の登記にかかる税金のことを表します。

床面積50㎡以上の家屋の場合、新築は「定資産評価額×0.15%」なのに対し、中古は「固定資産評価額×0.3%」かかります(※2022年3月現在)。また、築26年以上の物件の場合さらに利率が上がる可能性があります。

参考:国税庁 No.7191 登録免許税の税額表

固定資産税

固定資産税とは、固定資産を所有している方にかかる市町村の税金のことを指します。支払う金額は課税標準額に対し1.4%です。

しかし、50㎡〜280㎡以下の床面積の一戸建て住宅で、居住部分が半分以上の場合、新規で課税される3年度分の>半分減額されます。3階建以上の耐火・準耐火建築物の場合は5年度分がその対象になります。

マンションの場合は5年度分、居住部分が120㎡相当分に限り半分が減額されます。5階建て以上の耐火・準耐火建築物の場合は7年度分がその対象になります。(※2022年3月現在)

参考:東京都主税局 固定資産税・都市計画税の概要

移住での新築・中古物件選びの注意点

最後に、移住での新築や中古物件を選ぶ際の注意点を見ていきましょう。

移住先の住居購入補助金制度をチェック

現在さまざまな自治体で住居購入補助金制度が実施されています。どの自治体に住むのかによって対象となる住宅のルールや金額が変わってくるため、必ずチェックしてから引越し先を決めるようにしましょう。

建物の保証期間を要チェック

電化製品などと同じように建物にも保証期間があります。新築住宅の場合、基本構造部分について不動産会社や建築会社は引き渡し後10年間の保証、無料で補修などを行うことが義務付けられています。(同法第94条、第95条)

それに対し、中古住宅の場合は保証期間が短いことが多く、1週間や2・3ヶ月といったケースも少なくありません。引っ越す前に必ず保証期間がどのくらいなのか確認をしておくようにしましょう。

参考:SUUMO 10年保証(ジュウネンホショウ)の意味・解説

新築と中古それぞれ比較して移住先の物件をを決めよう

新築と中古物件のそれぞれの特徴や購入の際の注意点を解説しました。移住での物件購入の際は事前に金額を比較しどれを選ぶとベストなのかを確認することが大切です。

金額だけでなく、条件や好みも物件選びの際の重要なポイントとなります。自分の中で重視するポイントに優先順位をつけて取捨選択していくと良いでしょう。

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